目次
- 常温保存:1日程度。気温が低い場合のみ可能
- 冷蔵保存:2~3日程度。水分をふき取り容器や袋に入れて密閉し、冷蔵庫の奥で保存
- 冷凍保存:1ヵ月程度。一度茹でてやわらかくしてから、冷まして保存袋に入れる
1. 黒豆の保存はできる?

縁起物といわれる黒豆は、普段の食事よりもハレの日など特別な場で食べられることの多い食材である。
黒豆といえばおせち料理の定番
とくに、黒豆が食べられる機会がお正月だ。「まめ」という言葉には、健康や丈夫という意味がある。そのため、黒豆は「まめに暮らせるように」という願いが込められ、おせち料理の定番となった。
しかし、黒豆煮は少量ずつ作ることが難しく、おせち料理自体も品数が多いため、食べきれずに余らせてしまいがちだ。そこで、事前に保存期間や保存方法を知っておくと安心である。調理前の乾燥状態、水で戻した状態、煮た状態、それぞれの黒豆の保存期間を見ていこう。
黒豆の保存期間:乾燥状態
乾燥黒豆の保存期間は、常温保存で約半年、冷蔵保存で約1年といわれている。水分が抜けている乾燥黒豆は、かなり日持ちのする食品だ。しかし、温度や湿度が高い場所での保存は、傷む原因となるため避けよう。
夏場や梅雨時などは、紙袋などに移し通気性をよくしてから、冷蔵保存すると安心だ。常温保存する場合も、風通しのよい冷暗所を選ぶとよい。
黒豆の保存期間:水で戻した状態
黒豆を水に浸けて戻した場合、乾燥黒豆と比べて一気に日持ちしなくなるため注意が必要だ。使いきれる量のみを戻すようにしよう。水で戻した場合、常温、冷蔵、冷凍の3パターンでの保存が可能となる。それぞれの保存期間の目安は下記の通りである。
黒豆の保存期間:煮た状態
黒豆煮の保存期間は、10℃以下の常温で2~3日、冷蔵で5~7日、冷凍で3週間~1ヵ月ほどが目安となる。醤油や砂糖を加えて煮ているため、水で戻しただけの状態よりは日持ちがする。
2. 黒豆の保存方法を押さえよう

おせち料理の定番である黒豆煮の保存方法を解説していく。お正月は冬季で気温が低いが、暖房により室温が上がることも多い。季節的に10℃以下の涼しい場所での保存も可能だが、日持ちさせたい場合は冷蔵保存がおすすめだ。また、長期保存したい場合は冷凍するとよいだろう。それぞれの方法を詳しく見ていこう。
方法:1.冷蔵で保存する場合
煮た黒豆を蓋つきの容器に煮汁ごと入れ、密閉して冷蔵庫に入れる。煮汁ごと入れると、日持ちしやすくなるだけでなく、黒豆にしわが付きにくくなる。
基本的には5日程度が保存期間の目安だが、途中で火入れを行うことにより1週間ほどに延ばすことができる。火入れの方法は、黒豆を鍋に入れて1分ほど沸騰させるだけだ。冷ましてから、再度密閉容器に入れて保存しよう。
方法:2.冷凍で保存する場合
黒豆を冷凍する場合は、1回分ずつ小分けにする方法がおすすめだ。冷蔵保存とは逆で、水気を切って冷凍したほうが保存期間は長くなる。しかし、解凍後にしわのない状態にしたい場合は煮汁と一緒に保存してもよい。それぞれの方法と保存期間は下記の通りだ。
煮汁を入れずに保存する場合
黒豆の水気を切り、1回分ずつに分けて冷凍用保存袋に入れる。袋の空気を抜いて密閉してから、冷凍庫で保存しよう。保存期間は約1ヵ月間が目安となる。
煮汁と一緒に保存する場合
保存容器に黒豆を煮汁ごと入れ、ラップで覆う。容器に蓋をして密閉し、冷凍庫で保存する。保存期間は約3週間が目安となる。
黒豆の解凍方法は?
冷凍保存した黒豆は、食べる前日に冷蔵庫に移して自然解凍させよう。常温での自然解凍は黒豆が傷む可能性があるためNGだ。急ぐ場合は、電子レンジで解凍する方法でもよい。
3. 煮た黒豆は保存せずに料理に活かす方法も

甘く煮た黒豆は、お菓子作りなど料理に使うこともできる。余った黒豆のリメイクレシピも多数存在する。大量に煮た黒豆を美味しく食べきれる、おすすめの使い方を紹介しよう。
ケーキ
シフォンケーキやパウンドケーキ、カップケーキなどの生地に黒豆を混ぜ込んで焼くと、素朴な甘さが美味しい和風のケーキに仕上がる。また、黒豆をクリームに混ぜる、トッピングに使うといった方法もおすすめだ。いずれの場合も、黒豆は煮汁をしっかりと切ってから使うのが、美味しく仕上げるポイントである。
ケーキの生地にはホットケーキミックスを使うとより簡単に作れる。また、抹茶パウダーやきな粉は黒豆とよく合うので、ぜひ生地に混ぜ込んで使ってみよう。
和スイーツ
小さなホットケーキ2枚で黒豆を挟んだ黒豆どら焼きや、黒豆を生地に混ぜ込んだ蒸しパンなどは、ホットケーキミックスで気軽に作れる和スイーツだ。また、本葛粉を使った黒豆入りくず餅や、煮汁も使ったあんみつなど、冷たい和スイーツもおすすめだ。どら焼きやあんみつには、黒豆を潰した餡を使っても美味しい。
アイス
やわらかくした市販のアイスに黒豆を混ぜ込むだけでもよいし、イチからアイスを手作りするのもおすすめだ。潰した黒豆とホイップした生クリームを混ぜ合わせて冷凍すると、簡単に美味しい黒豆アイスができる。煮汁を煮詰めて作った蜜や、きな粉、抹茶パウダーをトッピングするのもおすすめだ。
黒豆ごはん
黒豆煮を米と一緒に炊くだけで、風味のよい黒豆ごはんができる。塩を加えることで甘さが和らぎ、食べやすくなる。米の半量をもち米にした黒豆おこわもおすすめだ。また、黒豆ごはんは乾燥黒豆の使い道にも最適である。電子レンジで加熱して炒り黒豆にしたものを、米と一緒に1時間ほど水に浸けてから、塩や酒を加えて炊けば、香ばしい風味を楽しめる。
結論
黒豆は、乾燥状態では半年~1年ほど保存できる。しかし、水に浸けると冷蔵保存でも2~3日と急激に日持ちしなくなるため、食べきれる量だけ調理するようにしたい。おせち料理で余った黒豆煮は、早めに食べきれる場合は冷蔵保存、長持ちさせたい場合は冷凍保存がおすすめだ。飽きてしまった場合は、和スイーツなどへのリメイクを試してみてはいかがだろう。
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