目次
1. 「細切り」と「千切り」の違い

千切りとは野菜などの食材を「1~2mm」の幅で細く切ることをいう。対して"細切り"は、2mm~3mmほどと、千切りより少々太い。長さはどちらも5cm前後と変わらないが、より細かく切る分、千切りは難しそうに感じるかもしれない。だが、千切りにも切りやすくするためのコツがある。
2. 細長い野菜はいったん斜め切りに

ニンジンやキュウリなどの細長い野菜を千切りにする場合は、薄く斜めに包丁を入れる。斜め切りした野菜を少しズラしながら何枚か重ね、細く切る。慣れないうちは、一度に重ねて切る数を少なくするなど、少量からスタートしていくとよい。
3. キャベツの千切りは繊維を意識

千切りといえばキャベツを思い浮かべる人も多いだろう。キャベツは丸ごとを千切りにして余ったものを保存するのではなく、使う分だけ1枚ずつ剥がすほうがいい。葉の断面が金属に触れると酸化しやすくなるからだ。切るときは、繊維に沿って切ればシャキシャキとした食感を楽しめ、繊維を断ち切るように切れば柔らかい口当たりになる。料理によって使い分けてもいいだろう。小さい葉は大きい葉に包むと切りやすい。
4. 千切りに適した包丁選びの肝は刃の薄さ

薄く刻んでいく千切りには切れ味のよい包丁が欠かせない。千切りに使う包丁選びには、刀身の薄さがカギとなる。包丁の種類は豊富だが、千切りで使う包丁は「万能包丁」や「菜切包丁」がおすすめだ。
日本の一般家庭においてある万能包丁。名前の通りどのような調理にも使うことができるオールマイティな包丁だ。
プロが使う野菜用の包丁は、菜切包丁と呼ばれる薄刃の和包丁だ。短く平たい刃は薄く、軽い力でも野菜をスライスすることができる。
さまざまな用途で使用できる包丁を求めるなら牛刀、野菜専用の包丁を追加したいなら菜切包丁を選ぶとよいだろう。
日本の一般家庭においてある万能包丁。名前の通りどのような調理にも使うことができるオールマイティな包丁だ。
プロが使う野菜用の包丁は、菜切包丁と呼ばれる薄刃の和包丁だ。短く平たい刃は薄く、軽い力でも野菜をスライスすることができる。
さまざまな用途で使用できる包丁を求めるなら牛刀、野菜専用の包丁を追加したいなら菜切包丁を選ぶとよいだろう。
5. 初心者におすすめの千切り向け包丁

肉、魚、野菜、どの食材にも対応してくれる万能包丁はビギナー向き。多様な切り方が可能で、家庭料理ではひとまず万能包丁1本あれば安心である。当然野菜の千切りもお手のもの。まずは万能包丁をさまざまな用途で使いこなそう。
万能包丁には、和包丁と洋包丁のよさを併せ持つ三徳包丁と、大きな刃渡りの牛刀がある。
万能包丁には、和包丁と洋包丁のよさを併せ持つ三徳包丁と、大きな刃渡りの牛刀がある。
三徳包丁とは
現代の一般家庭で定番の包丁だ。肉、魚をはじめとする固く厚い食材から野菜など切りやすい食材まで対応可能な万能包丁で、別名文化包丁。洋包丁の一種だが日本に来てから独自の進化で生まれた包丁であるため、馴染みが深い。刃渡りは牛刀よりも短い16~18cmが主流で、キャベツ一玉の直径とだいたい同じ長さだ。
牛刀
元は肉を切る目的で使われていたが、段々と用途が変わり、いまやオールマイティーに使える万能包丁だ。三徳包丁よりも刃渡りが長い細身の刀身で、どことなくスマートなシルエットが特徴。海外の一般家庭では万能包丁として活躍している。キャベツの千切りをするにも余裕の長さだ。野菜の千切り以外にも幅広く使いたいなら、牛刀を選んでおいてまず間違いない。
6. 慣れてきたら菜切包丁を使ってより繊細な千切りを

数ある和包丁のなかで千切りと最も相性がよいのは菜切包丁だ。日本で発展した和包丁は特殊なものも含めると10種類以上。切れ味がよく断面も美しい。料理に慣れたら用途に合わせた包丁を使うのが男の嗜みではないだろうか。
ここでは、千切りにおすすめの和包丁から、その他食材におすすめの包丁を紹介する。
ここでは、千切りにおすすめの和包丁から、その他食材におすすめの包丁を紹介する。
千切り野菜の調理にベストな薄刃包丁
野菜を切るのに適しているのは薄刃包丁だ。刃は薄く長方形型をしている。スライスしやすいので千切り、かつら向きに適しているといえる。しかし、肉やカボチャのような固い食材にはおすすめしない。素材の細胞組織を崩さず切れるので生でも旨い千切りも夢ではない。
肉や魚を切る出刃包丁
刃元から切っ先にかけて徐々に鋭くなっている出刃包丁。固いうろこや骨にも強く、魚のおろし工程や骨を分断するのに向いている。パワー重視型で刃元に厚みがあるため千切りには不向きといえる。
刺身の調理に特化した柳刃包丁
刺身包丁とも呼ばれる、さんまのような細長く鋭い形をしている。魚を捌くときに使われる料亭の代表のような包丁だ。自分の身体に引くようにして一気に切る。片刃のため使うのにはコツが必要で一般家庭ではあまり見かけない。また薄刃ほどの薄さはないといえる。家庭料理で出す野菜の千切りであれば菜切か牛刀で充分だろう。
7. 上手な千切りには包丁のメンテナンスも大事

包丁を買うときは必ず手に取って確かめよう。包丁は安全のためカギをかけて厳重に管理されているが、店員に頼めば触らせてくれる。そして、見合う包丁を見つけたら欠かせないのがメンテナンスだ。
愛用の包丁はシャープナーや砥石を使って定期的に手入れを。砥石はコツがいるので注意が必要だ。大切にしたいならプロに任せるのもよいだろう。購入する際には店に持ち込みメンテナンスが可能かを聞いておくと、いざというとき安心だ。
包丁を洗うときは熱湯を使おう。お湯を使うことで水気がすぐに乾きさびにくくなるため、鋼の刃や持ち手が木製の包丁の場合はとくにおすすめだ。
愛用の包丁はシャープナーや砥石を使って定期的に手入れを。砥石はコツがいるので注意が必要だ。大切にしたいならプロに任せるのもよいだろう。購入する際には店に持ち込みメンテナンスが可能かを聞いておくと、いざというとき安心だ。
包丁を洗うときは熱湯を使おう。お湯を使うことで水気がすぐに乾きさびにくくなるため、鋼の刃や持ち手が木製の包丁の場合はとくにおすすめだ。
結論
千切りにした野菜はサラダだけでなく、和え物や炒め物など多くの料理に使うことができる。キャベツは葉も大きく、付け合せとして多くの場面で使えるので、まずはキャベツから千切りを始めてみるのはどうだろうか。千切りは何度も細かく手を動かすため、包丁の選び方も重要だ。慣れてからは特化型包丁を選ぶと、料理の幅が広がるだろう。