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「女ぜんまい」と「男ぜんまい」の違いは?美味しく食べる調理法とは

「女ぜんまい」と「男ぜんまい」の違いは?美味しく食べる調理法とは

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2020年4月 6日

「ぜんまい」は、山菜の中でも広く親しまれているものの1つ。じつはオスとメスがあり、主に食用にするのは、柔らかな「女ぜんまい」の方だ。食物繊維がたっぷりで、春の山菜らしい独特の風味と食感を楽しめるのも魅力。オスとメスの見分け方から美味しく食べる方法まで、知っておきたいぜんまいの基礎知識を紹介する。

  

1. ぜんまいの種類と旬

茎の先がくるくると渦を巻き、その周りを茶色や白の綿毛が覆っている「ぜんまい」。巻いている渦は開いていない葉で、この部分が食用になる。ちなみに時計の「ぜんまい」は、形が山菜のぜんまいに似ていることから名付けられた。

主な産地は東北地方だが、北海道から九州まで日本全国の野山に広く分布する。特に水がきれいで豊富な場所、沢の近くなど湿気が多いところを好む。旬は春。4月頃が目安だが、寒い地域と暖かな地域で差があり、採れるのは3月~6月頃。雪が多い地域では、7月頃まで採取できるそうだ。

ぜんまいは1つの株に栄養葉と胞子葉の2種類の若芽が出る。ふつうの葉になる栄養葉を「女ぜんまい」、胞子を付ける胞子葉を「男ぜんまい」と呼んでいる。男と女では姿も違う。女ぜんまいは、綿毛に覆われた渦巻き部分が扁平で、茎は柔らかい。男ぜんまいは、渦巻きがつぶれたボールのような形になっていて、胞子がびっしり付いている。また、女ぜんまいよりも背が高い。男ぜんまいは表面がざらざらしているのに対し、女ぜんまいは、ツルッとしているのも特徴だ。

採って食べるのは、女ぜんまい。男ぜんまいは先に芽が出てくるため、硬くなるのも早く、食べられないわけではないが、あまり美味しくない。また、胞子を放出する男ぜんまいを採らないで残すことで、子孫を増やす意味もある。山菜採りでは、来年も収穫できるようにと、女ぜんまいも全部は採らず、少し残しておくようにするそうだ。

茎の色の違いで、青っぽいものを「アオゼンマイ」、茶色がかったものを「アカゼンマイ」と呼ぶエリアもある。味は、アオの方がアカよりも美味しいといわれている。

2. ぜんまいの選び方

ぜんまいは太くて柔らかいものほど高級とされるので、採取するときは、茎が太く、均等に伸びているものを選ぼう。芽の方だけ細くなっているものもあるので、よく見てチェックを。

スーパーやお店で購入する際は、鮮度がいいものを選びたい。そこで注目したいのが綿毛だ。新鮮なぜんまいは、綿毛がしっかり残っている。また、巻きがしっかりしており、葉も広がっていなくて、茎にハリがあるものが新鮮で美味しい。茎がひょろりと細長く伸びているものは、硬くて筋っぽいことがあるので、避けた方が無難だ。

3. ぜんまいの旬の美味しい食べ方

食物繊維が豊富で、カリウムも含むぜんまいだが、ビタミンB1を壊す酵素、アノイリナーゼを含んでいる。この酵素は加熱すると活性が弱まるため、食べる前にはアク抜きをして、十分加熱することが大切だ。アク抜きの後、さらに天日干しにして乾燥させる方法もあるが、下処理については、別の機会に詳しく説明したい。

最近は市販の乾燥ぜんまいも一般的で、こちらは1年中食べられる。一方、野山で採れるぜんまいを食べられるのは、春だけ。この時期だけしか味わえない、独特の歯ごたえとまろやかな風味を満喫したい。素直な優しい味なので、様々な料理に使えるのも嬉しいところ。

柔らかくて溶けるような舌触りを楽しむなら、薄く味付けした炒め煮がおすすめ。春らしい風味を堪能するなら、白和えやくるみ和えなどに。ナムルや炒め物にしても美味。他にもパスタ、炊き込みご飯、煮付け、お浸し、汁の実などでも美味しい。

結論

渦を巻いた形でおなじみのぜんまいは、クセがなく食べやすいので、料理を選ばず、活用範囲も広い。市販の乾燥ぜんまいもあるが、せっかくなので、春にはぜひ採れたてのフレッシュなぜんまいを料理に使って、季節感をたっぷり楽しもう。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。

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  • 公開日:

    2019年1月 4日

  • 更新日:

    2020年4月 6日

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