目次
- 輪ゴムをネジ頭の駆動部にあてる
- その上からドライバーを差し込んで回す
- 雄ネジ(外したいネジ)と雌ネジ(本体側の溝)の継ぎ目にスプレーする
- 30分ほど放置したらドライバーを使って回す
- それでも回らなければ更に吹きかけてしばらく放置する
- 再度ドライバーを使って回す
- 通販などで「ネジすべり止め液(アネックス)」を購入する
- ネジ頭の駆動部に液を1〜2滴垂らす(駆動部を埋める)
- ドライバーを使って回す
- 貫通ドライバーを駆動部(穴)に差し込む
- ドライバーのお尻をハンマーで叩く
- 緩んできたらネジを回して外す
- ネジにドライヤーの温風やアイロンを当てて加熱する
- 十分冷めたらドライバーを使って回す
- 通販やホームセンターで「ネジザウルス(エンジニア)」を購入する
- ネジ頭を挟んで回す
- 通販などで「ネジとりインパクト(アネックス)」を購入する
- ハンマーを使ってネジとりビットをネジ頭に打ち込み、溝を作る
- ネジとりビットをミニインパクトドライバーの先端に装着し、回転方向を合わせる
- ネジ頭に新たに作った溝にセットし、ミニインパクトドライバーをハンマーで叩く
- ネジが回り始めたら、刃先をグッと押し付けながらさらに回す
- 雄ネジ(外したいネジ)と雌ネジ(本体側の溝)の継ぎ目にスプレーする
- 30分ほど放置したのち貫通ドライバーを当て、お尻をハンマーで叩く
- 何度か叩いたらドライバーを使って回す
- 回らなければ同じ手順を何度か繰り返す
- ネジ頭:ドライバーを差し込むための穴があいている部分
- 駆動部:ドライバーを差し込む「穴」
- ネジ穴:ネジが取り付けてあるものにあいている穴
- ネジ山:ネジのギザギザ部分
- 輪ゴムを駆動部(穴)に噛ませて回す
- 潤滑スプレー(KURE CRC5-56)を吹きかけて回す
- 滑り止め液を使ってネジを回す
- 貫通ドライバーで叩いて回す
- ドライヤーやアイロンを使ってネジを回す
- ペンチなどでネジ頭ごと掴んで回す
- ネジ頭に新たに溝を作って回す
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1. 回らないネジを外す方法7選

固くなった、駆動部(穴)が潰れた、ナメてしまうなどで回らなくなってしまったネジを、身近にあるもので外す方法や、特殊アイテムを使って外す方法を紹介する。
輪ゴムを駆動部(穴)に噛ませて回す
軽度であればこれだけでネジが回る。まずはここから試してみよう。
潤滑スプレー(KURE CRC5-56)を吹きかけて回す
ネジの駆動部(穴)の中に吹きかけてしまうと、ドライバーが滑るので注意しよう。潤滑スプレーを使ってもネジが回らない場合、冷却効果で金属を収縮させて亀裂を作り、潤滑油を浸透させるといった商品もあるので、そちらを試してみるのもおすすめだ。
おすすめ商品
商品名:KURE(呉工業)多用途・多機能 潤滑剤
滑り止め液を使ってネジを回す
ネジ専用の滑り止め剤を使う方法もある。滑り止め液を使うことで摩擦が生じ、ネジが回りやすくなる。ただし激しくナメている場合は効果が期待できないこともある。
貫通ドライバーで叩いて回す
貫通ドライバーとは、先端からグリップの後部(お尻)まで、金属軸が貫通しているドライバーのこと。お尻をハンマーで叩くことで先端にも衝撃が伝わり、その衝撃を受けたネジが回りやすくなるというわけだ。たとえばベッセル(VESSEL)の「メガドラ インパクタ」は、ドライバーのお尻を叩くと先端が12度回転する。衝撃+回転のダブル効果でネジが回る可能性がある。
ドライヤーやアイロンを使ってネジを回す
ネジなどの金属は熱を加えることで膨張し、冷えると戻る性質がある。膨張した際にネジ穴が広がり、回りやすくなるというわけだ。アイロンで加熱する際は、ネジが埋め込まれているものの素材も必ず確認しよう。熱に強い素材でなければ溶ける、変形するおそれがある。またくれぐれも火傷には気をつけていただきたい。
ペンチなどでネジ頭ごと掴んで回す
ネジ頭の駆動部(穴)がナメたときは、輪ゴムを使うなどしても回らないことが多い。ネジ頭ごと回してしまう方法を知っておこう。ネジザウルスは一見すると普通のペンチだが、よく見ると溝が縦に入っていてネジ頭をしっかりホールドできる造りになっている。
ペンチのようにネジ頭を挟んだら、あとは回すだけで外れるというわけだ。特殊ネジなどにも使えるため持っておくと便利だろう。
ネジ頭に新たに溝を作って回す
完全にナメてしまったネジでも、新たな溝を作ることで外せる場合がある。刃先が特殊なネジとりビットで、ネジ頭の駆動部に新たな溝を作る。あとはインパクトで回しながら緩めれば、簡単にネジが外れるというアイテムだ。
2. 小さなネジが回らないときも外せる?

なべ小ネジ、皿小ネジなどの小さなネジが回らなくなってしまった場合、たとえば駆動部(穴)に合いそうな輪ゴムを探すとなると、かなり細いものが必要になるケースも出てきてしまう。そんなときは、次の方法も試してみよう。
CRE-556と貫通ドライバーの合わせワザで回す
貫通ドライバーは上述のように、先端からグリップの後部(お尻)まで、金属軸が貫通しているドライバー。もちろん小ネジだけでなく、普通のネジが回らないときも使えるワザなので覚えておくとよいだろう。
3. 駆動部(ネジ穴)を潰さないための注意点

ネジが回らない原因はさまざまだが、そもそも駆動部(穴)が潰れてしまう=ナメてしまうことで外れなくなるケースは厄介だ。駆動部(穴)を潰さないためにも、以下のポイントは押さえておこう。
駆動部(穴)とドライバーのサイズは必ず合わせる
固いネジを回すとき、ネジ頭の駆動部とドライバーのサイズが合っていないと駆動部がナメるなどし、余計外れにくくなるおそれがある。サイズは必ず合わせるようにしよう。
ドライバーの軸を押さえて回す
ドライバーを扱う際はグリップをしっかり持ち、軸の部分に手を添えて回すのが基本だ。無理に回そうとして力を入れたままの状態で軸がブレてしまうと、ネジ頭の駆動部を傷つけるおそれがある。しっかり軸を押さえて回すことが重要だ。
ドライバーをネジに対して斜めにしない
ネジに対しドライバーを垂直に立て、力が正しく入るようにするのが基本形である。ドライバーが斜めだと軸がブレるため、やはりネジ頭の駆動部を傷つけるおそれがある。
力の配分にも注意しないとナメてしまう
ネジを外す際、ドライバーを押す力を「7」、回す力を「3」といった割合にしよう。もちろん細かく「◯割」などと配分するのは不可能なため、感覚でよい。加えてゆっくり慎重に回すことも重要だ。
ネジ山を潰さないためのコツも知っておくべし!
ドライバーが手元にないときはどうする?代用品を使おう!
4. ネジの部位と名称も知っておこう

ネジ各部の名称は正しく知っているだろうか?勘違いしている方も多いため、ここでおさらいしておこう。
ネジ各部の名称
ネット上でも「ネジ山とネジ頭」をごちゃまぜにしていたり「駆動部をネジ穴」と称していたりするケースが散見される。伝わればよいのかもしれないが、Aという情報源とBという情報源で表現が異なると迷ってしまうだろう。自分で正しく理解することも大切なので、ぜひここで確認しておきたい。
ネジに詳しくなっておいて損はなし!
5. ネジが回らないときによくある質問

最後に、ネジが回らないときによくある質問とその回答をまとめたので、こちらもぜひご覧いただきたい。
Q:回らないネジを外す方法は?
回らないネジを外すには、こうした方法が効果的だ。それぞれやり方や注意点を『回らないネジを外す方法7選』にまとめているので参考にしてほしい。
Q:サラダ油を塗るのはダメ?
潤滑油がないときにサラダ油などで代用できないか、と思う方もいるだろう。たしかに油だが、KURE CRC5−56などと比べるとドロッとしているため、浸透しづらい。やってみる価値はあるかもしれないが、高い効果は期待しないほうがよいだろう。
Q:ドライヤーで加熱してもいい?
熱で変形・変色しない、火災ややけどのリスクがないといった素材および環境であれば、加熱することで回ることがある。
Q:輪ゴムって本当に効果ある?
駆動部(穴)に輪ゴムを噛ませる方法は、効果が高い。ただしネジや輪ゴムのサイズ(穴の大きさ、太さ等)によっては思ったほどの効果が得られないこともある。
Q:ネジが回らなくなる原因はサビだけじゃない?
ネジが回らなくなる原因として多いのはサビだが、ほかにも、たとえばステンレス製のボルトなどは、きつく締める際に発生する摩擦熱が原因でネジ山が溶着してしまうことがある(かじりという)。また、ネジ山などにゴミなどの異物があることに気づかず締めてしまい、回らなくなってしまうといったこともある。
Q:おすすめの潤滑油は?やっぱりKURE CRC5-56?
呉工業のCRC5-56は強力だ。だがほかにも、アネックスのネジとりインパクトなど、さまざまな潤滑油やネジ滑り止め液などが販売されている。
おすすめ商品
商品名:KURE(呉工業)多用途・多機能 潤滑剤
Q:業者に頼めば回らないネジを外してもらえる?
もちろん頼めるが、果たしてそれだけの仕事を請け負ってもらえるかが問題だ。とはいえ傷つけられない素材、どうしても外さなければならないネジなど、本当に困っているのであれば相談してみよう。ただしネジ1個で数千〜数万円ということもある。必ず事前(自宅に来る前、契約する前)に料金を確認することが大切だ。
Q:小さいネジが回らないときに効果的な方法は?
輪ゴムを噛ませる、貫通ドライバーで叩く、CRE-556と貫通ドライバーの合わせワザで回すなどの方法がある。本稿では『小さなネジが回らないときも外せる?』こちらで紹介している。
結論
ネジが固着して回らない場合、ドライバーだけでは限界があることも多い。本稿で紹介した対処方法や、数多く出回っている専用工具などを駆使すれば外れる可能性は高いが、どうしても外れないネジがある場合、あるいは傷つけられない素材の場合などは業者に相談することも検討しよう。ただしその際は事前に必ず料金を確認し、納得したうえで契約をしよう。
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