1. フードペアリングとは

フードペアリングというのは、ワインだけでなくさまざまな飲み物と食べ物の美味しい組み合わせを考えることだ。例えば、和食によくある「ごはん+味噌汁+焼き魚+青菜のお浸し」という献立にはどんなお茶を合わせたらいいのかを考えることも、フードペアリングと言える。
フードペアリングは、フランスでは昔からある食の考え方のひとつである。ベストな相性を見つけるという意味で、フランス語では「マリアージュ(結婚)」とも呼ばれることもある。
フードペアリングにおける基本的な考え方は、大きく2種類ある。
フードペアリングは、フランスでは昔からある食の考え方のひとつである。ベストな相性を見つけるという意味で、フランス語では「マリアージュ(結婚)」とも呼ばれることもある。
フードペアリングにおける基本的な考え方は、大きく2種類ある。
- 同調させる...香りや味が似ているもの同士を組み合わせることによって、味を引き立てる方法のことである。例えば、「コショウを効かせたステーキにスパイシーな香りの赤ワイン」「土の香りがするきのこ料理に、泥臭い赤ワイン」「爽やかなフルーツに、柑橘系の香りの白ワイン」といった組み合わせだ。
- ギャップを活かす...異なる香りや味のものを組み合わせることによって、ひと味違う感覚を引き出す方法のことである。例えば、「レモンクリームソースの魚料理に、爽やかな酸味の赤ワイン」「生クリームで煮込んだ鶏肉に、柑橘系の香りのシャルドネ」といった組み合わせだ。
ワインのフードペアリングの歴史を見ると、昔は「同調させる」方法が主流であったが、1980年代に入って新しい組み合わせが模索され始め、「ギャップを活かす」方法も増えつつある。
2. ワインとチーズのペアリング

「ワインにはチーズを組み合わせる」という方も多いことだろう。最近では、デパートや輸入食材店などでさまざまなタイプのチーズが購入できるようになった。ワインに合うチーズ選びの原則は、主に以下の5つだ。
- ワインと産地が近いもの...日本酒をイメージすると分かりやすいが「地酒はその土地の名物とよく合う」というフードペアリングの基本がある。これはワインについても同じだ。同じ地方、それが難しければ同じ国のチーズと合わせるようにすると相性がいい。
- 熟成の度合いが似ているもの...ワインもチーズも一定期間熟成させて作る食材だ。長期間にわたり熟成され旨味の増したワインには、同じく長期間熟成されたチーズがよく合う。
- 味や香りの似ているもの...先ほど挙げた「同調」の考え方を、チーズ選びにも当てはめたものだ。香りの強いワインには、ゴルゴンゾーラチーズや白カビチーズなど香りの強いものを組み合わせるのがおすすめだ。
- 味や香りが正反対のもの...こちらは先ほどの「ギャップ」の考え方を当てはめたものだ。爽やかな香りの軽めのワインにしっかりとしたチーズを組み合わせたり、フルボディのどっしりとしたワインに軽い口当たりのチーズを組み合わせたりする方法だ。
- チャンピオンワインには、シンプルなチーズを...チャンピオンワインなど、ワイン自体の香りや味をしっかり楽しみたい時には、チーズは香りの少ないものを選ぶようにしよう。チーズの香りが強すぎると、ワインの風味が味わいにくくなってしまうからだ。
3. フードペアリングの例

ワインのタイプ別に整理すると、例えば以下のような組み合わせがおすすめだ。
- スパークリングワイン...チーズ全般、パン、魚料理
- ライトボティ...きのこ、パン、甲殻類、鶏肉、ハムなど
- ミディアムボティ...きのこ、パン、ソフトチーズ、鶏肉、牛肉、ハムなど
- ボルドーワイン...ハードチーズ、牛肉、ハムなど
- デザートワイン...スイーツ全般、ソフトチーズ、ハムなど
結論
ワインのフードペアリングのコツを知っておくと、自宅でもワインが存分に楽しめそうだ。まずは気になるワインを購入して、どんな料理を作るか考えてみるのはいかがだろうか。