1. 葉生姜とは?

葉生姜とは、生姜の根茎が小指サイズまで成長したタイミングで葉っぱごと収穫したものである。みずみずしくて、辛味も少ないため、生のまま食べることも可能。また、一般的に甘酢に漬け込むことが多い。葉生姜には「三州生姜」や「金時生姜」などいくつか種類があるが、最も有名なのが東京都台東区の谷中周辺で収穫されていた「谷中生姜」。5月~9月頃に多く収穫されている。
2. 葉生姜の基本的な栄養価

文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には、さまざまな種類のしょうがの栄養価が収録されている(※1)。その中の一つに「葉しょうが(根茎/根)」の栄養価がある。そこで成分表を参考に、葉生姜100gあたりの栄養価を確認しよう。
葉生姜100gあたりの栄養価
- エネルギー:9kcal
- たんぱく質:0.5g
- 脂質:0.2g
- 炭水化物:2.1g
- 脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.05g
・一価不飽和脂肪酸:0.04g
・多価不飽和脂肪酸:0.04g - ビタミン
・ビタミンA(βカロテン):4μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.1mg
・ビタミンK:Trμg
・ビタミンB1:0.02mg
・ビタミンB2:0.03mg
・ナイアシン:0.3mg
・ビタミンB6:0.08mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:14μg
・パントテン酸:0.07mg
・ビタミンC:3mg - ミネラル
・ナトリウム:5mg
・カリウム:310mg
・カルシウム:15mg
・マグネシウム:21mg
・リン:21mg
・鉄:0.4mg
・亜鉛:0.4mg
・銅:0.05mg
・マンガン:4.73mg - 食物繊維:1.6g
(・水溶性食物繊維:0.1g)
(・不溶性食物繊維:1.5g)
3. 美味しい葉生姜の選び方

葉生姜は5~9月頃の旬の時期であれば、スーパーや八百屋などで売られている。もし葉生姜を見つけたら、以下に紹介している「大きさ」「色味」「葉っぱ」などを参考に選ぶようにしよう。
- 大きさ:根茎の部分がちいさいもの
- 色味:根茎の部分が白色のもの
- 葉っぱ:緑色でみずみずしいもの
4. 葉生姜の基本的な食べ方

葉生姜は通常、葉付きの状態で売られている。しかし、可食部は白色の根茎部分だけであり、緑色の葉っぱ部分は食べられない。そのため、皮を剥かずに白色の根茎部分だけを食べるようにしよう。
ただし、根生姜の葉っぱ部分を残しておくと、料理に彩りを加えることができる。作りたい料理に合わせて葉っぱを残したり、切り落としたりするとよい。
ただし、根生姜の葉っぱ部分を残しておくと、料理に彩りを加えることができる。作りたい料理に合わせて葉っぱを残したり、切り落としたりするとよい。
5. 葉生姜の美味しい食べ方3選

葉生姜は辛味が優しいため生でも美味しく食べられる。また、漬物(甘酢漬け)・揚げ物・炒め物などにしても美味しい。ここではそんな葉生姜の美味しい食べ方をいくつか紹介する。
食べ方1.葉生姜の甘酢漬け
葉生姜の最も一般的な食べ方の一つが「甘酢漬け」である。お酢につけると鮮やかな赤色に染まり、焼き魚のあしらいなどにも使えるようになる。作り方は、緑色の茎部分を5cmほど残した葉生姜を下茹でしてから、お酢・砂糖・塩などで作った甘酢に1~2日程度漬け込めばよい。これで見た目も鮮やかな「葉生姜の甘酢漬け」が完成する。
食べ方2.葉生姜の天ぷら
葉生姜は「天ぷら」にしても美味しい。繊維が少ないため、柔らかい根茎を楽しむことができる。天ぷらの作り方は、緑色の茎部分を5~10cmほど残した葉生姜を、小麦粉・水・卵などで作った衣につける。その後、170~180℃程度の油で揚げれば完成となる(少量の油を使い転がしながら揚げることも可能)。塩であっさりと食べると非常に美味しいのでおすすめだ。
食べ方3.葉生姜の肉巻き
「肉巻き」も葉生姜を使った料理の中では定番の一品だ。緑色の茎部分を10~15cm程度残した葉生姜に、豚バラ薄切りを1枚巻き付ける。その後、魚焼きグリルなどに並べてこんがりと焼けば完成となる。ジューシーなお肉とシャキシャキとした葉生姜の相性は非常にいい。ご飯のおかずにも、お酒のおつまみにも適している一品といえる。
6. 葉生姜の正しい保存方法

葉生姜は、日持ちしにくい野菜である。そのため、できる限り早く食べるのがおすすめだ。もしすぐに食べることができないなら、水で濡らしたキッチンペーパーで包んでから、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しよう。特に葉生姜は乾燥に弱い野菜なので、乾燥には注意しながら保存するとよい。
結論
生姜にはいくつか種類があり、葉生姜は成長する前の若芽の状態で収穫した生姜のことである。通常の生姜に比べるとみずみずしくて、辛味が少ないのが特徴。また、生食も可能となっている。一般的には「谷中生姜」という名前で知られているので、スーパーや八百屋などでは葉生姜や谷中生姜という野菜を探してみるといいだろう。
【参考文献】
- ※:農畜産業振興機構「野菜ブック しょうが」
https://www.alic.go.jp/content/001162857.pdf - ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
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