1. ひつまぶしとは?

ひつまぶしとは、愛知県名古屋市で誕生した代表的な名古屋めしの一種であり、お櫃に入った白飯の上に細かくしたうなぎの蒲焼を乗せた料理のこと。通常は茶碗に取り分けてから、「そのまま」「薬味乗せ」「茶漬け」といった食べ方で楽しむことが多い。名古屋市にあるうなぎ専門店のほとんどで提供されているそうで、「名古屋観光に行ったらぜひ食べたい料理の一つ」となっている。
うなぎは西尾市一色町が有名
日本養鰻漁業協同組合連合会の「都道府県別ウナギ生産量」によると(※1)、2020年の全国の生産量は16,889トンとなっている。このうち最も生産量が多いのは鹿児島県(7,057トン)で、2番目に多いのが愛知県(4,315トン)であった。また、愛知県では西尾市一色町での養殖が盛んであり、国内出荷量の1/5程度を占めるという(※2)。特に一色町うなぎは7~8月に多く出荷されている。
2. ひつまぶしの基本的な食べ方

一般的にひつまぶしは、「4等分にしてから4つの方法で食べる」というのが基本ルールとなっている。その4つの食べ方とは「そのまま」「薬味乗せ」「茶漬け」「お好み」というものだ。お店によって若干ルールは異なるようだが、以下にひつまぶしの基本の食べ方をまとめておく。
ひつまぶしの食べ方・手順
1.ひつまぶしを十字に4等分にする
2.1杯目はそのまま食べる
3.2杯目は薬味を乗せて食べる
4.3杯目は出汁や茶をかけて食べる
5.4杯目はお好みの方法で食べる
2.1杯目はそのまま食べる
3.2杯目は薬味を乗せて食べる
4.3杯目は出汁や茶をかけて食べる
5.4杯目はお好みの方法で食べる
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3. ひつまぶし風うなぎご飯の作り方

自宅では本格的なひつまぶしを作るのは難しいが、「ひつまぶし風うなぎご飯」であれば比較的簡単に作ることが可能だ。必要な材料は、白飯やうなぎ(蒲焼)、お好みの薬味(刻みのり、白ゴマ、青ネギなど)、だし汁(またはお茶)となっている。これらを用意したら以下の手順で作ってみよう。
ひつまぶし風うなぎご飯の作り方・手順
1.薬味を小口切り・千切りにしておく
2.うなぎの蒲焼きを1?2cm幅に刻む
3.(2)を電子レンジなどで加熱する
4.茶碗に白飯と温めたうなぎを乗せる
5.蒲焼に付いていたタレをかけたら完成
※薬味やだし汁はお好みで使うようにする
2.うなぎの蒲焼きを1?2cm幅に刻む
3.(2)を電子レンジなどで加熱する
4.茶碗に白飯と温めたうなぎを乗せる
5.蒲焼に付いていたタレをかけたら完成
※薬味やだし汁はお好みで使うようにする
【うなぎを温めるときのコツ】
市販のうなぎの蒲焼は電子レンジで温めても問題ないが、少し手間をかけて美味しく加熱するのもおすすめ。やり方は、まず水道水でキレイにうなぎを洗ってタレを落とす。それから酒をふって、魚焼きグリル(中弱火)で5分程度焼くというものだ。これにより香ばしいうなぎの蒲焼が楽しめる。
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4. ひつまぶしに関するよくある質問

ここまで、ひつまぶしについて詳しく解説してきた。しかし中には、「いつ頃ひつまぶしは誕生したのか」や「本場のひつまぶしを家で食べるにはどうしたらいいか」が気になる人もいるだろう。そこで最後に、ひつまぶしや名古屋めしに関するよくある質問や疑問などに回答する。
Q1.ひつまぶしはいつ頃誕生した料理なのか?
一般的に、ひつまぶしは代表的な「名古屋めし」として知られており、名古屋発祥の料理となっている。中でも「あつた蓬莱軒」や「いば昇」は老舗の名店として知られている。しかし、明治後期に誕生したとされているが、正確なルーツは判明していない。また、一部には津市の「つたや」がまかない飯として出していたうなぎご飯が、ひつまぶしのツールになったという説もある。
Q2.家でも本場のひつまぶしを食べるには?
家でも本場のひつまぶしを楽しみたいなら、通販サイトやオンラインショップ、ふるさと納税などを利用するのがおすすめだ。これらを利用すれば、本場のうなぎの蒲焼や名店の秘伝のタレなどを楽しむこともできる。豊富な選択肢から産地や値段、量などを選べるためお好みのものを探してみよう。
Q3.ひつまぶし以外の代表的な名古屋めしとは?
名古屋めしにはひつまぶし以外にも、味噌煮込みうどん、味噌カツ、手羽先、きしめん、天むす、どて煮、小倉トーストなどさまざまな料理がある。これらの名古屋めしは名古屋市やその周辺地域で受け入れられた料理であり、名古屋中の家庭や飲食店で広く食べられている。名古屋めしの知名度は高くなっており、今では全国的に有名なご当地グルメの一つになっている。
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結論
ひつまぶしとは、白飯とうなぎの蒲焼を使った名古屋発祥の郷土料理のことである。2000年初頭に起きた「名古屋めしブーム」で注目を集めるようになり、現在では全国的に有名な料理の一つとなっている。そんなひつまぶしは、1品で複数の楽しみ方ができるのが魅力である。ぜひ名古屋に行った際にはうなぎ専門店まで足を運んでみて、本場のひつまぶしを楽しんでみよう。
(参考文献)
- ※:なごやめし普及促進協議会「I LOVE なごやめし なごやめし20選」
http://nagoya-meshi.jp/nagoyameshi02/ - ※1:日本養鰻漁業協同組合連合会「都道府県別ウナギ生産量」
http://www.wbs.ne.jp/bt/nichimanren/information2.html - ※2:愛知県「一色産うなぎ」
https://www.pref.aichi.jp/nogyo-shinko/cgi-script/search/search.cgi?action=res_detail&key=1038
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