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うなぎ(鰻)の栄養素を徹底解説!調理法ごとの栄養価の違いも紹介!

うなぎ(鰻)の栄養素を徹底解説!調理法ごとの栄養価の違いも紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年2月16日

土用の丑の日などに多く食べられる「うなぎ」。夏の暑い時期に食べるイメージがあり、精がつく食材と思っている人も多いのではないだろうか。しかし、うなぎの具体的な栄養価・栄養素について知っている人は少ないはず。そこで今回は文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」などを参考にしながら(※1)、うなぎの栄養価・栄養素について詳しく解説する。

  

1. 生うなぎの栄養価とは?

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には、生・白焼き・蒲焼きなどのうなぎの栄養価が収録されている。このうち生のうなぎ(養殖)100gあたりの栄養価は以下のようになっている。
  • エネルギー:255kcal
  • たんぱく質:17.1g
  • 脂質:19.3g
  • 炭水化物:0.3g
  • 脂肪酸
     ・飽和脂肪酸:4.12g
     ・一価不飽和脂肪酸:8.44g
     ・多価不飽和脂肪酸:2.89g
  • ビタミン
     ・ビタミンA(レチノール):2400μg
     ・ビタミンD:18μg
     ・ビタミンE:7.4mg
     ・ビタミンK:0μg
     ・ビタミンB1:0.37mg
     ・ビタミンB2:0.48mg
     ・ナイアシン:3.0mg
     ・ビタミンB6:0.13mg
     ・ビタミンB12:3.5μg
     ・葉酸:14μg
     ・パントテン酸:2.17mg
     ・ビオチン:6.1μg
     ・ビタミンC:2mg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:74mg
     ・カリウム:230mg
     ・カルシウム:130mg
     ・マグネシウム:20mg
     ・リン:260mg
     ・鉄:0.5mg
     ・亜鉛:1.4mg
     ・銅:0.04mg
     ・マンガン:0.04mg
     ・ヨウ素:17μg
     ・セレン:50μg
     ・クロム:0μg
     ・モリブデン:5μg
  • 食物繊維:0g
     (・水溶性食物繊維:0g)
     (・不溶性食物繊維:0g)

2. うなぎに多く含まれる栄養素

うなぎはたんぱく質や脂質も多く含むが、身体の機能を調整する働きがあるビタミン類やミネラル類もバランスよく含んでいる。そこでうなぎに多く含まれる栄養素についてチェックしてみよう。

ビタミンAは魚介類中トップクラス

うなぎのビタミンAの含有量は、100gあたり2400μgとなっている。これは魚介類の中ではトップクラスで、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に収録されている魚介類で比較すると6位にランクインしている。ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、体内では主に皮膚の健康を維持したり、眼の乾燥・視力低下・夜盲症などを防いだりする機能に関わっている(※2)。

ビタミンB群をバランスよく含む

うなぎはビタミンB1・B2・ナイアシン・B6といったビタミンB群をバランスよく含んでいる。種類によって働きは異なるが、ビタミンB1はブドウ糖をエネルギーに変換するサポートをしており、ビタミンB2は糖質・たんぱく質・脂質などをエネルギーに変換するサポートをしている(※2)。なお、ビタミンB1は生だとランク外だが、蒲焼きは2位、白焼きは4位にランクインしている。

カルシウムや亜鉛なども多い

うなぎはいずれもランク外ではあるものの、カルシウムや亜鉛などの含有量も多い。カルシウムは体内では主に骨や歯の材料になる。また、亜鉛は味覚機能や免疫機能など、体内のさまざまな機能を正常に働かせるサポートをしている(※2)。このほかにも含有量こそ少ないが、カリウムやリンなどミネラル類をバランスよく含んでいることがうなぎの特徴である。

EPA・DHAなどの不飽和脂肪酸も豊富

上記の一覧にはないが、うなぎはEPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)の含有量も多い。100gあたりのEPAの含有量は580mgで、DHAの含有量は1100mgとなっている。それぞれ別の働きもあるが、体内の善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やすという役割などは共通している(※3)。このようにうなぎは不飽和脂肪酸も多く含んでいる。

3. 調理法別のうなぎの主な栄養価

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には生うなぎ以外に、白焼きと蒲焼きの栄養価が収録されている。調理法により栄養価が大きく変わるので、以下にそれぞれの主な栄養価をまとめておく。
  • うなぎの白焼き:カロリー331kcal、水分52.1g、たんぱく質20.7g、脂質25.8g、炭水化物0.1g
  • うなぎの蒲焼き:カロリー293kcal、水分50.5g、たんぱく質23.0g、脂質21.0g、炭水化物3.1g
  • (参考)生うなぎ:カロリー255kcal、水分62.1g、たんぱく質17.1g、脂質19.3g、炭水化物0.3g
白焼きと蒲焼きの大きな違いは「タレを付けるかどうか」である。タレを付けない白焼きは、脂が乗っているため脂質とカロリーは高くなっている。一方、タレを付ける蒲焼きは炭水化物量が多くなっている。なお、いずれも焼いたことで水分量が少なくなり、相対的に三大栄養素が多くなっている。

結論

うなぎには「精がつく魚介類」というイメージがあるが、実際に数値で見てもうなぎの栄養価は高くなっている。特に、ビタミンA(レチノール)やビタミンB1などは魚介類の中でもトップクラスとなっている。うなぎは美味しいだけでなく、栄養面でも優れているといえそうだ。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2017年6月 3日

  • 更新日:

    2021年2月16日

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