1. 保存向きのサザエの見分け方は?
基本的に、サザエは活きた状態で保存し調理する食材である。死んでしまったサザエは、時間が経つと腐って食べられなくなるからだ。そのため、保存する前にまずはサザエの鮮度をチェックする必要がある。
鮮度のよいサザエの特徴
- 殻から触覚を出して動いている
- 殻をつつくと動く
- ふたを触ると固く閉じる
とくに、市場で生簀に入って販売されているサザエを選ぶ際には、動きを確認するとよいだろう。ただし、動きがおとなしくても次のような特徴がなければ、食べることは可能だ。
死んだサザエの特徴
- 悪臭がする
- 黒い汁が出てくる
- ふたが簡単に外れる
保存ができないほどサザエが傷んでいるかどうかは、においで判断できる。悪臭がするものは腐っているため、保存も食べることもできない。また、黒い汁も腐っている証拠だ。
ふたが外れて身を簡単に取り出せるのも死んだサザエの特徴だが、死んでから2~3時間以内なら食べられる。ただし肝は鮮度が落ちやすいため、30分を過ぎたら食べないほうがよい。死んだサザエは早い段階で調理して食べてしまうか、加熱処理をしてから保存しよう。
2. サザエの海水での保存方法
サザエを刺身にして食べたい場合は、活きた状態で保存する必要がある。サザエは海水で生息しているため、活きた状態で保存するならできるだけ環境を自然に近付けるよう工夫したい。そこで、海水を使って保存する方法を紹介しよう。
海水を入れた容器で保存
海水を入れた容器にサザエを入れ、冷暗所で保存する。冬場は常温でよいが、気温の高い夏場は冷蔵庫の野菜室に入れておくとよい。2~3日ほど活きたまま保存できる。海水を途中で新しいものに交換すれば、それ以上活かすことも可能だ。
3%の食塩水で代用は可能?
1Lの水に30gの食塩を溶かすと、海水と同じくらいの塩分濃度になる。海水が手に入らない場合は、食塩水を作って保存することもできる。ただの水道水ではサザエが死んでしまうため、必ず食塩を加えよう。海水での保存が難しい場合は、次に紹介する方法がおすすめだ。
3. サザエを発泡スチロールで保存する方法
サザエは暑さに弱いため、保冷効果の高い発泡スチロール容器を使う保存方法もおすすめだ。自宅にない場合は、深めのタッパーで代用してもよい。この方法でも3日ほど保存できる。
保存できる環境の作り方
サザエが脱走する可能性があるため、容器は深めのものを選ぶ。海水もしくは食塩水を浸した新聞紙やキッチンペーパーを容器の底に敷く。3~5枚ほど使ってやや厚めに敷くのがポイント。
ふたを下にした状態でサザエを入れ、さらに上からも水分を含ませた新聞紙やキッチンペーパーを被せる。野菜室のように寒すぎず涼しい場所で保管しよう。
容器のふたはしない!
この方法で保存する場合、気を付けたいのが容器を密閉してはならないということ。サザエは活きているため、密閉してしまうと呼吸ができず死んでしまうのだ。ふたやラップはしないで、ペーパーを被せた状態で保存しよう。
4. サザエを冷凍保存する方法
サザエを刺身で食べる場合には、これまで紹介してきたような活きた状態での保存方法がおすすめだ。一方、すぐに食べない場合やサザエの鮮度が落ちてきている場合は、冷凍保存するとよい。サザエは殻付きのまま冷凍することができ、1ヶ月ほど保存可能だ。
殻付きのまま茹でてから冷凍
鍋に湯を沸かし、サザエを入れて10~15分ほど茹でる。冷ましてから保存用の袋に入れ、空気を抜いて密閉。冷凍庫に入れて保存しよう。
つぼ焼きにして食べる場合は、殻付きのまま冷凍し、食べるときも解凍せずそのまま調理するとよい。炊き込みごはんに使う場合は、殻を外し、砂袋を取り除いてから冷凍したほうが便利だ。
結論
鮮度のよいサザエは、活きた状態で保存するのが原則だ。しかし、自然の環境に近付けることが難しいなら、保存していても鮮度は落ちてしまうため、早めに食べたほうがよい。すぐに食べない場合は早めにボイルして冷凍するといったように、適切な保存方法を判断することが大切だ。
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