1. サガリの特徴とカロリー

サガリの名前の由来
歯ごたえがありながら、やわらかで噛むと旨みがジュワ~っとひろがる部位のサガリ。内臓に分類されており、枝肉にぶら下がるよう引っ付いているので「サガリ」と呼ばれるようになったらしい。
サガリは希少部位
肉の中でもとくにやわらかな部位で、トップクラスといわれている。しかも牛の場合は1頭につき800gくらいしかとれないので、希少部位の中に入る。
サガリのカロリー
そんな牛肉のサガリの気になるカロリーは、可食部100gあたりで321kcalだ。牛肉のほかの部位のカロリーを調べてみると、脂身付きの肩ロースは411kcal、同じく脂身付きのバラ肉は517kcal、赤肉のリブロースは436kcalとサガリに比べるとカロリー高めである。
おすすめの食べ方
松阪牛の通販専門店の公式サイトによると、松阪牛のサガリの味は弱く焼肉のタレをつけて味わうとタレの味しかしないため、塩で味わうのがおすすめだという。ちなみにサガリ以外の牛内臓の部位は、ホルモンの代名詞であるコプチャンや良質な脂が付いたシマチョウ、肉厚で歯ごたえのあるミノ、蜂の巣のようにヒダ状になっているハチノス、横隔膜の腹側でやわらかく適度に脂肪があるハラミなどがある。
2. サガリに含まれる栄養成分

次に牛肉のサガリに含まれる栄養成分について紹介しよう。
サガリに含まれる栄養素
牛肉のサガリに含まれる栄養成分はタンパク質・脂質・カリウム・ナイアシン・ビタミンB2・ビタミンB1など。それぞれの栄養成分の特徴を調べてみると、タンパク質は血液や身体を作る主な成分であるとともに、生命を維持するのに不可欠な栄養素だ。
脂質の働き
3大栄養素のひとつである脂質はエネルギーを生成し体温を保持し、脂溶性ビタミンの吸収を促す効果が期待できる。カリウムは高血圧予防や筋肉を正常に保つ効果、むくみを予防し改善する働きがあるそうだ。ナイアシンは粘膜や皮膚を健康に保ち、二日酔いを防ぐ効果が期待できるという。
ビタミンB2の働き
ビタミンB2はエネルギーの代謝に関与しており成長を促進する効果や皮膚や粘膜の健康を保持する働きが期待できる。ビタミンB1は疲労回復効果と神経を正常に保つ効果があるそうだ。
食べる時には加熱必須
ちなみにサガリに限らず牛肉に食中毒の原因菌が付着しているかは、においや見ためではわかりづらい。食べるときに重要なことは加熱することだ。細菌は加熱することで死滅するため、中心部までしっかりと火をとおし生焼けの状態で食べないようにしてもらいたい。
3. サガリの糖質やカロリーオフして食べる方法

最後にサガリに含まれる糖質とカロリーオフして食べる方法を紹介しよう。牛のサガリは内臓の部位で糖質は少ない。
サガリの糖質
実際に数字をみてみると横隔膜に含まれる炭水化物(糖質+食物繊維)の量は100gあたりで0.3gだ。たとえサガリを1kg食べたとしても摂取する糖質は3gより少ない。糖質の摂取量は1食で20~40g、1日で70~130g以内に抑えることが基本といわれている。サガリの場合、かなりの量を食べない限りは糖質摂取過多にはならないだろう。
サガリをカロリーオフして食べる方法
カロリーオフして食べたいなら、焼肉のたれをつけすぎないこと。あるメーカーの焼肉のたれのカロリーや糖質を含む炭水化物の含有量を調べてみると、カロリーは大さじ1杯(17g)あたりで20kcal、炭水化物は4.1gだった。サガリは牛肉の中でもカロリー低めなので、つけるたれの量に注意して味わってもらいたい。
結論
牛の横隔膜の筋肉の部位で腰椎に接するサガリのカロリーや、含まれる栄養成分について紹介した。内臓系に分類される部位だが食べると赤身肉に近い食感が特徴だ。とくにやわらかな肉が好きな人や、あっさりとした肉を味わいたい人におすすめしたい。