1. サンマの栄養価

サンマには、以下のような栄養素が含まれており、滋養に富んだ魚である。
良質なたんぱく質を含む
サンマは多くのタンパク質を含む。また、必須アミノ酸(体内でつくることができず、食べ物による摂取が必要なアミノ酸のこと)の種類と量を表した「プロテインスコア」と呼ばれる数値は、魚の中ではトップクラス。
良質な油分を含む
サンマは油分の多い魚であるが、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)など良質の不飽和脂肪酸が多い。EPAは血中のコレステロール値の低下、DHAにはコレステロールの抑制効果とともに脳の活性化などの働きが期待されている。
豊富なビタミンを含む
サンマにはビタミンA、D、E、B群が多く含まれている。ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保ち目の健康を維持する働きがある。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあり、昨今増えている骨粗しょう症予防にも役立つと言われている。ビタミンEは、血流を良くして老化の原因となる体内の酸化を防ぐ働きがある。ビタミンB類は、脂質や糖質の代謝を促し疲労回復に役立つ。
2. サンマの鮮度の見分け方

サンマは、鮮度の良いものを選ぶとさらに美味しくて高い栄養価が期待できる。購入するときには、ぜひチェックしたい。
下あごの先端が「黄色」
鮮度の良いサンマは下あごの先端が黄色をしている。水揚げから3日前後経つと、黄色から茶色に変わる。スーパーなどの売り場で最も見分けやすい方法だ。
丸々と太ったもの
頭から背中にかけて膨らみがあるものは脂が乗っている証拠だ。ただしスーパーなどで店頭に並んでいるものは、同じエリアで獲れたものを自動選別しているため、大きさにはそれほど違いはないことも多い。
目が透明なもの
サンマだけでなく他の魚にも共通することだが、魚は鮮度が落ちるにしたがって、黒目の周りが濁ってくる。
その他、サンマを触って確かめることができる場合には、「お腹が硬いもの」「尾を持った時に、まっすぐに立つもの」を選ぶのもぜひおすすめだ。サンマに限らず魚は内臓から傷み始める。お腹が硬いものは新鮮である証だ。
3. サンマの保存方法

鮮度の良いサンマを購入したら、出来るだけ早めに食べるようにしたい。でも、「たくさん購入した」「食べ切れない」という時には、以下のように保存するのがおすすめだ。
冷蔵保存する方法
内臓が付いたままだと傷みやすいので、すぐに食べない場合には、内臓を取り除き水できれいに洗っておこう。キッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取り、ジップ付きの袋などに入れてチルド室で保存する。保存の目安は2~3日程度だ。
冷凍保存する方法
3日以上保存したいという時には、冷凍保存にしよう。冷蔵の場合と同じく内臓の処理をして、頭は切り落とす。一尾ずつラップなどで包んで重ならないように並べて保存する。この時、空気を抜くようにして包むのがポイントだ。保存の目安は、2~4週間程度。また解凍する場合は、料理をする数時間前に冷蔵庫に移して自然解凍をする。急ぎの場合は、流水解凍や電子レンジを使うこともできる。
鮮度が良いうちに適切に保存しよう
内臓を付けたままの状態だと、美味しく食べられるのは1日程度だ。すぐに食べない場合は、鮮度の良いうちに内臓などの処理をして、冷蔵保存・冷凍保存するようにしよう。もしも「異臭がする」「糸を引いている」という時には、サンマが傷み始めていることが多いので食べないようにしよう。
結論
栄養価が豊富で美味しい、サンマ。鮮度の良いものを見分けることで、より美味しく健康的に食べられることが分かった。「下あごの先端が黄色くなっているか」「丸々と太っているか」など、サンマを選ぶ時にはぜひチェックしたい。
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