1. カルボナーラとクリームパスタの特徴
カルボナーラとは?
カルボナーラとは、どんなパスタメニューか?と問われたら、皆さんはどのように答えるだろうか?カルボナーラの起源はイタリアに存在する。一説には、イタリア語で炭火や石炭を意味するカルボーネが語源だといわれている。日本でよく食されているカルボナーラは、どちらかといえばアメリカで発展したレシピが多いように思う。これは、生クリームが使われているものである。本物のカルボナーラの材料は、ベーコン・チーズ・卵・塩胡椒・パスタのみ。濃厚なチーズの旨味が味わいの柱になる。
クリームパスタとは?
対してクリームパスタは、クリームソースパスタとも呼ばれるもの。フランスをはじめ、ヨーロッパ各地に存在するクリームソースがパスタと出会い、メニューとして確立したものだ。本場では、放牧が盛んな北イタリアで主に食されることが多いそうだ。ポイントになるのは、生クリームである。具材に関してあまり決まりはなく、うに、トマトなど単品はもちろん、そら豆と生ハム、ほうれん草とサーモンなど、バリエーションも非常に豊か。日本では、きのこもよく使用される。
2. カルボナーラとクリームパスタの違い
まろやかさの正体
双方、濃厚な味わいを作り出す材料に違いがある。カルボナーラが、卵とチーズが奏でるまろやかさであるのに対し、クリームパスタは生クリームを主体としたまろやかさである。似たような見た目であるものの、まろやかさのベクトルが異なるということになる。
材料に決まりがあるか否か
そもそも、クリームパスタには明確な定義が存在しない。生クリームを使わずに、豆乳や牛乳などを使ったレシピが存在するほどである。乳製品を使ってこってりと仕上げたソース、という漠然とした定義しか存在しないのだ。
対してカルボナーラは、材料に決まりがあるなど、ある一定の定義が存在する。この点も大きな違いであるといえそうだ。
対してカルボナーラは、材料に決まりがあるなど、ある一定の定義が存在する。この点も大きな違いであるといえそうだ。
3. カルボナーラとクリームパスタの調理のコツ
カルボナーラのポイントは乳化!
カルボナーラは、ちょっとしたコツでぐっと本格的になる。その鍵となるのが乳化である。乳化はカルボナーラに限らず、多くのパスタメニューの基礎となる技術である。普段なら混じり合わない油と水であるが、油とパスタの茹で汁を合わせることで、双方が混じり合い、とろみのあるソースのような状態になるというものだ。パスタの茹で汁には小麦粉のタンパク質が溶け出しており、これこそが乳化を手助けする存在なのである。
カルボナーラの場合は、ベーコンやパンチェッタから出た脂と、茹で汁を乳化させる。投入したら、よく混ぜ合わせると透明だった脂が白濁としてくる。そこに茹で上がったパスタを加え、全体にその白濁としたスープを絡ませたら、卵とチーズを合わせておいたボウルに投入して、混ぜ合わせるだけ。卵とチーズは、少し湯せんにかけながら混ぜておくとなめらかに仕上がる。
カルボナーラの場合は、ベーコンやパンチェッタから出た脂と、茹で汁を乳化させる。投入したら、よく混ぜ合わせると透明だった脂が白濁としてくる。そこに茹で上がったパスタを加え、全体にその白濁としたスープを絡ませたら、卵とチーズを合わせておいたボウルに投入して、混ぜ合わせるだけ。卵とチーズは、少し湯せんにかけながら混ぜておくとなめらかに仕上がる。
生クリームと茹で汁で乳化
クリームソースの場合も、実は同様。乳化こそ、美味しいクリームパスタへの近道なのだ。フライパンで具材を炒め合わせ、生クリームを投入する。クリームが温まると、だんだんと乳脂肪分が分離してくる。この乳脂肪分と茹で汁を乳化させるのだ。カルボナーラ同様、茹で汁を投入し、よく混ぜると全体がとろみを帯びてくる。あとはパスタを入れて合わせるだけ。クリームソースの場合は、具材に旬の野菜とタンパク質をチョイスするとよい。これからの季節なら、トマトとホタテや枝豆とささみなどがおすすめ。最後にレモンを絞って、爽やかに仕上げてもよいだろう。
結論
カルボナーラとクリームソースパスタの違いは、まず卵を使用するか否かにある。また、カルボナーラは材料に規定があるのに対し、クリームソースには規定が特になく、バリエーション豊かに楽しむことができる。どちらも美味しく仕上げるコツは、乳化にある。ぜひ、一度こだわって作ってみてはいかがだろうか。