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そうめんは古いもののほうがおいしいって本当!?

そうめんは古いもののほうがおいしいって本当!?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2020年3月20日

夏の風物詩、そうめん。簡単に茹でることができ、つるつるっと食べられることもあり、家庭でも人気の麺類だ。そのそうめん、実は古いものの方が高級と言われていることをご存知であろうか?古いと美味しいその理由を徹底解説。

  

1. そうめんとは

そうめんは、小麦と水、少量の油で作られる細い麺のこと。その歴史は古く、伝来は奈良時代。中国から伝わった索餅と呼ばれる縄のようにひねった麺がルーツだと言われている。時を経て、鎌倉から室町時代、再び中国から手延べの技法が伝わり、だんだんと現在のそうめんに近い形になったようだ。現在では、地域によって、油が使用される場合とされない場合がある。

そうめんの製法と生産地

そうめんは、全国各地に名産地がある。香川の小豆島や奈良の三輪などが有名。そのほかにも富山の大門、長崎の島原など、各地で作られている。そうめんは、小麦粉、塩、水をこね、生地を作ったのち、ねかしと呼ばれる熟成の期間が設けられるのが特徴。そうめんの真骨頂とも言える細さを作り出すのに欠かせない工程だ。というのもこねただけの生地では、縒りをかけて、細く伸ばすことができないのだ。ねかしと延ばしを繰り返して、あの細い素麺になる。

そうめんと冷麦の違い

そうめんと冷麦、よく取り上げられる、両者の違い問題。最大の違いは、太さ。そうめんは直径1.3mm未満、冷麦は直径1.3mm以上1.7mm未満とJAS規格で定められている。ただ、手延べの場合は1.7mm未満であれば、そうめん、冷麦どちらの名称を名乗ってもいいとされている。

2. ひねものの秘密

そうめんは、古いものが美味しい。そんな話を聞いたことがある人も多いことだろう。実はこれ、本当の話。そうめんは、湿度と温度の低い冬から春にかけて製造されるのが一般的。その後、梅雨時期を1度経て販売されるものを新物、1年置いて、梅雨を2度越したものを古物=ひねものと呼ぶ。さらに梅雨を3度越したものは、大古物=こひねものと呼ばれている。

美味しさの秘訣は厄!?

ひねものは、管理の行き届いた倉庫で熟成させることで完成する。そのポイントになるのが梅雨。高温多湿の梅雨時期は、小麦粉内に含まれる酵素が活発に活動する季節。その酵素の働きにより、そうめん内の脂質が変化し、デンプンやタンパク質にまで影響を及ぼすと言われている。この現象がコシや舌触りがよくするのだ。この現象のことを「厄」と呼ぶこともある。

古ければ古いほどいい!?

ひねものは、古ければ古いほどいい、というものでもない。大抵、2、3年が限度。しかも、家でただ保存するだけでは、ひねものにはならないので注意が必要。環境が整っていない場所では、カビが生えたり、虫が発生したりする危険も。

3. そうめんの種類

手延べそうめん

そうめんの最高峰とも言えるのが、手延べそうめん。手でよりをかけて細く長く伸ばしていく技法で、熟練の職人による技術が必要になる。手延べの歴史は古く、約1300年前には、すでに三輪で行われていたという記録もある。現在では、厚生労働省認定の国家資格、技能検定単一等級「製麺 手延べ干し麺製造」という資格まで存在。よりをかけることでグルテンが縄状に繋がることもあり、コシがあり、口当たりも滑らか。伸びにくいという特徴がある。

機械そうめん

現在ではそうめんの製造といえば、この機械式が一般的。機械式の場合は、油を使わないことがほとんど。というのも手でよりをかけて延ばすわけではなく、製麺機で薄い麺帯に伸ばし、裁断。機械乾燥させて作られる。大量生産には向いているが、手延べそうめんに比べるとどうしても味わいは落ちる。

結論

そうめんのひねものは、主に手延べそうめんに使われる用語。手延べそうめんは、手でよりをかけて伸ばしていくので、時間を置くことでより熟成が進み、美味しくなる。販売されているものは、熟成がすすみ食べごろになったもの。ぜひ、手延べのひねものを手に入れて食べてみよう。
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  • 公開日:

    2018年8月17日

  • 更新日:

    2020年3月20日

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