目次
1. カラーボックスにカビが生える原因

収納力がありサイズやカラーバリエーションが豊富なカラーボックスは、部屋の隙間を有効活用するのにピッタリなアイテムだ。インテリアに合わせて選べるうえ軽量で持ち運びも簡単など利点も多い。だが実は、カビが生えやすいという大きな欠点がある。
カラーボックスはカビが生えやすい
カラーボックスの裏側には「中密度繊維板」と呼ばれる素材が使われていることが多い。木材チップなどを加工し、接着剤で固めて作った板のことで「MDF」とも呼ばれる。このMDFは湿気を吸収しやすいのが特徴、つまりただでさえカビが発生しやすいのだ。そのうえ、壁の前や部屋干しの隅など空気の流れが少なく湿気がこもりやすい場所に置くとなれば、たちまちカビが繁殖してしまうおそれがある。
カビを放置してはいけない理由
「裏側だし目立たないから」「捨てるのはもったいないから」とカビを放置するのはおすすめできない。もちろん不衛生このうえないし、カビの胞子が空気中に舞い上がるようなことがあれば、それを吸い込んだ人やペットなどに悪影響を与えかねないためだ。壁に胞子が付着し、さらなるカビの発生を招くおそれもある。とにかくカビを見てみぬフリはしないようにしよう。
2. カラーボックスのカビ取りに必要なモノ

カラーボックスにカビを発見したらすぐに「捨てる」ほうに気が向く方も多いだろう。だがそれはまだ早いかもしれない。程度にもよるが、カラーボックスのカビは手軽に落とせる場合もある。まずは次のようなアイテムを準備しよう。
カビ取りに必要なモノ
- アルコール除菌スプレー
- ティッシュ
- ビニール袋
- マスク(胞子の吸い込み対策)
- ゴム手袋(アルコールによる手荒れ対策)
カラーボックスといえば木製だ。カビキラーやカビハイターといったゴムパッキンなどのカビ撃退アイテムは、たしかにカビにか効果があるがカラーボックスそのものを傷めるおそれがある。いずれもパッケージの「使えないもの」に木製品が含まれているはずなので、使用は控えよう。
3. カラーボックスのカビを取る方法

アイテムがそろったらいよいよカビを撃退する。手順は以下の通りだ。
カビ取りの手順
- カラーボックスに収納しているものを全て取り出す
- カラーボックスのすべての面を確認しカビの箇所を把握する
- アルコール除菌スプレーをティッシュに吹きかける
- カビを拭き取る(ティッシュはその都度新しいものを使う)
- 壁や床、収納していたアイテムなどカラーボックスの周囲も拭く
- 風通しのよい場所にカラーボックスを置いてしっかり乾燥させる
- 完全に乾いたのを確認し、もとの位置へ戻す
カビを一箇所拭くごとにティッシュはビニール袋に捨て、新しいものをどんどん使おう。また目に見えない部分にも胞子が付着しているおそれがある。黒カビよりもやや広めの範囲を拭き掃除するとよいだろう。なお可能であれば、いったん拭き取ったあと二度拭きするのがおすすめだ。最後に戻す際、できれば壁などから5cm以上は離すことを心がけると、再発を防ぎやすくなる。
4. カラーボックスのカビを強力な洗剤で落とすのはNG?

カラーボックスに生えたカビを落とすのに、洗浄力の強い洗剤を使うのはおすすめできない。その理由を説明しよう。
洗浄力の強い洗剤を使うリスクとは
お伝えしたように、カビキラーやカビハイターなどはそもそも木製には使えない。それ以外でもハイターの原液など強力な洗剤を使うと、脱色やシミになるなどしてカラーボックスを傷めてしまうおそれがある。
キッチンハイターを使うなら必ず希釈する
キッチンハイターは木・竹製品にも使える。そのためカラーボックスのカビに対してもある程度の効果は期待できるだろう。ただし原液を使うのはNGだ。どうしてもというのであれば、ゴム手袋を着用し、水で数倍に希釈したキッチンハイターの原液を雑巾に含ませ、裏側など目立たない部分から拭き掃除をしてみよう。とはいえ、そこまでしてカビを落としたいほど大切なカラーボックスだろうか?むしろ、アルコールで落とせないほどひどいものは処分することを検討したほうがよいだろう。
5. カラーボックスのカビを防ぐには?

せっかくカラーボックスのカビを撃退できても、油断すればすぐに再発するおそれがある。無事に落とせたら次のような対策を講じて再発を防ごう。
壁や家具などとの隙間をあける
壁や家具などから少なくとも5cm以上離すことで、空気の通り道を作る。通気性の確保はカビ対策のもっとも基本だ。
換気するなどして湿気を飛ばす
室内をこまめに換気して湿度を下げるのもカビ対策になる。床にすのこを敷き、その上にカラーボックスを設置するのもよいだろう。
除湿剤や乾燥剤を活用する
換気が難しい、5cm以上離すのが難しいといった場合は、棚の奥などに除湿剤を置いたり乾燥剤を置いたりして、できる限り湿気を溜め込まないように工夫しよう。
ニスや塗料でコーティングする
これはカラーボックスを購入してすぐに実践することで効果がある。ニスやカビ防止作用のある塗料でコーティングしてしまうという方法だ。すでにカビが生えている場合などは、十分な効果が期待できないので覚えておこう。
「カビホワイト」など防カビアイテムを使う
木製品に使用できる、カビホワイトなどのカビ除去剤およびカビ防止剤も販売されている。こうしたアイテムを活用するのもひとつの手だ。
結論
収納に便利なカラーボックスだが、カビが発生しやすいという難点がある。カビの程度にもよるが、まずは捨てる前にアルコール除菌スプレーによる拭き掃除を試してみてほしい。無事にカビを撃退できたら、再発を防ぐため通気性の確保や湿度コントロールも実践しよう。