消費に困ったときの【ミント】の保存や解凍のコツ

ミントとはシソ科ハッカ属の植物の総称で、やや甘い香りのする
スペアミント系と、鋭い爽快感のあるペパーミント系に分かれていて、料理やデザート、ハーブティーなど様々な用途がある。

繁殖しやすいハーブの１つだが、摘み取った後は葉がしおれやすく、だんだんと黒ずんでいってしまう。保存期間は、水分を補って冷蔵庫で保存すれば約1週間、葉の部分だけ冷凍すれば約1カ月。天日干ししてドライハーブにすれば数カ月間はもつ。

この他、ミントの葉をオリーブオイルやワインビネガーに漬ける保存方法もオススメだ。保存期間は1カ月程だが、爽やかな香り漂うオイルやビネガーになり、サラダはもちろん、肉料理のマリネなど多岐にわたって活用できる。

ミントを冷蔵する際は、次のような方法がある。

ミントを水で濡らしてよく絞ったキッチンペーパーで包み、ファスナー付き保存袋に入れて冷蔵庫へ。

ミントの根元を水が入ったコップに挿し、上からビニール袋やラップでそっと包み、冷蔵庫へ。

いずれも保存期間は1週間程で、冷蔵庫の野菜室で保存するとよい。ただし、ミントの葉は変色しやすいので、途中様子を見ながら、緑色がきれいでフレッシュさが感じられるうちに、できるだけ早く使ってしまおう。

ミントは生の葉をそのまま冷凍することができる。まずはさっと洗って、葉だけを摘み取り、キッチンペーパーでそっと挟むようにして水気を拭き取る。まとめてファスナー付き保存袋へ入れ、押しつぶさない程度に空気をしっかり抜き、冷凍庫内で他の食品にぶつからないようにして保存。1カ月程で使い切ろう。

その他、製氷皿を使い、ミント入りの氷を作って保存するという手もある。ちょっとひと手間かかるが、ぬるめのお湯にミントを入れて冷ましてから冷凍すると、ミントの香りがより抽出され、その香りを封じ込めることができる。

暑い夏、目覚めに飲む水や、よく冷えた炭酸水、ジンジャーエール、アイスティーなどに、この氷を入れれば、ミントの香りが漂い気分もすっきり。一緒にレモンをカットして加えるとビタミンCやクエン酸も加わり、さらに爽やかさがアップする。海外産のレモンを使用する場合は皮を取り除いてから使用しよう。

ちなみに、丸いボール状の氷ができる製氷皿を使って、ミントの葉をきれいに開くような形で凍らせると、見た目も一層きれいになるので試してみるのも一興だ。

生のミントの葉を冷凍した場合、残念ながら解凍後は葉がしおれた感じになってしまう。デザートやサラダのトッピングにはもう使えないので、そのままアイスティーに浮かべたり、スムージーに加えたり、ラム酒をベースにしたカクテルのモヒートを作るときに使おう。

また、ミントはトルコ料理などで、羊肉の料理によく使われる。冷凍保存しておいた葉をそのまま細かく刻み、羊肉の挽肉を使ったミートボールに入れると、爽やかな芳香が加わり、臭い消しの役割も果たしてくれる。

その他、解凍後のミントの葉を刻み、オリーブオイルと一緒にフードプロセッサーにかけて、ミントソースを作るのもオススメだ。蜂蜜や砂糖で甘味を、ビネガーや粒マスタードで酸味を、ニンニクやゴマなどでさらなる旨味をと、アレンジも自在だ。好みの味をぜひ探求してみてほしい。

ラムチョップを焼く際にこのミントソースでマリネしたり、仕上げに添えたりしてもグッド。牛ステーキや白身魚のムニエルの場合なども、バターとニンニクを利かせて焼き、仕上げに少しミントソースを加えると、鮮やかな緑色が美しく映え、香りと共に食欲を誘う。

ミントは、肉の脂っぽさを中和して、口の中をすっきりとさせてくれる。ビタミンCも豊富なので、日々の食事にどんどん取り入れてきたいハーブだ。しかしながら、冷蔵庫に保存しておいても、あっという間に葉が黒ずんでしまうミント。冷凍保存のコツをマスターすることで、暮らしに爽やかな香りをプラスできるはずだ。