1. 肉じゃがの日の献立のポイントとは?
肉じゃがと合わせる献立を考える場合、まずは肉じゃがの栄養面の特徴を理解しておくとよい。肉じゃがに使う食材により栄養素は変わってくるが、牛肉・ジャガイモ・玉ねぎ・ニンジン・白滝などを使った一般的な肉じゃがの栄養面のメリットとデメリットは以下のようになっている。
【肉じゃがのメリット】
- 牛肉を使っておりたんぱく質が多く含まれる
- 野菜類が多くビタミンやミネラルも含んでいる
- ジャガイモ・白滝を使うため食物繊維量も多い
【肉じゃがのデメリット】
- 脂質や炭水化物が多くカロリー過多になりやすい
- 乳製品などが少なくカルシウムなどが不足する
- ビタミンDなど、不足しているビタミン類もある
- 濃い味付けにしてしまうと、塩分過多になりやすい
通常の肉じゃがはたんぱく質・ビタミン類・ミネラル類・食物繊維を多く含んでいるが、ビタミンDやカルシウムなど特定の栄養素が不足してしまう。また、味付けが濃いこと、塩分が多いことも献立を考えるときには意識したい。あっさりとした味付けの主食や副菜と一緒に食べるのがよさそうだ。
2. 肉じゃがに合わせたい主食5選
肉じゃがにはジャガイモを使うため、炭水化物をある程度含んでいる。しかし、炭水化物の摂取量は十分ではないため、しっかりと主食を食べるのが重要になる。肉じゃがは和食の料理なので、基本的には白いご飯を合わせるのがおすすめ。また、以下のようなご飯を合わせても美味しい。
主食1.五穀とろろご飯
普通のご飯に雑穀類を混ぜて、不足しているビタミン類・ミネラル類・食物繊維などを補うのがおすすめだ。また、五穀米(雑穀米)だけではご飯が進まないという場合は、長芋をすりおろしてとろろを合わせるようにしよう。長芋でもビタミンB群・ビタミンC・食物繊維などを補うことができる。
主食2.梅シソご飯
普通の白いご飯に、刻んだ梅と大葉を混ぜて「梅シソご飯」を作るのもよい。梅干しは炭水化物・ビタミンやミネラルなどを含んでおり、大葉もビタミンやミネラルをバランスよく含んでいる。不足している栄養素も補えるし、梅の塩気があるため味付けも簡単なので、おすすめの一品となっている。
主食3.キノコの炊き込みご飯
ミネラル類や食物繊維などを補うために、ご飯と一緒にしめじ・舞茸・エリンギなどのキノコ類を炊き込もう。肉じゃがと同じ醤油系の味付けになってしまうことが難点ではあるが、栄養バランスを整えることには役立つ。市販のカット済みキノコ類を使えば、比較的調理が簡単なのがポイントである。
主食4.ワカメご飯
ご飯を炊くときに、たんぱく質・ミネラル類・ビタミン類などをバランスよく含んでいるワカメを入れるのもおすすめだ。これで肉じゃがに不足している栄養素を補うことも可能だ。炊き込みご飯に使うワカメは、市販の乾燥タイプで問題ない。特別調理の必要もないので一緒に入れて炊いてみよう。
主食5.ショウガご飯
肉じゃがだけだとご飯が進まないなら、ショウガと一緒に炊き込んだ「ショウガご飯」がおすすめ。ショウガには特別目立った栄養素はないが、食欲増進の働きがあるシネオールなどを含んでいる。また、ショウガだけだと物足りない場合は、枝豆やシラスなどと一緒に炊き込んでも美味しい。
3. 肉じゃがに合わせたい副菜5選
肉じゃがでは、ビタミンD・ビタミンB群・ミネラル類などが不足してしまう。そこで緑黄色野菜・キノコ類・海藻類などを使った副菜を合わせるのがよい。また、肉じゃがにすると塩分過多になりやすいので、副菜は塩分を抑えやすい酢の物・蒸し物・サラダなどにするとよいだろう。
副菜1.水菜の和風サラダ
一口大にカットしたブロッコリーとカブをレンジで加熱してから、水菜と和えてサラダを作るのもおすすめ。味付けには酢・醤油・ごま油などを使い、和風テイストのサッパリ目にするとよい。あっさりとした味付けとなっているため、濃い目の味付けの肉じゃがともよく合う。
副菜2.ほうれん草のおひたし
和風出汁と醤油で味付けをしたほうれん草のおひたしは、さっぱりしているのでこってり味の肉じゃがとの相性がよい。熱々の肉じゃがを食べながら、おひたしを箸休めにすることができる。また、ほうれん草のおひたしを作ることで、肉じゃががメイン料理でも彩りを添えることもできるだろう。
副菜3.タコときゅうりの酢の物
タコときゅうりで作る酢の物もおすすめだ。タコにはたんぱく質・ビタミンB2・ビタミンEなどの栄養素が含まれており、きゅうりにはカリウムやビタミンKなどが含まれている。また、酢の物にすれば、肉じゃがと味付けが被ることもない。カット済みのタコを使えば、簡単に作ることもできる。
副菜4.シラスとキャベツの蒸し物
シラス・キャベツ・チーズで作る蒸し物もおすすめだ。シラスにはカルシウムやビタミンDなどが含まれており、肉じゃがに不足している栄養素を補うことが可能だ。電子レンジで調理するため、簡単に作れるのも嬉しいポイント。シラスの塩気があるので、味付けは薄めでも美味しく食べられる。
副菜5.ひじきと大豆の煮物
カルシウムや食物繊維などを豊富なひじきを使った料理もよい。ひじきを使うなら煮物などにするのがおすすめ。水で戻したひじきと大豆を、油を引いたフライパンで炒めよう。それから水で薄めためんつゆを入れて煮詰めれば完成。大豆と合わせることで、たんぱく質なども摂れるのがメリットだ。
4. 肉じゃがに合わせたい汁物5選
一汁三菜を基本とするなら、肉じゃがをメイン料理にするときにも汁物をしっかりと作るとよい。和食に合わせるなら定番はお味噌汁だが、和風だしのスープなどもあう。また、具材を変えることで不足気味の栄養素を補うことも可能だ。以下では肉じゃがに合わせたい汁物を5種類紹介する。
汁物1.キャベツとかき玉のみそ汁
千切りキャベツと溶き卵を使って「キャベツとかき玉のみそ汁」を作ってみよう。「完全栄養食品」である卵を入れることで、栄養バランスを整えることが可能。また、キャベツと卵のコントラストがキレイで食卓がパッと明るくなる。火が通りやすいので、時間もかからず簡単に作ることができる。
汁物2.みょうがときゅうりの香りみそ汁
サッパリとした味付けが魅力の「みょうがときゅうりの香りみそ汁」もおすすめだ。具材に、輪切りにしたきゅうり、細切りにしたみょうが、千切りにした大葉を使うのが特徴。みょうがと大葉の香りがよいため、美味しく食べることができる。濃い味付けの肉じゃがとも相性がよくなっている。
汁物3.もずくの和風スープ
もずくを使った和風スープも、肉じゃがとの相性がよくなっている。また、水洗いしたもずく、出汁醤油、熱湯があれば作れる手軽さもメリットといえる。もずくを食べることで、現代人が不足しがちな食物繊維を多く摂れることも嬉しいポイントだといえるだろう。
汁物4.しめじとニンジンの和風スープ
しめじと千切りにしたニンジンを使った和風スープもおすすめだ。鍋に水と白だしを入れて沸騰させたら、しめじとニンジンを入れて煮込もう。数分間煮込んだら、塩と醤油で味を調えれば完成だ。あっさりとした味付けが肉じゃがとよく合うし、キノコとニンジンを使うので栄養バランスもよくなる。
汁物5.白菜と豆腐の豆乳スープ
たんぱく質が豊富な大豆・豆乳を使った和風スープもおすすめだ。さまざまな具材が合うが、白菜などを入れるとビタミン類・ミネラル類を補うことが可能である。豆乳鍋のような濃厚な味わいになるが、肉じゃがとは別の味付けであるため、くどさが無くて美味しく食べることができる。
結論
濃い味わいが特徴の肉じゃがを食べるときには、さっぱりした料理を合わせるのがおすすめ。毎回同じような献立になってしまうという人は、今回紹介した料理を参考にしてみよう。いつもと異なる主食・副菜・汁物にすることで、肉じゃがをより一層楽しむことができるはずだ。