1. エスニックな香り漂うナンプラー入りエビチャーハン
タイのチャーハンでとくにポピュラーなのが、エビ入りチャーハンだ。一見中華料理のチャーハンのようにも見えるが、ナンプラーを使うことでタイ料理ならではの独特な風味を感じられる。タイでは、カオ(ごはん)、パッ(ト)(炒める)、クン(エビ)で、エビチャーハンのことを「カオパッ(ト)クン」と呼ぶ。
基本の食材
ごはん、むきエビ、玉ねぎ、おろしにんにく、卵
チャーハンには温かいごはんを使用すると、具材や味がなじみやすい。また、高級タイ米であるジャスミンライスを使うと、より本格的なタイ風チャーハンになる。国産米を使用する場合は、やや硬めに炊き上げたもので作るとよい。
調味料
ナンプラー、塩こしょう(好みで鶏がらスープの素を使用しても美味しい)
エビと玉ねぎを先に炒めておく
むきエビは背ワタを取り除き、塩と酒で軽くもんでから洗っておく。フライパンにサラダ油とおろしにんにくを入れ、弱火にかける。香りが出たらむきエビと刻んだ玉ねぎを加え中火で炒め、火が通ったら少量のナンプラーで下味を付けておく。
チャーハンは手早く炒めるのがコツ
いったんエビと玉ねぎを取り出し、再度フライパンに油をひき火にかける。溶き卵を入れ大きくかき混ぜたら、すぐごはんを加えて全体を炒め合わせる。エビと玉ねぎを戻したら塩こしょうをふり、ナンプラーを鍋肌から加えて混ぜながら炒めよう。
パクチーとレモンを添えて
カオパッ(ト)クンを皿に盛り付けたら、パクチーなどの香草とカットレモンを添えて完成だ。
2. ナンプラー入りひき肉チャーハン:ガパオライス
日本人にも人気の高いガパオライスは、バジルとナンプラーの風味が特徴的なタイの定番料理である。ガパオとは、ホーリーバジルという香草のことだが、日本では入手困難なためスウィートバジルを代用するのが一般的だ。
ちなみに、タイ語ではガパオライスという名ではなく「カオパッ(ト)ガパオ」という。鶏肉(ガイ)を使用したカオパッガパオガイが有名だが、シーフードや豚肉などで作られたものもある。このガパオライスを、チャーハンにアレンジしてみよう。
基本の食材
ごはん、ひき肉(鶏か豚)、玉ねぎ、パプリカ、バジル、おろしにんにく、卵
調味料
ナンプラー、醤油、オイスターソース、砂糖、豆板醤か一味唐辛子、塩こしょう
具材とごはんを炒め合わせる
ガパオライスは、炒めて味付けした具材をごはんにかけた料理である。これをチャーハンにする場合は、フライパンで具材を炒めたところにごはんを加えて、さらに炒め合わせればOK。
まずは、油をひきおろしにんにくを入れたフライパンを熱し、ひき肉、刻んだ玉ねぎとパプリカを炒める。ごはんを加え軽く炒めたら、ナンプラーや醤油などの調味料を合わせておいたものを回しかけて、さらに炒め合わせよう。
ポイントは、バジルを加えるタイミングだ。バジルを早い段階で入れると香りが弱くなってしまう。そのため、ごはんを加え全体に火が通ったところにみじん切りにしたバジルを入れ、すぐに火を止めよう。
卵は目玉焼きに!「あとのせ」がおすすめ
卵は一般的なチャーハンのようにごはんと炒め合わせてもよいが、目玉焼きにしたものをあとのせして、崩しながら食べるとよりガパオライスらしさが出る。
3. ナンプラーの風味が本格的なパクチーチャーハン
タイ料理の定番食材であるパクチーは、料理に添えるだけでなくチャーハンの具材にしても美味しい。ほかの食材と炒め合わせることで、生のパクチーが苦手な人でも意外と食べやすいチャーハンに仕上がる。ナンプラーの風味を生かしたパクチーチャーハンに挑戦してみよう。
パクチーは茎を先に炒めておく
食材は、ごはん、パクチー、卵を基本に、エビや肉、野菜など好みのものを選ぼう。調味料はナンプラーと塩こしょうのみでも美味しいが、醤油や鶏ガラスープの素などを好みで加えてもよい。フライパンに油をひき熱したら、火の通りにくい具材を先に炒め取り出しておく。このとき、パクチーの茎も一緒に炒めておこう。
パクチーの葉は仕上げの段階で
フライパンに再度油をひき卵とごはんを炒めたら、取り出しておいた具材を戻して炒め合わせる。その後ナンプラー、塩こしょうなどを加えて味付けするタイミングで、パクチーの葉の部分を入れよう。全体を軽く炒め合わせたら完成だ。皿に盛り、好みで生のパクチーやレモンを添えていただこう。
結論
ナンプラーを使用するだけで、いつもと同じようなチャーハンでも簡単にタイ風の味に仕上げることができる。ナンプラーとほかの調味料を合わせたり具材を変えたりして、好みの味のチャーハンにアレンジするのもおすすめだ。
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