1. 快適に切るためのポイント
ネバネバの山芋や滑りやすく、扱いにくい。触った後は、耐えられないほどの痒みに襲われることもある。まずはそんな問題点を解決するための方法を説明する。
滑り対策
山芋の粘りは水に濡れると強くなるため、山芋自体をなるべく水に濡らさないようにすると良い。ただし皮を剥いた酢水にさらすのは有効で、アクを抜くとともに、表面のヌメリを抑制することが出来る。皮をむいたり切ったりするための調理器具(まな板や包丁、ピーラー)は濡らしすぎないようにしよう。まな板で切るときに乾いたキッチンペーパーや清潔なタオルを敷いておくと、滑りにくく洗い作業も楽になって便利だ。
痒み対策
やっかいな痒みの原因は、シュウ酸ナトリウムという針のように尖った形状の結晶だ。シュウ酸ナトリウムは酸と熱に弱く、対策として酢と40~42℃程度の熱めの湯がよく使われる。方法は水で少しだけ薄めた酢を痒い場所に付けて、湯で洗い流すだけだ。あまり強くこすらないようにし、1度で痒みが消えなかった場合は数回試してみると良い。あらかじめ濃い目の酢水や酢を手に付けておいたり、皮や土が付いたまま熱湯を5秒程度かける方法も有効だ。熱湯をかける場合は、火が通ってしまわないように気を付けよう。山芋と手の間にキッチンペーパーを1枚挟んで作業するのもオススメで、痒み対策としてだけでなく滑り対策にもなる。より厳重に触らないようにするならゴム手袋やビニール手袋でも良いが、キッチンペーパーよりも滑りやすいデメリットがある。
2. よく使う切り方
<短冊切り>
繊維に沿って切る場合...縦に置いたときの高さが4~5cmになるように切り、皮を剥く。さらに厚みが1cm幅になるように縦の板状に切ったら、その縦の向きに沿って包丁を入れる。幅が2mm程度の短冊形になるように。
繊維を断つように切る場合...繊維に沿って切る場合と同じように縦の板状に切ったら、縦ではなく横の向きに沿って包丁を入れる。
<拍子切り>
縦の板状にするまでは、短冊切りと同様。その後、幅1cmくらいになるよう切る。
<千切り>
短冊切りと同様だが、縦の板状にする時は1~2mm程度にする。その後、好みの方向で端から細く切っていく。慣れない時は1枚ずつ切っていくと良いが、慣れてくれば何枚かを少しずつずらして重ねておいて、一気に切ることが出来る。
<角切り>
拍子切りと同様に切った後、一つ一つが立方体になるよう、一定幅で端から切っていく。切るときの厚みや幅を小さくすると、さいの目切りになる。
<輪切り>
先端部分を切り落とし皮を剥いたら、そのまま一定の幅で切っていく。加熱調理の時は厚みを持たせ、生で食べるときは薄目に切ると良い。
<半月切り>
輪切りだと大きすぎる時は、半月切りでも良い。必要な長さに切ったら、縦半分に切る。皮を剥いて、そのまま一定の幅で切っていく。加熱調理の時は厚みを持たせ、生で食べるときは薄目に切ると良い。
<乱切り>
皮を剥き、縦1/2~1/4に切る。材料を回しながら端の方から斜めに包丁を入れ、不規則な形に切っていく。
繊維に沿って切る場合...縦に置いたときの高さが4~5cmになるように切り、皮を剥く。さらに厚みが1cm幅になるように縦の板状に切ったら、その縦の向きに沿って包丁を入れる。幅が2mm程度の短冊形になるように。
繊維を断つように切る場合...繊維に沿って切る場合と同じように縦の板状に切ったら、縦ではなく横の向きに沿って包丁を入れる。
<拍子切り>
縦の板状にするまでは、短冊切りと同様。その後、幅1cmくらいになるよう切る。
<千切り>
短冊切りと同様だが、縦の板状にする時は1~2mm程度にする。その後、好みの方向で端から細く切っていく。慣れない時は1枚ずつ切っていくと良いが、慣れてくれば何枚かを少しずつずらして重ねておいて、一気に切ることが出来る。
<角切り>
拍子切りと同様に切った後、一つ一つが立方体になるよう、一定幅で端から切っていく。切るときの厚みや幅を小さくすると、さいの目切りになる。
<輪切り>
先端部分を切り落とし皮を剥いたら、そのまま一定の幅で切っていく。加熱調理の時は厚みを持たせ、生で食べるときは薄目に切ると良い。
<半月切り>
輪切りだと大きすぎる時は、半月切りでも良い。必要な長さに切ったら、縦半分に切る。皮を剥いて、そのまま一定の幅で切っていく。加熱調理の時は厚みを持たせ、生で食べるときは薄目に切ると良い。
<乱切り>
皮を剥き、縦1/2~1/4に切る。材料を回しながら端の方から斜めに包丁を入れ、不規則な形に切っていく。
3. 覚えておくと便利な裏技
酢や湯を使わなくても、直に触れなければ痒くなることはない。ここでは極力山芋に触れずに行うことができる方法を紹介する。
一部だけ皮を剥く
山芋を丸ごと全部使い切らないときに有効な方法だ。まず山芋を丸ごと持ち、使いたい量に該当する部分だけをピーラーで皮を剥く。山芋の長い方向に沿っていくように縦横に包丁で切り込みを入れたら、好みの長さに仕上がるよう長芋の繊維を裁つ方向で垂直に切っていくだけで拍子切りや短冊切りができる。長さの間隔を狭くすれば、さいの目切りにもなる。一部だけ皮を剥く方法は、すりおろす時にも便利だ。
ビニール袋を使う
山芋を丸ごと持ち、使いたい分の長さをビニール袋に入れる。袋の上から木製のめん棒やこぶしで叩き、適度な大きさになるまで砕く。破れた時のために、袋やなるべく上手な物を選び、二重・三重にする。包丁で切るように大きさは揃えられないが、あえて不揃いにすることで食感のコントラストを楽しむことが出来る。表面がゴツゴツと仕上がるため、和え物や浅漬け等にした時の味の絡み方も抜群だ。
長芋を縦に置く
短冊切りや拍子切りをするときに便利な方法だ。山芋を適当な長さ(短冊切りや拍子切りとして完成させたい長さ)に切り、皮を剥いたらまな板の上に縦の向きで置く。手を添えなくても長芋が立っているため、そのまま縦横に包丁を入れるだけで短冊切りや拍子切りにすることが出来る。
結論
今回紹介した切り方で、漬物や揚げ物等、幅広く堪能だろう。ちなみに山芋は、仕上がりが繊維に沿っているに切ると漬け物やサラダなどに適したシャキシャキとした食感に、繊維を断っているように切ると揚げ物や煮物などにした時にホックリとした食感に仕上がる。ぜひ好みの方法で、味わってみよう。
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