1. 「懐石」料理は利休が祖!?

「懐石」を辞書で紐解くと、「茶の湯の席で濃茶をすすめる前に出す簡単な料理」と出てくる。このように、本来懐石料理とは、茶事や茶会の際、主催者側が客に出す料理「茶懐石」を指し、茶道の創始者である千利休が安土桃山時代に確立したという。
茶懐石は、禅宗の精進料理をベースに考えられ、最後にいただく濃茶の一杯をより美味しくするための料理。主役はあくまでお茶であり、料理は脇役だ。しかし利休が考案したのは、「飯、味噌汁、向付け」をまず出した後、次に酒、煮物、焼き物、預け鉢と心づくしの料理を一品一品出していくもの。初めからすべての料理が出される本膳料理とは異なり、「熱い料理は熱く、冷たい料理は冷たく」といった、客を思い遣るもてなしの心が込められている。日本の美や四季の風情や情趣とともに、一座建立、心が一つになる時空がそこに現れる。
茶懐石は、禅宗の精進料理をベースに考えられ、最後にいただく濃茶の一杯をより美味しくするための料理。主役はあくまでお茶であり、料理は脇役だ。しかし利休が考案したのは、「飯、味噌汁、向付け」をまず出した後、次に酒、煮物、焼き物、預け鉢と心づくしの料理を一品一品出していくもの。初めからすべての料理が出される本膳料理とは異なり、「熱い料理は熱く、冷たい料理は冷たく」といった、客を思い遣るもてなしの心が込められている。日本の美や四季の風情や情趣とともに、一座建立、心が一つになる時空がそこに現れる。
2. 「会席」は江戸の宴会が発祥

一方「会席」は、江戸時代が発祥。俳人などの文人たちが俳諧や連歌とともに酒・肴を楽しんだ会合から始まったとされる。懐石の主役が茶なら、会席の場合は酒。酒中心の献立構成で、懐石とは異なり最後に飯と汁が出る。
こちらのベースは室町時代に確立した、儀式的な意味合いを含む「本膳料理」。これを簡略化し、茶懐石の良さも取り入れ、五感で楽しめるような進化を遂げたのが会席料理だとされる。現在では酒宴の席の特別手が込んだ日本料理をさし、我々が宴会や接待で行く料亭や日本料理店で供される酒宴料理となっている。
こちらのベースは室町時代に確立した、儀式的な意味合いを含む「本膳料理」。これを簡略化し、茶懐石の良さも取り入れ、五感で楽しめるような進化を遂げたのが会席料理だとされる。現在では酒宴の席の特別手が込んだ日本料理をさし、我々が宴会や接待で行く料亭や日本料理店で供される酒宴料理となっている。
結論
懐石と会席の違い、由来や意味合いも含めご理解いただけたであろうか。茶懐石風の料理を出す店も多くあるので、こちらは妻との週末ランチや両親を誘って家族で出掛けてみるのもオススメだ。