目次
1. ゆで卵の保存方法・保存期間の前知識

卵の賞味期限は、一般的に2週間程度と比較的長めに設定されている(※1)。しかし、ゆで卵のように加熱すると、殺菌作用を持つ「リゾチーム」の働きが弱まるため日持ちしなくなる。ゆで卵の状態にもよるが、ひび割れがないなら冷蔵保存で3~4日以内、ひび割れがあるならその日のうちに食べるのが望ましい。なお、冷凍保存したり、煮卵にしたりすれば保存期間を延ばすことが可能だ。
2. ゆで卵の冷蔵保存のやり方と保存期間

前述のとおり、ゆで卵はひび割れしていなければ冷蔵庫で3~4日程度は保存が可能だ。ただし、これは固ゆでの場合であり、半熟の場合はその日のうちに食べるのが望ましい。殻付きの固ゆで卵を冷蔵保存したい場合は、以下のやり方・手順を参考にしてみよう。
ゆで卵の冷蔵保存のやり方・手順
- 卵を鍋の中に並べる
- 卵が完全に隠れるよう水を入れる
- 固ゆでになるよう中火で12分ゆでる
- ゆでた卵を冷水でしっかりと冷やす
- ヒビ割れていないゆで卵を冷蔵庫で保管する
- 清潔な卵パックなどに入れると割れにくい
- 日付を書いた付箋を貼っておくとよい
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3. 煮卵の冷蔵保存のやり方と保存期間

通常のゆで卵は3~4日程度の保存が可能だが、煮卵にアレンジすれば保存期間が4~5日程度と少しだけ延びる。これには煮卵にすることで、保存性がアップすることが関係している。以下で煮卵の基本的な作り方と冷蔵保存のやり方について確認しておこう。
煮卵の冷蔵保存のやり方・手順
- 事前に固ゆで卵を作っておく
※できたゆで卵は殻を剥いておく - 別の鍋に醤油・砂糖・酒・みりんを入れて火にかける
- 鍋が沸騰したら殻を剥いた固ゆで卵を入れる
- 固ゆで卵を入れて2分程度煮たら、火から下ろす
- 煮汁と一緒に固ゆで卵を保存容器に入れる
- 煮汁などの粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて保管する
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4. ゆで卵の冷凍保存のやり方と保存期間

ゆで卵は冷蔵保存するのが基本だが、実は冷凍保存することも可能だ。冷凍保存の場合は3週間~1か月の長期保存が可能になる。ただし、丸のまま保存できないのが欠点で、フィリングなどにしてから冷凍するのが基本だ。もしゆで卵を冷凍保存するなら、以下のような手順で行うようにしよう。
ゆで卵(フィリング)の冷凍保存のやり方・手順
- 事前に固ゆで卵を作っておく
- 固ゆで卵を包丁で細かくカットする
- ボウルにゆで卵・マヨネーズを加えて混ぜる
- ボウルに塩コショウを加えて味を調える
- 食品用ラップに平たく卵のフィリングを乗せて包む
- 包んだフィリングを冷凍用保存袋に入れて冷蔵保存する
冷凍したゆで卵(フィリング)を解凍するには?
冷凍した卵のフィリングを食べるときは、冷蔵庫に移して自然解凍させるのがおすすめだ。解凍する量にもよるが、だいたい3~4時間程度で丁度いいくらいの硬さに解凍できる。なお、電子レンジでの解凍は、水分が飛んでしまいパサパサするためおすすめできない。
5. ゆで卵の常温保存は可能?

ゆで卵は冷蔵保存が基本であり、常温保存はおすすめできない。この理由は、リゾチームの働きが弱くなっているため、ゆで卵を常温に置いておくと雑菌が繁殖するリスクが高くなっているからだ。特に室温が高くなる夏場は、食中毒のリスクも高くなるため注意したほうがよい。
6. ゆで卵の大量消費アイデア3選!

ゆで卵を作り過ぎてしまった場合には、ゆで卵を使ったアレンジ料理で大量消費しよう。そのまま食べたりフィリングにしたりすることが多いゆで卵だが、実は漬物(ピクルス)や焼き物などにアレンジすることが可能だ。そこで以下ではゆで卵を使ったおすすめ料理をいくつか紹介しておこう。
その1.ゆで卵のピクルス
ゆで卵は実はピクルスの具材にもなる。ゆで卵のピクルスの作り方は簡単で、ピクルス液(お酢・砂糖・塩・トウガラシなどを合わせた調味料)を入れた保存袋に茹で卵を加える。それから冷蔵庫で2~3時間寝かせれば完成だ。また、一晩冷蔵庫で寝かせればよく味がしみるので美味しくなる。
その2.ゆで卵とチキンのマスタード焼き
ゆで卵と鶏肉が主役の「マスタード焼き」もおすすめだ。下ごしらえとして、鶏むね肉はそぎ切りにしてマスタードをまぶし、ゆで卵は輪切りにしておく。それから耐熱容器に鶏むね肉とゆで卵を交互に重ねて、マヨネーズと牛乳などで作ったソースをかける。あとはオーブンでこんがりと焼けば完成だ。
その3.肉巻きゆで卵
ゆで卵に薄切り豚肉を巻いて作る「肉巻きゆで卵」も美味しい。作り方は、醤油・砂糖などで作ったタレに薄切り豚肉を漬け込む。それからゆで卵に薄切り豚肉を巻き付けて、表面に小麦粉をうすく付ける。それを、油を引いたフライパンで焦げ目が付くまで焼いたら完成だ。ボリュームも満点で、ご飯との相性もいい。
結論
ゆで卵は普通の生卵に比べると劣化しやすいため、作ったら早めに食べ切るほうがよい。また、保存する場合には常温保存は避けて、必ず冷蔵庫や冷凍庫で保管しよう。なお、冷蔵保存できるのは殻にひびが入っていないもので、ひびが入っているものはその日のうちに食べるほうがよい。もし食べ切れないなら煮卵にして冷蔵保存、フィリングにして冷凍保存するとよいだろう。
【参考文献】
- ※1:日本卵業協会「タマゴQ&A 品質・保存編」
http://www.nichirankyo.or.jp/qa/hinshitsu.htm
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