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【管理栄養士監修】ししとうの栄養と効能!下ごしらえやおすすめレシピも

【管理栄養士監修】ししとうの栄養と効能!下ごしらえやおすすめレシピも

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年12月10日

「ししとう」は意外と栄養価が高いというのをご存知だろうか?本稿ではししとうの栄養と効能について解説するとともに、家庭菜園で育てる際のポイント、選び方や保存方法、栄養をしっかりいただくためのおすすめレシピなども紹介する。

  

1. 栄養価が高い「ししとう」ってどんな野菜?

ししとうは一般的な呼び名で、正式名称を「獅子唐辛子」という。まずはどんな野菜なのか、簡単に解説しよう。

ピーマンの仲間

ししとうと見た目がよく似ているのがピーマン(青ピーマン)だ。それもそのはず、両者は同じナス科トウガラシ属の野菜なのである。大きさや形は異なるが、栄養価もそこまで大きくは変わらない。ただし青ピーマンが辛くない一方、ししとうには辛い個体がある。最近では品種改良が進み、店頭に並んでいるのは辛みのないものがほとんどだが、驚くほど辛いものに出会うこともある。

唐辛子との違いは?

唐辛子も、実はナス科トウガラシ属の野菜だ。一般的には辛みがある品種を唐辛子、ない品種をししとうとして区別するのだが、上述のようにししとうの中にも辛い個体は存在する。なぜししとうが辛くなるのかというと、成長する過程で「暑さ」「水分不足」といったストレスを受けるためだとされる。辛いししとうに出会う確率的は10分の1といわれているが、これこそが「食べるロシアンルーレット」と呼ばれるゆえんだろう。

旬と産地

夏バテ予防に効果があるというししとうの旬はまさに夏、具体的には6〜9月頃で、7〜8月がもっとも旬を迎える。主な生産地としては、全国の生産量のおよそ4割を占める高知県を筆頭に、千葉県、和歌山県、徳島県などが挙げられる。

2. ししとうの栄養と効能

栄養価が高いといわれるししとうだが、具体的にはどんな栄養素がどれくらい含まれているのだろうか?文部科学省「食品成分データベース」(※1)より、主な栄養素と含有量を抜粋して紹介しよう。

生のししとう100gあたりの主な栄養一覧

  • エネルギー:27kcal
  • 水分:91.4g
  • たんぱく質:1.9g
  • 脂質:0.3g
  • 炭水化物:5.7g
  • ナトリウム:1mg
  • カリウム:340mg
  • カルシウム:11mg
  • マグネシウム:21mg
  • リン:34mg
  • 鉄:0.5mg
  • 亜鉛:0.3mg
  • 銅:0.10mg
  • マンガン:0.18mg
  • βカロテン:530μg
  • ビタミンE(トコフェロールα):1.3mg
  • ビタミンK:51μg
  • ビタミンB1:0.07mg
  • ビタミンB2:0.07mg
  • ナイアシン:1.4mg
  • ビタミンB6:0.39mg
  • 葉酸:33μg
  • パントテン酸:0.35mg
  • ビオチン:4.2μg
  • ビタミンC:57mg
  • 水溶性食物繊維:0.3g
  • 不溶性食物繊維:3.3g
ビタミン類、とりわけβカロテンやビタミンCが豊富に含まれていることが分かる。食物繊維も総量3.6gとなかなかの含有量だ。ただし上記は100gあたりの数値である。ししとう1本あたりの可食部(ヘタ以外の部分)は7g程度なので、単純計算で15本近く食べた場合に摂れる量ということになる。では、主な栄養や効能について詳しく見ていこう。

βカロテン

ヒトの体内でビタミンAに変わる、抗酸化ビタミンのひとつだ。強い抗酸化作用があり、動脈硬化の予防や老化防止効果、美肌効果などが期待できるとされている。免疫力を高めるともいわれているので、皮膚や体の健康維持に摂取したい栄養素のひとつだ(※2・※3)。

ビタミンC

ビタミン類は、ヒトの体内ではほとんど合成できないため、食べ物から摂取する必要がある。ししとうにはビタミンの中でも抗酸化ビタミンに分類されるビタミンCが豊富に含まれている。免疫力の向上や疲労回復に効果があるほか、細胞の老化を防ぐ効果も期待できる。とくに、夏バテ防止にはおすすめの栄養素だ(※3・※4)。

ビタミンK

ビタミンCは水溶性だが、ビタミンKは脂溶性ビタミンに分類される栄養素だ。主に脂肪や肝臓に蓄えられ、体のさまざまな機能を正常に保つために重要な働きをする(※3)。とくに血液や骨にとっては大切な栄養素であり、骨からカルシウムが排出されるのを抑制し、骨の強化を助ける働きがある。ただし過剰症を招くことがあるため摂りすぎには気をつけよう。

ビタミンB6

こちらはビタミンCがと同じ水溶性に分類されるビタミンB群のひとつで、体内で起こるさまざまな代謝に関わる「酵素」の働きを補っている(※3)。とりわけ、ビタミンB6にはたんぱく質を分解し吸収を助ける効果がある。たんぱく質不足は臓器・皮膚・爪・髪などあらゆるところに影響が及ぶため、ビタミンB6はヒトにとって大変重要な栄養素といえるだろう。

カリウム

体内で合成できないミネラルのひとつで、細胞内液の浸透圧を一定に保つ働きのほか、ナトリウムの排出を促し血圧を下げるという重要な役割も担っている。塩分の過剰摂取を調節するのに欠かせない栄養素だ。そのほか筋肉を正常に動かすのに不可欠なミネラルでもあるなど、過剰摂取はNGだが不足しないように心がけたい栄養素のひとつである(※5・※6)。

食物繊維

便秘の改善や整腸作用、血糖値の上昇を緩やかにするといった働きを持つ成分で、ほかに脂質や糖、それにナトリウムなどを吸着し、体外に排出する作用もある。これらの働きから、肥満や高血圧、糖尿病といった生活習慣病の予防や改善効果が期待される栄養素だ(※7・※8)。

カプサイシン

唐辛子の辛み成分といえばカプサイシンだろう。食欲を増進させる効果や、体内のエネルギー消費を促進させる効果などがある。新陳代謝を活発にすることによってダイエットにも役立つと考えられる一方、摂りすぎは粘膜を傷つけるおそれがあるためほどほどにしておこう(※9)。

3. ししとうの選び方と保存方法

続いて、新鮮なししとう選びのポイントや保存方法などを見ていこう。

ししとうの選び方

新鮮なししとうは、表面に光沢がありつややかである。これを基準に、ヘタがしっかりしているもの、加えて先端がくぼんでいるものを選ぼう。逆に、果肉が硬いものやヘタが黒ずんでいるものは鮮度が低いししとうなので避けたほうが無難だ。

辛くないししとうの見分け方はある?

外見だけで辛みの有無を判断するのは難しいが、強いて挙げるとすれば、やや黒みを帯びたような緑のししとうは辛い可能性が大きい。そのほか、先端が細く尖っているもの・赤味がかって熟しているもの、種が極端に少ないものなども避けよう。

ししとうの保存方法

基本は冷蔵保存になる。数本まとめてキッチンペーパーで包み、チャック付きの保存袋に入れて野菜室で保存しよう。期間は3週間程度が目安だ。冷凍する際は、水で洗ってペーパータオルなどでよく拭き取り、フリーザーバッグに並べるように入れてから冷凍庫で保存しよう。この場合は1カ月を目安に使い切ることだ。

4. 家庭菜園でししとうを育てるときのポイント

本来ししとうは育苗が大変難しい野菜だが、できあがった苗を買えば家庭菜園でも簡単に育てることができる。しかもその苗は、1本でも植えれば十分な量を収穫できる。種から植えるよりも効率的で長い期間収穫を楽しめるのが特徴だ。家庭菜園におけるポイントをまとめたので、チャレンジしたい方はぜひ覚えておこう。

種蒔きと収穫の時期

2月下旬ごろからであり、苗の植え付時期は4月下旬から5月下旬ごろまでである。収穫時期は6月下旬から10月中旬ごろまでと、長い期間収穫が可能だ。

ししとうを育てるときのポイント

  • プランター内の過湿による根腐れに注意する
  • 乾燥による成長不良や立ち枯れを防ぐ
  • 肥料不足による実や株の萎縮を防ぐ
プランター内に余分な水を溜め込まないよう、プランター下部に軽石や発泡スチロールを敷きいれよう。また、ししとうは乾燥を大変嫌う野菜である。1日に1~2回など小まめに水をやることが必要だ。ただしやりすぎは根腐れのおそれがあるため注意しよう。そのほか、ししとうもほかの野菜と同様に肥料が不足すれば実や株が委縮する。とくに肥料や水が不足すると、辛いししとうができる可能性がある。そのため2週間に1回の追肥が必要となるが、やはりやり過ぎは厳禁なので気をつけよう。

5. ししとうの下ごしらえのポイント

酒のつまみなど焼き物料理ばかりが目立つししとうだが、実は煮物や天麩羅、炒め物や蒸し物などでも美味しくいただける。ところで、加熱調理の際の下ごしらえに、ちょっとしたポイントがあるのでお伝えする。

小さな穴をあけてから加熱調理する

加熱調理に使う際は、竹串などで小さな穴を何箇所かあけて使うようにしよう。あるいは、包丁で縦に切り込みを入れてもよい。ししとうは、そのままの状態で加熱すると中の空気が膨張して破裂することがある。そのため、穴をあけてから加熱調理するのが基本となるので覚えておこう。

辛みが気になるときは種を取り除く

基本的に辛みはないが、お伝えしたように成長段階でストレスを受けたししとうは辛くなる場合がある。本来であれば種ごと食べられる野菜だが、辛みが気になるときは種を取り除いて調理しよう。

6. ししとうの栄養をしっかりいただくおすすめレシピ

最後に、ししとうを使ったおすすめのレシピをいくつか紹介しよう。

炒め物

ごま油と砂糖・醤油・すりおろしにんにくなどでシンプルな炒め物にするだけで美味しい。ジャコやおかかなどと炒めたり、サイズは小さくなるがピーマンのように肉詰めにしたりするのもおすすめだ。

串焼き

串に刺して炭火で素焼きしたししとうに、生姜醤油を垂らして鰹節などをまぶせばあっという間に絶品ししとう串の完成だ。あるいは、ししとうに切込みを入れてとろけるチーズを挟み、肉巻きにして串焼きにするといった食べ方もおすすめだ。

天ぷら

おなじみだが、シンプルに天ぷらにしていただくのもまた美味である。ヘタを切り落としたら穴をあけ、薄力粉や卵、水、和風だしなどを混ぜたボウルにくぐらせる。あとはきつね色になるまで揚げれば完成だ。

生でもOK

辛い個体に出会ってしまったときは大変かもしれないが、ししとう本来の味やシャキシャキした食感を楽しむのであれば、生食もおすすめだ。味噌やコチュジャンなどをつけていただこう。

結論

βカロテンやCをはじめとするビタミン類、カリウムなどのミネラル類、そして食物繊維など幅広い栄養素を豊富に含むししとうは、同種のピーマンよりも食べやすく甘みがある(辛い個体もある)。加熱前に穴をあけるのさえ忘れなければ、基本的な調理方法は簡単なので、本稿を参考にぜひ、レパートリーのひとつに加えてみてはいかがだろうか?

(参考文献)

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  • 公開日:

    2017年2月26日

  • 更新日:

    2020年12月10日

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