1. パターン化献立の基礎

献立を一から考えることがもっとも苦手という話をよく耳にする。これには、毎日異なるメニューを並べる方がよいという献立に対する理想が関係しているように思う。実際問題そんなふうに作るのは難しい。しかも食べる方はワンパターンでも意外と平気なものである。パターン化献立は、曜日ごとに献立をパターン化するアイデアである。このテクニックの習得は、きっと毎日の料理を楽にしてくれる。
得意料理を洗い出す
パターン化献立のテクニックを習得する前にすべきことは、自分自身の得意料理を把握すること。作ることのできるメニューを増やすことにももちろん意味はあるが、まずは得意料理をとことん突き詰めることも重要だ。そして得意料理はパターン化献立の軸になる。ざっと1ヶ月分何を作ったか思い出せば、傾向がみえてくるはずだ。
食費の洗い出し
パターン化献立は、食費とのバランスも大切。1ヶ月に一体いくら食費に使うことができるのかもこのタイミングで一度整理してみよう。使うことができる金額が明確になれば、おおよそ使える食材が見えてくる。
2. 実践!パターン化献立

食材からパターン化
パターン化献立の王道は、材料をパターン化することだ。月曜は豚切り落としと大根、火曜は鮭とほうれん草、水曜日は鶏ひき肉とごぼうなど、曜日ごとにメイン食材とメイン野菜を決めるのだ。お弁当も一緒に考える人は、2パターン組むのもよいだろう。価格と栄養バランスを考え、半数を魚、半数を肉とするとよい。野菜は緑黄色野菜と淡色野菜のバランスを日毎で調整すること。それぞれ別の食材をあてがうと自ずとバランスが取れてくる。
調理法でパターン化
調理法をパターン化する方法もある。月曜は煮物、火曜日は炒め物、水曜日は蒸し物など、こちらも曜日ごとに調理方法をあてがう。土日は時間があるから、揚げ物。月曜はバタバタするので、朝作って夜食べられるよう煮物など、タイムスケジュールに合わせてチョイスできるのが、このテクのよいところだ。
合わせ技でパターン化
食材と調理法、両方を合わせるという手もある。ここまでするとかなり献立が明確に見えてくる。例えば、月曜日は豚の切り落としと大根×煮物なので、「オイスターソースで中華風煮物にしよう」など。食材と調理法の組み合わせを決めてしまうと、得意料理のメニューが浮かんでくることが多い。
3. パターン化献立の習得のコツ

5日間でトライ
まずは、5日間でトライしてみるのがよい。1週間でなく、5日間とする利点は、余白を作ることで、心に余裕が生まれること、それからスケジュールを組み立てる時間ができることだ。また、食材の日持ちにおいても有効だ。土日でパターン化のスケジュールを組み立てて、買い物も済ませるとウィークデーはとてもスムーズである。
無理をしない
パターン化献立に縛られて、さらに料理が辛くなるのでは意味がない。例えば、急な食事の誘いがあったが、パターン化しているからと断るのでは本末転倒。作らなかった日の分は、後日にまわす、別日の献立を豪華にするなど、アレンジしよう。
新メニューを投入
パターン化献立を導入したら、はじめのうちは得意料理をとことん作り続けよう。そのあとは、ぜひ新メニューの投入を。食材と調理法が決まっていれば、メニューの検索もとても簡単だ。
結論
パターン化献立は、毎日の料理を少しでも楽にするテクニックのひとつ。上手に展開できるようになると無駄買いも控えられて、食費削減にも効果を発揮してくれるかもしれない。