1. ひだの持つ役割

餃子のひだには、皮に伸縮性を持たせて、つなぎ目が開いて肉汁が逃げてしまうのを防ぐという重要な役割がある。餃子は焼くときに水蒸気が発生し、わずかだが中が膨らむ。ひだを作ることで皮に余裕が出来、破裂しにくくなるのだ。ただし、ひだを作らなくても、餡の水気をしっかり切って空気を抜くことで、餡の膨張を防ぎ破れにくくすることは可能だ。また、日本の家庭では生地から手作りすることは少ないため、市販の生地でも包みやすいようにひだを作ったという説もある。
2. 中国の焼き餃子にひだはない!?

餃子の本場中国では、三日月型の餃子は焼き餃子ではなく、水餃子として食べるのが一般的だ。「馬蹄銀」という貨幣に似せて作られたという由来から、食べると財がもたらされる縁起物として扱われることが多い。中国華北や台湾などでは、焼き餃子は「鍋貼(グオティエ)」という、ひだがなく細長い形のもので、よく知る餃子とは別物だ。日本では棒餃子といわれる。現在は別の料理として確立しているが、水餃子が縁起物とされることに対して、焼き餃子は残り物の水餃子を焼いたのが起源とも言われ、いわゆるまかない料理のようなものでもあったという話もある。
3. いろいろな形に挑戦しよう!

一般的に餃子は片面のみを焼くものだが、ひだなしの棒餃子は裏返して両面を焼くため、香ばしい仕上がりになる。ひだがない方がおいしく感じる人が多いというアンケートもあるようだが、ひだの見た目に食欲をそそられることや、ひだがあることで食感が変わり飽きずに楽しめるという意見もあり、好みが分かれるところ。形も三日月型や棒状のほか、韓国では三日月型を丸めて両端をつないだ帽子型のものがあるなど、実は地域によってまったく違う。花や動物など、色々な形の餃子も話題だ。
結論
餃子のひだの有無や形、餡に使う食材まで、地域によってさまざま。これが絶対というものはないので、オリジナル餃子を考えたり、子どもが喜ぶ形に一緒に挑戦したりと、作る過程から楽しむのも良いのではないだろうか。