1. キーマカレーとは何か?
キーマカレーとは、ひき肉を使ったカレーの総称である。日本ではパラパラとしたドライカレーのことを「キーマカレー」と呼ぶことが多いが、本場インドではパラパラしたものからじっくり煮込んだものまでさまざまある。そのため、レシピや料理本を見てると、想像しているものと違っていることも珍しくない。また、日本の学校給食などではターメリックライスの上に盛り付けることも多い。
この記事もCheck!
2. 普通のカレールーとキーマカレー用のカレールーの違い
キーマカレーに使うカレールーは、普段使っているカレールーをそのまま使うことが可能だ。また、普通のカレールーでキーマカレーを作るのが不安という場合には、キーマカレー用のカレールーを使うというのも一つの手である。それぞれの特徴を理解して、上手に調味料を使い分けるようにしよう。
カレールーとは?
カレールーとはカレーの香りや味わいを出すスパイスや調味料などを混ぜ合わせ、そこに小麦粉を加えた固形物のこと。小麦粉を加える理由は、カレーにとろみをつけるためである。普通のカレーを作る際はこのとろみが役立つが、キーマカレーを作る際にはとろみがしつこさに繋がってしまう可能性がある。また、キーマカレーの一種である「ドライカレー」を作るのには向いていない。
キーマカレー用のカレールーとは?
キーマカレー用のカレールーは、少ない水分でも溶けやすいことが特徴のカレールーである。ルー」と書いてあるとおり固形タイプであり、原材料に小麦粉も使われている。しかし、中には「ドライキーマカレー(エスビー食品)」のように粉末タイプのキーマカレーも販売さえている。こちらは水なしでも調理できるため、パラパラした「ドライカレー」を作るのに向いている。
3. キーマカレーにカレールーを使うメリット
スパイスや調味料を使って作るキーマカレーと比べて、カレールーで作るキーマカレーには「味付けが簡単」「好みの味付けを選べる」などのメリットがある。それぞれについて詳しく見ていこう。
メリット1.味付けが簡単になる
カレールーを使う最大のメリットは「味付けが楽になる」ということだ。キーマカレーには数種類のスパイス・調味料を使うのだが、それぞれを買い揃えるのは非常に手間である。しかし、カレールーが一つあれば、特別スパイス・調味料を追加しなくても美味しいキーマカレーを作ることができる。
メリット2.好みの味付けを選べる
カレールーはさまざまな食品メーカーが製造しており、同じメーカーの中でも辛さ・香り・コクなどが異なる商品が多く販売されている。例えば「バーモントカレー(ハウス食品)」「ゴールデンカレー(エスビー食品)」「プレミアム熟カレー(江崎グリコ)」などは有名だ。そのような数ある選択肢の中から、自分好みの味付けを見つけられるのもカレールーのメリットである。
4. キーマカレーにカレールーを使うデメリット
一方で、カレールーで作るキーマカレーには「溶けにくい・水っぽくなりやすい」「ドライカレーが作りにくい」などのデメリットもある。スパイスや調味料を使って作る方法と比べたときのデメリットについても確認しておこう。
デメリット1.溶けにくい/水っぽくなる
キーマカレーは普通のカレーよりも水分量が少ない。しかし、普通のカレールーは溶かしながら加える必要があるため、水分量が少ないキーマカレーだと完全に溶かすのが難しくなる。反対に、カレールーを早く溶かそうとして水分量を増やしてしまうと、今度はキーマカレーが水っぽくなってしまう。
デメリット2.ドライカレーを作るのが難しい
市販のカレールーはとろみがつきやすいため、こってりとしたキーマカレーになりやすい。言い換えると、ドライカレーのようなパラパラとしたキーマカレーを作るのには向いていないのだ。ドライカレーを作りたい場合は少し大変だが、カレー粉や調味料などを使って味付けするほうが確実である。
5. 普通のカレールーを使ったキーマカレーの作り方
キーマカレーの場合でもカレールーの使い方は基本的に変わらない。また、カレールーを使ったときの作り方は、スパイスや調味料などを使ったときの作り方とほぼ同じである。普通のカレールーを使ったキーマカレーを作る際には、以下に紹介している手順で行ってみよう。
カレールーを使ったキーマカレーの作り方・手順
- カレールーを細かく刻んでおく
- 野菜類をみじん切りにしておく
- フライパンに油を引いておく
- フライパンでひき肉・野菜類を炒める
- 火が通ったら水を少量入れて煮込む
- いったん火を止めてからルーを加える
- 火を付け直して煮詰めながらルーを溶かす
- 程よく煮詰めてルーが溶けたら完成である
6. キーマカレーを美味しく作るためのポイント
前述した「カレールーを使ったキーマカレーの作り方」のとおりに作れば、家庭でも簡単にキーマカレーを作ることが可能だ。しかし、いくつか失敗しやすいポイントもある。そこでキーマカレーを美味しく作るために覚えておきたいポイントについて確認しておこう。
ポイント1.カレールーは細かく刻んでおく
カレールーはブロックごとに割って使用することも可能だが、早くルーを溶かしたいなら最初に細かく刻んでおくのがおすすめだ。これにより溶けるのがはやくなるため、「溶けにくさ」のデメリットを解消することができる。また、刻むのは包丁でもできるが、ピーラーを使うと簡単にできる。
ポイント2.煮込む際には中火か弱火にする
カレールーを加えてから煮詰める際には、中火か弱火にするのがポイントとなる。火が強すぎると焦げ付きの原因になってしまう可能性が高い。また、ルーが十分に溶け切っていない場合にも焦げ付きの原因になる。煮詰める際はしっかりと火加減や鍋の様子を確認しておこう。
ポイント3.肉類・野菜類は好みに合わせる
キーマカレーではひき肉を使うことになる。市販のひき肉には「合いびき肉」や「豚ひき肉」などの種類があるが、特に決まりはないため好みに合わせて選ぶようにしよう。また、野菜類はニンジン・玉ネギ・ピーマン・ニンニクを使うことが多いが、これらと一緒に季節の野菜などを組み合わせてみるのもおすすめだ。ナス・パプリカ・ズッキーニなどを入れても美味しく仕上がる。
7. 市販のおすすめキーマカレー用カレールー
キーマカレーは普通のカレールーを使って作ることも可能だが、キーマカレー専用のカレールーを使うのもおすすめである。ここでは市販品の中から人気があるキーマカレー用カレールーをいくつか紹介する。Amazonや楽天市場のようなECモールでも購入可能なので興味があったら探してみよう。
おすすめ1.エスビー「ドライキーマカレー」
「ドライキーマカレー」は、エスビー食品が製造・販売している粉末タイプのキーマカレー用カレールーである。フルーツの甘みが特徴的な「甘口タイプ」と、スパイスの香りが豊かな「中辛タイプ」の2種類がある。いずれもひき肉、玉ねぎ、トマトを用意すれば10分程度で簡単に作れる。
おすすめ2.ハウス食品「ジャワカレー<キーマカレー>」
「ジャワカレー<キーマカレー>」は、ハウス食品が製造・販売しているキーマカレー用のカレールーである。ジャワカレーの風味を生かしつつ、キーマカレー向けにスパイス感を強くしているルーである。中辛タイプではあるが、辛味は5段階中4番目でありやや辛い味わいとなっている。
おすすめ3.ハウス食品「ごちレピライス<キーマカレー>」
「ごちレピライス<キーマカレー>」も、ハウス食品が製造・販売しているキーマカレー用のカレールーである。こちらは玉ねぎとニンニクの深いコクとスパイス類の豊かな香りが特徴的な中辛味のキーマカレーだ。ひき肉と玉ねぎを用意すれば簡単に本格キーマカレーを楽しむことができる。
8. キーマカレーのよくある質問・疑問
ここまで市販のカレールーでキーマカレーを作る方法を詳しく確認してきた。しかし、まだキーマカレーについて気になることや知りたいことなどがあるだろう。そこで最後にキーマカレーのよくある質問・疑問などに回答する。
Q1.キーマカレーのアレンジ法を知りたい!
キーマカレーはご飯にかけるだけでも美味しいが、チーズ、卵黄、パクチー、ナッツ類などをちょい足しすることでより美味しく食べられる。また、主食をご飯ではなくナンなどに変えてみるのもおすすめだ。エスニックな味わいのキーマカレーとふわっとした食感のナンは相性バッチリで美味しい。もしキーマカレーが余ってしまったらコロッケ・オムレツ・春巻きなどの具材に使ってみよう。
この記事もCheck!
Q2.キーマカレーはどのように保存すべき?
作ったキーマカレーは、必ず冷蔵庫か冷凍庫で保存しよう。常温下に置いておくと、食中毒の原因となるウェルシュ菌などが繁殖してしまう可能性が高い(※1)。また、冷蔵保存をする場合には鍋のまま入れるのは避けて、できる限り底の浅い保存容器に移し替えてから冷蔵庫で保管するとよい。なお、キーマカレーは日持ちしないため、できるだけ早く食べ切るようにしよう。
この記事もCheck!
結論
キーマカレーはスパイスや調味料を使って作ることもできるが、カレールーを使って作ることもできる。しかもカレールーを使えばスパイスのバランスがいいため、簡単に美味しいキーマカレーを作ることが可能だ。作り方のポイントを確認しながら、ぜひ美味しいキーマカレーを作ってみよう。また、美味しく作るために市販のキーマカレー用カレールーを使ってみるのもよさそうだ。
【参考文献】
この記事もCheck!