目次
- 1. 空気清浄機の寿命は何年なのか?
- 2. 空気清浄機のフィルターの寿命は何年?
- 3. 空気清浄機の寿命が近いときの症状
- 4. 空気清浄機を買い替えるか修理するかの判断基準
- 5. 空気清浄機の寿命を少しでも延ばすためのお手入れ方法
- 6. 空気清浄機の寿命を見極めてムダに電気代がかかるのを抑えよう
- ※1:除加湿空気清浄機って、どんな時に使うの? _ 除加湿空気清浄機について素朴な疑問 _ 加湿空気清浄機_空気清浄機:シャープ
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1. 空気清浄機の寿命は何年なのか?

さっそく空気清浄機の寿命について解説していこう。
耐用年数で見た場合の寿命は「6年」
空気清浄機の法定耐用年数は6年とされている。ただし耐用年数は減価償却の計算に用いられる年数であることから、いわゆる「動かなくなる」といった寿命とはまた異なった解釈となる。「効用持続年数」と捉えることはできるが、実際に壊れてしまうといった寿命の目安はまた異なると考えてよいだろう。
フィルターやモーターなどの寿命は「10年程度」
空気清浄機の寿命とは、故障や経年劣化などによって使えなくなってしまうことと考えるのが一般的だ。そうした視点で見た場合、空気清浄機の寿命は10年前後とされている。もちろん10年を経過したから直ちに使えなくなるといった意味ではない。
空気清浄機の核を担うフィルターや、内部に組み込まれたモーターなどの寿命がおおよそ10年と考えられているからである。したがって10年程度と思っておいてよいだろう。
空気清浄機の寿命は環境やお手入れの頻度などにも影響を受ける
たとえ短時間の使用でも、汚れた空気を大量に吸い込む環境にある空気清浄機は劣化しやすいため、寿命が縮まるおそれがある。またお手入れの頻度が少なければフィルターが劣化しやすくなる。汚れが溜まって目詰まりを起こしたままのフィルターを使い続ければ、モーターにも負担がかかり寿命を縮めるおそれがある。したがってケースバイケースとなるが、フィルターや空気清浄力を寿命のひとつの目安にするとよいだろう。
空気清浄機を24時間365日「つけっぱなし」にすると寿命は縮む?
【24時間365日稼働させることを推奨しているメーカーもある】
これはメーカーや機種によって、あるいは上述したように使用場所の環境やお手入れの頻度なども関わるため一概にはいえないが、24時間365日、稼働させることを推奨しているメーカーもある(※1)。
【寿命に影響するかどうかは不透明】
ただしこれは「室内の空気をキレイに保つ」ということを目的とした場合であるため、空気清浄機の寿命については不透明だ。とはいえ冷蔵庫なども24時間365日稼働している家電であり、10年以上は普通に使える。モーターの性能などが異なるとはいえ、空気清浄機を24時間365日稼働させ続けた場合でも、寿命に大きな差が生まれるとは考えにくいのではないだろうか?
2. 空気清浄機のフィルターの寿命は何年?

具体的に、フィルターの寿命とは何年くらいなのだろうか?空気清浄機にはさまざまなフィルターが搭載されている。メーカーや機種で異なるうえ、今後長寿命の製品が開発される可能性も大いにあるが、おおよその目安は以下の通りだ。
空気清浄機の「集塵フィルター」の寿命
集塵フィルターとは、一般的に蛇腹(ジャバラ)状になっているものだ。パナソニックやシャープなど多くのメーカーは10年程度としているが、ダイソンは1日12時間使用で1年など、メーカーによりバラつきがある。
空気清浄機の「脱臭フィルター」の寿命
同じくパナソニックやシャープなど国内メーカーは10年程度としているところがほとんどである。一方、ブルーエアのように1日24時間使用で6カ月といったように、短く設定されているメーカーもある。
加湿空気清浄機の「加湿フィルター」の寿命
同様に、パナソニックやシャープ、ダイキンといった国内メーカーの多くは10年程度に設定している。ただしいずれも「1日8時間使用した場合」などの条件が付く。年数で考えると集塵フィルターや脱臭フィルターと同じ10年かもしれないが、使用時間で考えると加湿フィルターはやや短い(寿命を迎えるのが早い)と捉えることができる。
3. 空気清浄機の寿命が近いときの症状

空気清浄機本体あるいはフィルターなどの寿命が近くなると、どういった症状が現れるのだろうか。次のような場合は寿命が近づいているサインかもしれない。
異臭がするようになった
フィルターの汚れなどが原因で雑菌が繁殖しているおそれがある。または、加湿空気清浄機の場合はトレーやタンク内の水が腐っていることも考えられる。これらをお手入れしても解消しないときは、フィルターを交換しよう。単なる汚れなどが原因の異臭のみであれば、寿命ではなくお手入れやフィルター交換などで解消できるケースが多い。
異音がするようになった
空気清浄機から異音がする場合、内部の電子部品などにトラブルが生じていることが考えられる。そのまま使い続けても本来の機能を発揮できていないおそれがあるうえ、ショートによる発火といったリスクもゼロではない。修理する手もあるが、購入から10年前後経過している空気清浄機であれば、寿命が近づいたサインと考えてよいだろう。
空気がキレイにならなくなった
フィルターのお手入れをしたり交換をしたりしても空気がキレイにならないという場合、本体のモーターなどが劣化して本来の力を発揮できなくなっているおそれがある。やはり修理という手もあるが、使用年数などによっては買い替えを検討してもよいだろう。
吸い込む力が低下したように感じる
フィルターに目詰まりなどが見られないにも関わらず、吸い込む力が低下した、あるいはフィルターの交換直後なのに吸い込む力が弱いと感じる場合などは、ファンが故障しているおそれがある。ファンの修理となるとそれなりにコストがかかるため、寿命が近づいているサインと考えて買い替えを検討したほうがよいだろう。
フィルターを交換してもニオイが消えない
長く使用していると、空気清浄機を運転しているのに室内のニオイが消えない・取れないと感じるようになることがある。フィルターの汚れが原因の場合は交換することで解消できるかもしれない。だがそれでも事態が改善されない場合は、空気清浄機本体が寿命を迎えていると考えられる。
電源を入れても作動しない
電源プラグはきちんと差し込んである、チャイルドロックはかけていない、など正常であるにも関わらず電源を入れても作動しない場合は、残念ながら本体が寿命を迎えたと思っておこう。
4. 空気清浄機を買い替えるか修理するかの判断基準

空気清浄機に異常が見られるようになったとき、修理をすべきか買い替えるべきかで迷うこともある。最終的な判断はおまかせするが、ある程度の目安は知っておいてもよいだろう。
メーカー保証が残っていれば修理を検討しよう
購入してから1〜3年などであればメーカー保証あるいは店舗の保証が残っていることが多い。補償対象であれば無償で修理してくれることもあるため、まずはメーカーに問い合わせてみるとよいだろう。
仮に補償対象外であっても、ちょっとした部品の交換あるいはフィルター交換程度で済むのであれば、買い替えるよりも遥かに安く済むことも多い。
10年近く使っていれば買い替えを検討しよう
上述のように空気清浄機の寿命は10年程度といわれている。したがって、10年近く(7年以上など)使用している空気清浄機だった場合、異常が発生した=寿命と捉えて買い替えを検討するとよいだろう。
【高性能かつ省エネ性の高い商品が登場している可能が大】
そもそも10年も経過していれば、その間により省エネ性能に優れた多機能な空気清浄機が発売されているはずだ。各メーカーの努力により、強力な空気清浄能力を備えていることも大いに考えられる。寿命に関わらず、5年などで買い替える方が多いのもうなずける。
空気清浄機の買い替えにベストなタイミングとは?
【新製品が登場する9〜11月頃が狙い目】
空気清浄機は、一般的に9〜11月頃に新しいモデルが発売になることが多い。このタイミングであれば、型落ちしたモデルを安く手に入れられる可能性がある。もしくは新生活が始まる3〜4月、家電量販店の決算である8〜9月といったタイミングでも安く手に入るかもしれない。
5. 空気清浄機の寿命を少しでも延ばすためのお手入れ方法

空気清浄機の寿命を少しでも延ばし、長く使い続けるためには、適切なお手入れが欠かせない。一般的な各パーツのお手入れ方法を紹介しよう。ただし実際のお手入れ方法および注意点はメーカーや機種で異なるため、詳しくは取扱説明書を確認していただきたい。
プレフィルターのお手入れ方法
もっとも外側にある、大きなホコリなどをキャッチするためのフィルターをプレフィルターという。2週に1回を目安に、掃除機などでホコリを吸い取っておこう。
集塵フィルターのお手入れ方法
集塵フィルターは水洗いできないものがほとんどだ。濡らすと使用できなくなるため十分気をつけよう。お手入れ方法としては、プレフィルター同様に掃除機で吸い込む程度になる。プレフィルターと同じタイミングでお手入れしておくと効率がよい。
防臭フィルターのお手入れ方法
集塵フィルターよりも奥に取り付けられていることが多い(手前の場合もある)。月1回を目安に、やはり掃除機で汚れを吸い取るなどしよう。
加湿フィルターのお手入れ方法
加湿空気清浄機には加湿フィルターも搭載されている。2週〜1カ月に1回を目安にお手入れをするとよい。まずは流水ですすぎ洗いをしたのち、食器用中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸す。水垢が気になるときは、クエン酸を溶かしたぬるま湯などに浸け置きをする方法もある。強い力を加えると型崩れするため優しく丁寧にお手入れしよう。
トレーやタンクのお手入れ方法
基本的には流水で洗うことになる。ピンクのヌメリや水垢が気になるときは、食器用中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸け置きするなどしよう。
空気清浄機本体のお手入れ方法
水に濡らして固く絞った布で拭き掃除が基本だ。電源は必ず抜いた状態でおこなってほしい。また精密機器ゆえ、水を垂らしたり内部に侵入させたりしないように気をつけよう。
6. 空気清浄機の寿命を見極めてムダに電気代がかかるのを抑えよう

空気清浄機の寿命は10年程度といわれているが、使用場所の環境やお手入れの頻度などによって大きく変わってくる。1万円台などで手軽に手に入る機種も増えたが、そうはいってもできれば長く使っていきたいところだ。寿命を少しでも延ばすため、定期的なお手入れを習慣にしよう。
またお伝えしたような症状が現れた場合、その空気清浄機は寿命が近づいているかもしれない。本来の性能を発揮できないばかりか、ムダに電気代がかかってしまうおそれもある。寿命かどうか上手に見極め、必要に応じて修理や買い替えなどを検討しよう。
結論
空気清浄機の寿命は見極めが難しいが、異音や異臭など分かりやすい兆候もある。ムダに電気代がかかってしまうのを避けるためにも、サインを見逃さず適切なタイミングで買い替えよう。あわせて、フィルターなどのパーツも定期的にお手入れしておこう。
(参考文献)
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