1. 風呂のカビ掃除前に知っておきたいこと

カビの種類
一口にカビといってもさまざまな種類があり、特徴や繁殖する場所が異なる。風呂のカビは、クラドスポリウムという名前の菌で、一般的にはクロカビと呼ばれている。空気中を浮遊しているカビの中で最も多く、喘息などのアレルゲンとしても知られているため、カビを見つけたら早めの掃除が必要である。
カビが繁殖する4つの条件
1.温度
カビは5~35度前後で発生し、20~30度で活発に繁殖が始まる。
2.水
カビは風呂の水分に付着して発育する。一般的には湿度80%以上で繁殖するといわれているが、換気扇を回して湿度を下げても発生するので、風呂内に残っている水分も繁殖の必須条件に入るのだ。
3.栄養
風呂にある皮脂や垢、髪の毛などの汚れをエサにしている。また、皮脂や垢と混ざり合った石けんカスにもカビはできる。
4.酸素
カビの発育には酸素は必須である。
カビの特徴
カビは菌の1種なので、殺菌・除菌効果の強い洗剤が掃除に適している。しかし、殺菌・除菌効果だけではカビの黒い色素が取り除けず、シミになって残ってしまうだろう。そのため、きれいに落としたいときは、漂白効果もある洗剤での掃除がおすすめだ。
また、カビは熱に弱く、50~60度程度のお湯が直接かかると数秒で死滅する。しかし、繁殖してから時間が経過したカビは、壁や床、ゴムパッキンに入り込んでいるので、お湯を数秒かけただけでは死滅しない。
また、カビは熱に弱く、50~60度程度のお湯が直接かかると数秒で死滅する。しかし、繁殖してから時間が経過したカビは、壁や床、ゴムパッキンに入り込んでいるので、お湯を数秒かけただけでは死滅しない。
2. ハイターと片栗粉で風呂のカビ取りをしよう

ここでは、ハイターと片栗粉の組み合わせでどのようにカビ取りをするのか、手順と流れを見てみよう。
カビ取りの手順と流れ
ハイターは、殺菌・漂白効果のあるものなら、キッチンや衣類用のどちらでもOKだ。スプレー式のカビ取り剤よりも安く買えてお得なので活用しよう。
準備するもの
・片栗粉
・塩素系ハイター
・ボウルまたは洗面器など
・手袋
・塩素系ハイター
・ボウルまたは洗面器など
・手袋
手順
1.片栗粉とハイターの分量を1:1の割合で容器に入れる。
2.手袋をした手でペースト状になるまで練り、カビ部分に塗り込む。
3.ペーストを馴染ませるために約5分放置する。
4.お湯の温度を50~60度以上に設定し、シャワーでペーストを洗い流す。
5. 水分が残っているとカビの発生を招くので、乾いた布できちんと拭き取って乾燥させる。
2.手袋をした手でペースト状になるまで練り、カビ部分に塗り込む。
3.ペーストを馴染ませるために約5分放置する。
4.お湯の温度を50~60度以上に設定し、シャワーでペーストを洗い流す。
5. 水分が残っているとカビの発生を招くので、乾いた布できちんと拭き取って乾燥させる。
掃除の注意点
1.カビ取り前に、あらかじめエサになる皮脂や垢、石けんカスなどの汚れを落として、風呂内を乾燥させておこう。なぜなら、汚れや水分があると殺菌・漂白成分がカビに直接届かないからだ。繁殖条件を減らしておくことで、カビ取りの効果がさらに発揮できる。
2.カビを落としたいからといってゴシゴシ擦ると、細かい傷がついた場所からカビが入り込んでしまうので、洗剤の成分を浸透させて落とすことに重点を置こう。
3.60度以上の熱湯をかけると、ゴムパッキンやタイルなどを傷めてしまう恐れがあるので止めよう。
4.ペーストをつけたまま長時間放置するとゴムの素材を傷めてしまうので、放置時間はきちんと守ってほしい。
2.カビを落としたいからといってゴシゴシ擦ると、細かい傷がついた場所からカビが入り込んでしまうので、洗剤の成分を浸透させて落とすことに重点を置こう。
3.60度以上の熱湯をかけると、ゴムパッキンやタイルなどを傷めてしまう恐れがあるので止めよう。
4.ペーストをつけたまま長時間放置するとゴムの素材を傷めてしまうので、放置時間はきちんと守ってほしい。
3. 重曹で風呂のカビを予防しよう

重曹の特徴と働き
1.重曹の特徴
重曹とは「炭酸水素ナトリウム」のことで、人間の体内にもある物質である。人の肌に優しい弱アルカリ性で、パン作りに使うベーキングパウダーや胃薬などにも使われている。
2.研磨効果
重曹の粗い粒子には研磨効果があるため、クレンザーとして使える。
3.けん化(乳化)効果
油脂を分解して乳化する作用があることから、キッチンの油汚れを溶かして落としやすくする。
4.静菌作用
重曹にはカビの増殖や発育を抑える作用(静菌作用)があるが、カビを殺菌する効果はない。しつこいカビの殺菌は塩素系のカビ取り剤かハイターを使い、重曹はカビ予防として使おう。
重曹でカビ予防
ハイターでカビを落とした後、きれいな状態になった風呂をキープするため、重曹と水で作ったスプレーでカビ予防しよう。
準備する物
・スプレーボトル
・重曹小さじ1杯
・42~50度のぬるま湯100ml
・重曹小さじ1杯
・42~50度のぬるま湯100ml
作り方
1.スプレーボトルに重曹を入れてからぬるま湯を加える。
2.スプレーボトルをよく振って重曹が溶ければ重曹水の完成だ。ただし、65度以上の熱湯で重曹を溶かすと、アルカリ性が強くなり肌荒れの原因になるので注意しよう。
2.スプレーボトルをよく振って重曹が溶ければ重曹水の完成だ。ただし、65度以上の熱湯で重曹を溶かすと、アルカリ性が強くなり肌荒れの原因になるので注意しよう。
重曹水でカビ予防する方法
風呂の中を乾燥させたら、ゴムパッキンやタイルの目地、シリコンで埋めた壁など、水が溜まりやすい部分を重点的にスプレーする。しばらく放置したら乾いた布で拭き取っておこう。天井はフローリング掃除用のモップ部分に、重曹水をしみ込ませた布を取り付けて塗るとよい。
結論
風呂のしつこいカビはハイターと片栗粉で取り除ける。ハイターは塩素系のカビ取り剤よりも安価で買え、殺菌・除菌、漂白効果もあるので活用したいアイテムである。そして、カビ取りは殺菌するだけでなく、予防をしっかり行うことも大切だ。ちなみに重曹は純度の高さと価格の順で薬用、食用、工業用の3種類がある。住まいの掃除用に選ぶ場合は、子供が間違って口にいれても大丈夫な食用を選ぶとよいだろう。