目次
- 1. サウナで「整う」とはどんな感覚のことなのか?
- 2. サウナで整う感覚が心身にもたらす効果とは
- 3. サウナで整う感覚を得るための入り方とコツ
- 4. サウナで整う感覚と「めまい」は異なるため注意
- 5. 整う感覚を得るどころではない?サウナの危険な入り方とは
- 6. サウナについて深く知ろう!専門用語などの基礎知識まとめ
- 自律神経の働きが安定する
- 冷え性や不眠が改善される
- 脂肪が燃焼しやすくなる など
1. サウナで「整う」とはどんな感覚のことなのか?

サウナについてリサーチしていると必ずといっていいほど「整う」というワードも付いてくる。整うとはいわゆる「サウナ用語」であるが、どのような感覚のことを指す言葉なのだろうか?
「ランナーズハイ」にも似た「整う」という感覚
サウナにおける整うとは「身体はリラックスしているが、頭が興奮状態にある状態」を指す。マラソンのランナーズハイにも似た感覚だ。
サウナで整う理由
サウナと水風呂に交互に入ることにより「温冷刺激」を受ける。これにより交感神経が優位となり、興奮状態(アドレナリンが放出された状態)になる。その状態で休憩や外気浴をすると副交感神経が優位になり、リラックス状態となる。
だがこのとき、代謝に時間がかかるアドレナリンは体内に残ったままだ。結果として身体はリラックスしているものの、アドレナリンが残る脳内は興奮状態のまま、という感覚を「整う」と表現している。アドレナリンが代謝されると整った状態も解消されるため、せいぜい2分程度しか続かないといわれている。
2. サウナで整う感覚が心身にもたらす効果とは?

では、サウナに入って整うことにより、我々の心身にはどのような効果がもたらされるのだろうか?
サウナで整うことによって得られる効果とは?
サウナで整うことで自律神経の乱れが落ち着いたり、冷え性や不眠が改善されたりする効果が期待できる。自律神経の機能は加齢により低下するが、サウナで一時的に上昇させられるといわれている。自律神経の機能は疲労でも低下するため、整うことで得られるメリットは年配者に限った話ではない。そのほか、代謝がよくなり脂肪燃焼効果も期待できる。
3. サウナで整う感覚を得るための入り方とコツ

「整う感覚を得ること」を目的にサウナに通ってみたいと思う方も多いだろう。だが闇雲にサウナと水風呂を繰り返すだけでは、整う感覚をつかめない。正しいやり方とコツがあるので、ぜひ覚えておこう。
1.まずは身体を洗い、水滴を拭き取る
サウナに入る前に、必ず身体と髪を洗い清潔な状態にしよう。そのあと、全身に残った水滴をしっかりと拭き取ることでより汗が出やすくなる。
2.サウナに入る
サウナ室は奥ほど、また上段ほど温度が高い。サウナに慣れていない方は入り口付近の下段に座るところから始めよう。汗が出る直前に退室するのがおすすめだ。
3.水風呂に浸かる
サウナを出たら水風呂に浸かる。それにより身体がシャキッとして皮膚に温かみを感じるようになる。水風呂に入る時間は30秒〜1分程度が目安だが、それ未満でも「辛い」と感じるならすぐ出よう。くれぐれも無理だけは禁物だ。
4.外気浴する
身体を冷やさない程度に、心地よい感覚が続く限り休憩をしよう。屋外で外気浴できるスペースがあれば利用するとよい。何も考えずに目を閉じ、血流や鼓動に意識を向けて呼吸を感じながら瞑想をするのもよい。心身が「整う」感覚がこのあたりで得られるはずだ。
水分補給しながら繰り返すのがポイント
サウナで整うためにも、脱水症状を防ぐ対策が重要である。水分補給はこまめにおこなうことを心がけよう。上記1〜4、そして水分補給までを1セットと考え、2〜3セット繰り返すことでサウナの効果をさらに高められる。
4. サウナで整う感覚と「めまい」は異なるため注意

サウナで整う感覚というのは、実に文字や言葉で伝えづらい。本人にしかわからない感覚であるためだ。中には「めまい」を整った状態と勘違いする方もいるので注意しておきたい。
「整う」ことと「めまい」はまったくの別モノ
サウナで起こるめまいは基本的に、水風呂の冷たさと水圧により収縮していた手足の血管が拡張し、一時的に血液量が減ることが原因とされている。めまいは、整ったときの心地のよい感覚と違い、気分が悪くなったり視界がぼやけたりするといった症状をともなう。
少しでも体調に異変を感じたら、転倒を防ぐためにも座って休憩を取り水分を摂る。周りの人に声をかけて様子がおかしければ助けてもらう、スタッフを呼んでもらうなどしよう。
5. 整う感覚を得るどころではない?サウナの危険な入り方とは

もうひとつ、めまいとあわせて確認しておきたいのが危険なサウナの入り方である。身体への負担が大きくなるだけでなく、さまざまなリスクが潜んでいるため次のような行為は避けよう。
飲酒後のサウナは絶対にNG
サウナに入ると血管を拡張させるために血圧が下がる。この効果はアルコールも同じだ。つまり、飲酒後にサウナに入ると必要以上に血圧が低下するおそれがある。血圧が下がりすぎると、サウナの中で意識を失うおそれがあるため大変危険だ。熱中症や、最悪のケースとして命の危険にもつながるため、飲酒後のサウナは絶対に控えてほしい。
ケガをしている方、高血圧の方は控える
ケガをしてから3〜4日しか経っていない方、血圧が高い方はサウナを控えたほうがよいとされている。症状の悪化や体調不良、そのほか事故などのトラブルが3倍以上に増えるともいわれている。ケガや高血圧以外に、通院をしている方は自己判断せずに主治医の指示に従おう。
我慢して長時間入るのも危険
「サウナに何分入っていられるかは自分の戦い」と勘違いしている方も多い。だが修業の場ではない。熱中症を引き起こすリスクがあるなど大変危険だ。サウナの心得として「無理をしない」「欲張らない」と覚えておこう。なお適切とされる入浴時間は100度の場合で5分以内、40〜50度の場合で10分以内である。もちろん体調に異変を感じたらすぐに出るようにしよう。
水風呂の前は必ず「かけ水」をすること
サウナから出て水風呂に入るときは、必ずかけ水をしよう。かけ水をせずに入ると温暖差からヒートショックが起こり、心筋梗塞や脳梗塞を招くおそれがある。かけ水をするときは、足先から少しずつかけて冷たい水に慣らしていこう。
休憩を取らずに入るのも危険なのでNG
サウナに入ると多くの水分が失われるため、十分な補給が必要だ。脱水状態を放っておくと熱中症や血栓ができやすくなる。サウナから上がって十分な休憩と水分を摂るのはもちろん、サウナに入る前もコップ1〜2杯の水分補給をしておくとよい。
6. サウナについて深く知ろう!専門用語などの基礎知識まとめ

ここまで、サウナで整う感覚とはどういったものなのか、その感覚を得るにはどうすればよいのかを解説するとともに、サウナの危険な入り方についてもお伝えしてきた。最後に、せっかくなのでサウナをより深く知るための「種類」「専門用語」といった基礎知識を身につけよう。
サウナの種類
【ドライサウナ】
日本でよく見られるサウナ。温度は80〜100度程度で、汗をかいてもすぐに蒸発するので肌がベタつかないのも特徴だ。
【遠赤外線サウナ】
遠赤外線サウナは身体の芯まで温めることができる。65〜70度とドライサウナよりも低温なのでゆっくり入っていたい方におすすめだ。
【スチームサウナ】
蒸気を室内に充満させたサウナ。40〜60度でゆるやかに身体に熱が広がっていき、水のようにサラサラとしたよい汗をかくことができる。
【ミストサウナ】
ミストを室内に散布させたサウナで、40〜60度と低温多湿なのが特徴だ。暑苦しくないので身体への負担も少なく、リラックス効果も得られやすい。
サウナの専門用語
【サウナー】
サウナを愛する人たちをサウナーと呼ぶ。彼らなら整う方法をよく知っているだろう。
【シングル】
10度未満の水風呂ことをいう。数字が一桁であることからシングル、もしくはグルシンと呼ばれる。
【ホームサウナ】
常連客として通っているサウナのことを指す。
【サウナゾンビ】
サウナと水風呂を繰り返すことにより意識が朦朧としている人のこと。
【サウナタイマー】
サウナに設置されている時計で、長針は1周1分、短針は1周12分ある。整うためにも大切なアイテムだ。
結論
サウナで「整う」とは、脳内は興奮状態にあるものの、身体はリラックスしている状態のことを指す。日常生活ではなかなか味わえない不思議な感覚だ。整うことで心身に多くのメリットがあるが、正しい入り方をしないと身体への負担が増してしまうため注意が必要だ。
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