目次
- 1. 板金塗装に出すまでもない小さな凹みは「パテ埋め」で修復を
- 2. パテ埋めする前に|凹みや傷の深さに合うパテを選ぶことが重要
- 3. パテ埋めを自分でやる方法|まずは「研磨」
- 4. パテ埋めを自分でやる方法|次は「パテ盛り」
- 5. パテ埋めを自分でやる方法|最後に「塗装」
- 6. パテ埋めが難しいときはプロに相談を
- 薄づけパテ:小傷や深さ2mm以内の線状の傷など
- 厚づけパテ:深さ1mm〜2cm以内または大きさが10cm以内の傷など
- 超軽量パテ:深さ1mm〜3cm以内または大きさが20cm以内の傷など
- ねんどパテ:曲面や細部の傷または凹みなど
- 150番の耐水サンドペーパーで凹んだ箇所を研磨し、塗装を剥がす
- 320番の耐水サンドペーパーで凹みの周りをぼかすように磨く
- 研磨したカスなどをタオルで払う
- 研磨した箇所に脱脂剤を塗りタオルで拭く
- ヘラを使い、厚づけパテを凹みの中心から(凹みが平らにないように)塗る
- 600番の耐水サンドペーパーで周辺も含めて研磨する
- 薄づけパテを段差がなくなるように塗る
- 600番の耐水サンドペーパーで研磨する
- コンパウンドシートでパテとその周辺を磨く
- 脱脂剤を塗りタオルで拭く
- ヘラを使い、超軽量パテを凹みの中心から塗る
- 周辺が薄くなっていくよう、凹み部分を盛り上げて塗る
- 320番の耐水サンドペーパーで表面がなめらかになるまで研磨する
- 脱脂剤を塗りタオルで拭く
- 厚づけパテを塗り、600番の耐水サンドペーパーで研磨する
- 薄づけパテを塗り、600番の耐水サンドペーパーで研磨する
- コンパウンドシートでパテとその周辺を磨く
- 脱脂剤を塗りタオルで拭く
- マスキングシートとマスキングテープでマスキング(タイヤは新聞紙などを被せる)
- プラサフ塗料を3回に分けて薄く吹き重ねる
- いったんマスキングを取り外す
- 1000番の耐水サンドペーパーで周辺も含めてなめらかになるまで磨く
- コンパウンドシートでさらに磨く
- 脱脂剤を塗りタオルで拭く
- マスキングシートとマスキングテープで広めにマスキングする
- ボカシ剤をマスキングした広い範囲に薄くスプレーする
- カラー塗装を3回に分けて薄く吹き重ねていく
- クリアー塗装を先ほどのカラー塗装よりも広く、3回に分けて薄く吹き重ねる
- ボカシ剤をスプレーする
- マスキングを取り外す
1. 板金塗装に出すまでもない小さな凹みは「パテ埋め」で修復を

「車にほんの少しだけ凹みや傷があるが、その程度で板金塗装に出すのはお金がもったいない」と感じている方もいるだろう。だがそのちょっとした凹みや傷は、放置するとさらに拡大するおそれがある。自分でパテ埋めして直すことも不可能ではないため、ぜひ修復を考えてほしい。
傷を放置するとボディのサビが進行するおそれがある
たとえ小さな凹みや傷でも、パテ埋めできるのであればしたほうがよい。塗装やコーティングが剥がれていれば、水に濡れるなどしてサビるおそれがあるためだ。そのサビは塗装の裏側、つまり目に見えない内部を侵食する。
ふと気がついたら塗装がボロボロ剥がれ落ちたり、サビが一面に広がったりということも考えられる。大切な愛車だからこそ、小さな凹みや傷も見逃さないことが大切だ。板金塗装のお金がもったいなければ、自分でパテ埋めにチャレンジしてみよう。
2. パテ埋めする前に|凹みや傷の深さに合うパテを選ぶことが重要

まずは車にできた凹みや傷の深さ、大きさなどを確認する作業から始めよう。理由は凹みまたは傷の深さ、大きさなどでパテの選び方が変わるためだ。
凹みや傷の深さで変わるパテの種類
3. パテ埋めを自分でやる方法|まずは「研磨」

パテ埋め作業の最初の工程は研磨である。コツも交えて解説しよう。
研磨の仕方
ひと回り広い範囲を研磨するのがコツ
最初の工程で研磨する際、実際に凹んだり傷ついたりしている箇所よりもひと回り大きい範囲を研磨するのがポイントだ。衝撃などによる凹みや傷は、実際に目に見えている部分よりも広がっている。
よりキレイに仕上げるためにも必ずひと回り広く研磨しよう。このとき取りきれない塗装はスクレーパーで削っておこう。
4. パテ埋めを自分でやる方法|次は「パテ盛り」

研磨した部分にパテを盛っていく。凹みや傷の深さ別に流れをお伝えするので、パテの厚みに注意しながら慎重に作業を進めていこう。
凹みの深さが2cm以内の場合のパテ盛りの流れ
凹みの深さが2cm以上3cm未満の場合のパテ盛りの流れ
5. パテ埋めを自分でやる方法|最後に「塗装」

パテ埋め工程の最後になる塗装方法を解説する。最後までパテ埋め工程をしっかり確認して、キレイなボディにしてほしい。塗装まで行い、パテ埋めを完成させよう。
パテ埋めしたあとの最後の仕上げ「塗装」のやり方
6. パテ埋めが難しいときはプロに相談を

お伝えしてきたように、車の凹みや傷は自分でもパテ埋めできる。しかしパテの選び方や研磨する範囲、サンドペーパーの選び方、塗装などいずれも繊細な作業である。スキルを身につけておくことも大切だが、自分でパテ埋めをして失敗するとさらにダメージが広がるおそれもある。少しでも不安がある方は迷わずプロの板金屋などに相談しよう。
結論
パテ埋めは、使用するパテの種類や基本的な手順を理解していれば自分でもできる。研磨の際はサンドペーパーの粗さを間違えないようにしよう。とはいえ慣れていない方や不器用な方が実践するにはややハードルが高いかもしれない。大切な愛車はやはり、プロに直してもらうのがおすすめだ。
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