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【管理栄養士監修】漬け物のカロリーと栄養素|栄養図鑑

【管理栄養士監修】漬け物のカロリーと栄養素|栄養図鑑

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2021年5月18日

日本人の食に欠かせない食べ物の一つに漬け物がある。いまでは家で漬ける機会も減り影が薄くなってきているが、スーパーなどには多くの漬け物が並んでおり多くの人に愛されていることが分かる。だが漬け物は身体によいといわれる一方で、塩分が高すぎるといわれることもある。ここでは漬け物のカロリーや栄養について詳しく探る。

  

1. 漬物は低カロリーでヘルシー?

漬け物に使用する食材は野菜であることが多いため、ヘルシーなイメージを持たれがちだ。使用する野菜や漬け方によってカロリーは変わるのだが、文部科学省が発行している日本食品標準成分表から抜粋した漬け物のカロリーはそれぞれ以下のようになっている。いずれも可食部100gあたりの重量である。

きゅうりの場合

しょうゆ漬:50kcal
ぬかみそ漬:27kcal
ピクルス(スイート型):67kcal
ピクルス(サワー型):12kcal

大根の場合

ぬかみそ漬け:30kcal
たくあん漬(塩押しだいこん漬):64kcal
たくあん漬(干しだいこん漬):27kcal
守口漬:187kcal
べったら漬:57kcal
みそ漬:78kcal
福神漬:136kcal

同じ食材を使っていても漬け方によってカロリー量が大きく異なるのが一目瞭然だ。ぬかみそ漬などシンプルな漬け物であれば低カロリーであるが、砂糖やみりんを加えて作る漬け物の場合はカロリーが高くなる。たとえば酒粕とみりんで漬ける守口漬がそれにあてはまる。そのため、漬け物だからといって一概にカロリーが低いといえるわけではないことを覚えておこう。上記で紹介した漬け物はほんの一部で実際にスーパーの漬け物コーナーを見ると多種多様の漬け物が並んでいる。野菜の種類や漬け汁(調味液)の配合によってカロリーは異なるため、もし正確なカロリーが知りたい場合はパッケージに記載されている栄養成分表示をチェックしよう。同じ野菜、同じ味の漬け物であってもメーカーによってカロリーが異なることもあるため、比較するのも面白い。

2. 漬物の特徴的な栄養素

漬け物の栄養というと、野菜の栄養がどのくらい摂れるのかが大きなポイントとなる。野菜で特筆すべき栄養素といえばビタミンが挙げられる。野菜からビタミンを摂るのであれば煮物や炒め物でも構わないのではないかと思うかもしれないが、実はビタミンのなかには熱に弱いビタミンも多くある。またビタミンは水溶性と脂溶性の2つに分けることができるのだが、水溶性ビタミンはその名の通り水に溶けやすいビタミンなので、煮物などにすると煮汁に溶け出してしまう。このような背景から効率よくビタミンを摂るためには生の野菜を食べるのがおすすめなのだが、生だとカサが多く食べにくいというデメリットがある。では漬け物ではどうかというと、大根を一例に考えてみよう。

大根(皮むき、生100g)
ビタミンB1:0.02mg ビタミンB2:0.01mg ビタミンC:11mg
大根(ぬかみそ漬100g)
ビタミンB1:0.33mgビタミンB2:0.04mg ビタミンC:15mg
大根(たくあん漬/塩押しだいこん漬100g)
ビタミンB1:0.21mg ビタミンB2:0.01mg ビタミンC:53mg
大根(守口漬100g)
ビタミンB1:0.05mg ビタミンB2:0.17mg ビタミンC:0mg

漬け物の場合はつけている最中に水分が抜けるため、生の大根100gで漬物を作ってもできあがり量は100gよりも少なくなる。そのため、100g当あたりで比較すると生の大根よりもビタミンが多くなってしまうのだが、漬けることによってビタミンは損なわれることはあまりないといえる。一方で塩分量も気になるが、最近では減塩仕様の漬け物も出てきており、必ずしも漬け物の塩分が高いというわけではない。

3. 漬物に糖質は含まれている?

最初に結論をいってしまえば、漬け物には糖質が含まれている。糖質とは炭水化物の一部なので、炭水化物が含まれている野菜には必ず糖質が含まれているのだ。しかし一方で野菜には食物繊維も含まれており、これは大きなポイントとなる。炭水化物は糖質と食物繊維の合計量で、炭水化物が多く含まれている食品でも食物繊維が多く含まれていれば相対的に糖質量は少なくなるのだ。野菜によって炭水化物量と食物繊維量は大きく異なるため一概にはいえないのだが、一部の漬け物の糖質量を紹介する。

きゅうり(100g)の場合

生:1.9g
しょうゆ漬:7.4g
ぬかみそ漬:4.7g
ピクルス(スイート型):16.6g
ピクルス(サワー型):1.1g

大根(100g)の場合

生:2.8g
ぬかみそ漬け:4.9g
たくあん漬(塩押しだいこん漬):11.7g
たくあん漬(干しだいこん漬):1.8g
守口漬:41.0g
べったら漬:12.2g
みそ漬:13.0g
福神漬:29.4g

同じ食材で作っている漬け物でも含まれる糖質量は大きく異なる。その要因の一つに調味料が関係している。漬け物の種類によって使う調味料は違うのだが、砂糖やみりんなど糖質が多く含まれている調味料を使う漬け物は糖質量が高くなりがちだ。漬け物にすると野菜を多く食べることができるのだが、糖質が多いため摂取量には注意が必要だ。

結論

野菜を調味液で漬けただけの漬け物はヘルシーなイメージを持たれがちだが、漬け方によってカロリーは大きく異なる。ぬか漬などシンプルな漬け物であればカロリーは低いのだが、砂糖やみりんが含まれているとカロリーは高くなる。栄養については生に近い状態で野菜を食べられることからビタミンを効率よく摂ることができる。
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  • 公開日:

    2020年3月17日

  • 更新日:

    2021年5月18日

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