1. 「しそ」を乾燥保存するメリット3選

日本では古くから、野菜などを乾燥させて作った保存食が食べられていた。しそなどの野菜を乾燥させると長期保存が可能になるだけでなく、カサが減り保管がしやすくなったり、風味が増して美味しくなったりする。そこでまずは、しそを乾燥保存するメリットについて確認しておこう。
その1.長期保存が可能になる
乾燥しそ(ドライしそ)は、生しそよりも腐りにくく長期間の保存ができる。保存期間はしその乾燥具合にもよるが、数日から1週間ほど乾燥させた「フルドライ」の場合は1か月程度から半年以上持つこともある。冷凍保存以外の方法で長期保存をしたい場合には、しそを乾燥させるのがおすすめだ。
その2.カサが減り食べやすくなる
生しそは水分を含んでいるが、乾燥しそ(ドライしそ)は水分が抜けているためボリュームが少なくなる。そのため、保存しやすかったり、食べやすかったりするのが特徴である。また、パラパラと粉末状にして保存しておけば、しそをパセリやバジルのようにして使うことも可能だ。
その3.風味が増して美味しくなる
生しそは薬味や香味野菜として使われることも多いが、乾燥させることでしその風味をいっそう楽しめるようになる。また、乾燥させることで水分が抜けるため、グラムあたりの栄養価が高くなることも特徴である。乾燥させるだけで美味しくなるだけでなく、栄養価も高くなるのはメリットといえる。
2. 「しそ」を乾燥保存する2つの方法

乾燥しその作り方は、サッと水洗いしてからカラカラに干すというもの。また、乾燥のさせ方には日光と風に当てて自然に乾かす方法と、電子レンジで温めて乾かす方法の二つがある。そこでそれぞれの乾燥保存(ドライ保存)のやり方について確認しておこう。
その1.しそを天日干しする手順
- しその葉柄を落とし、水に浸けて洗う
- キッチンペーパーで水気をよく拭き取る
- 平たいザルやネットに重ならないように広げる
※真夏なら新聞紙の上に広げておく方法でも可能 - 日の当たる庭やベランダ、風が通る窓際などで干す
※夜や雨の日は室内で乾かすようにする - ときどき表裏を返しながら2~5日程度乾かせば完成
- 清潔な密閉容器に入れて、冷蔵庫で保管する
その2.電子レンジ乾燥の手順
- しその葉柄を落とし、水に浸けて洗う
- キッチンペーパーで水気をよく拭き取る
- キッチンペーパーを天板に敷いておく
- しそを重ならないように並べる
- 600Wの電子レンジで約2分加熱する
※水分が残っている場合は30秒ずつ延長する - 手でカンタンに崩れるくらいまで乾燥させたら完成
- 清潔な密閉容器に入れて、冷蔵庫で保管する
3. 乾燥しその正しい保存方法とは?

出来上がった乾燥しそは、葉っぱのまま保存することも可能だが、手で揉んだり、すり鉢やミキサーなどで細かく砕いたりしてから保存するのもおすすめだ。保存する際は、乾燥剤と一緒に密閉できる食品保存容器・食品保存袋・ガラス瓶などに入れておこう。また、カビや劣化の原因になる湿気に注意し、直射日光などを避けるために冷蔵庫で保管する。
4. 乾燥しその美味しい使い道3選

乾燥しそは、主にトッピングや茶葉として使うことができる。また、おにぎりの具材として使うのもおすすめだ。そこで乾燥しその美味しい使い道をいくつか紹介しておこう。
その1.しそおにぎり
乾燥しそのイチ押しの使い道は、おにぎりにまぶすこと。温かいご飯と大葉だけのシンプルなおにぎりでも、風味があり非常に美味しい。また、乾燥しそ・カリカリ梅・ジャコをご飯に混ぜ合わせておにぎりを作れば、「このためだけに乾燥しそを作ってもよい」と思うほどの美味しさを味わえる。自宅で乾燥しそを作ったら、ぜひ「しそおにぎり」を試してみよう。
その2.トッピング・調味料
乾燥しそは、バジル・パセリ・青のりのような感覚で幅広く使える。パスタ・焼きそば・チャーハン・サラダ・冷や奴・納豆・卵かけごはん・お茶漬けなど、何にでもササッと振りかけて、深緑色の彩りとさわやかな香味を楽しもう。また、醤油・ドレッシング・マヨネーズなどの調味料に乾燥シソを合わせて、しそ風味の調味料として楽しむのもおすすめだ。
その3.ハーブティー・しそ茶
乾燥しそは、ハーブティー(しそ茶)として楽しむことも可能だ。急須やティーポットに乾燥しそを入れて熱湯を注ぎ、数分蒸らせば出来上がり。しその優しい香りと味わいを、スッキリと楽しむことができる。また、しそ茶として楽しむ以外にも、例えば、緑茶・玄米茶・ほうじ茶に少し乾燥しそを加え、しそフレーバーのお茶にするのもおすすめだ。いつものお茶が少しリッチな味わいになる。
結論
しそは適切に保存すれば冷蔵保存でも1~2週間程度、冷凍保存でも1か月程度の保存が可能だ。しかし、完全に乾燥(ドライ)させれば、半年以上持たせることもできる。しっかりと乾かしたり、適切に保管したりする手間こそあるが、普段とは異なる味わいを楽しめるので、しそが余っているならぜひ乾燥保存に挑戦してみよう。