いぶりがっことチーズは相性バツグン！和食材で洒落たつまみを

「いぶりがっこ」は、秋田県の名産として有名だが語源は知っているだろうか。「いぶり」は燻すこと、「がっこ」というのは秋田の方言で漬物のことだ。
秋田の雪深く寒い地域で、漬物用の干し大根が凍るのを防ぐため、干し大根を囲炉裏の上部に吊るして燻したのが始まりだという。その大根を米ぬかで漬け込んでいぶりがっこができたといわれている。
いわばスモーク大根の漬物といったところだろうか。こだわりの木で燻された大根からは、独特の香ばしい香りがして食欲をそそる。
いぶりがっこは味とともに燻した香りを楽しむことができ、そのフレーバーは和酒だけでなく洋酒にも大変よく合う。

いぶりがっこはチーズとの相性がバツグンによいことをご存知だろうか。
いぶりがっこは米ぬかの発酵の力を借りて作られる食品だ。チーズも同じく乳酸菌の発酵の力を利用してできており、この2つはとても相性がよい。

チーズには加熱処理をするプロセスチーズと加熱処理をしないナチュラルチーズがある。フレッシュチーズは後者ナチュラルチーズの一種だ。
ナチュラルチーズにはカマンベールチーズやブルーチーズといった熟成した旨いチーズもあるが、熟成させないフレッシュチーズのほうがいぶりがっこにはよく合う。
フレッシュチーズのマイルドな香りと味わいが、いぶりがっこの香りを邪魔せず、互いの魅力を最大限に引き出せるのだ。

フレッシュチーズの具体的な種類としては、パンや製菓材料としても使用されるクリームチーズやマスカルポーネチーズ、サラダと相性がよいカッテージチーズやピザに使用されるモッツァレラチーズなどがある。

いぶりがっこと相性のよいチーズが分かったところで、早速、いぶりがっことチーズを使用したつまみを紹介しよう。

材料：いぶりがっこ、マスカルポーネチーズ
作り方：いぶりがっこを輪切りにして皿に盛り、マスカルポーネチーズを添える。シンプルな組み合わせだが、そのシンプルさの中に旨みが隠れている一品だ。マスカルポーネチーズがいぶりがっこの塩分をマイルドにしてくれ、いくらでも食べられるアペリティフだ。好みでブラックペッパーをチーズにひとふりすれば、ピリッとした刺激が加わり飽きがこない。

材料：いぶりがっこ、クリームチーズ、市販のクラッカー
作り方：クラッカーにスライスしたいぶりがっこ、クリームチーズをのせる。いぶりがっことクリームチーズの味わいがクラッカーによく合う一品だ。ウィスキーやワインとも相性がよい。