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きくらげとはどんな食材?食物繊維などの栄養が豊富だった!

きくらげとはどんな食材?食物繊維などの栄養が豊富だった!

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年10月 2日

中華料理の炒め物などに使われる「きくらげ」は、コリコリとした食感が特徴の食材だ。日本でも流通しているが、きくらげとはどのような食材なのかよく知らないという人も少なくない。そこで本記事では、きくらげとは何なのか、栄養面や使い方も含め詳しく解説していく。

  

1. きくらげとは何か知ってる?

きくらげとはどのような食材なのだろうか。まずは、きくらげの基本的な情報を見ていこう。

きくらげはきのこの一種

きくらげは、キクラゲ科キクラゲ属に分類される。名前や見た目からクラゲの仲間と誤解されがちだが、きのこの一種だ。世界中に分布し、天然のものは広葉樹の枯れ木などに生息する。しかし、流通するものの多くは人工栽培されたきくらげである。収穫時期は春から秋で、6~9月が旬となる。
日本や韓国、中国では古くから食用とされてきたが、ほかの国ではあまり食べられていないようだ。

きくらげの名前の由来

きくらげという名前に関しては、クラゲのようなコリコリとした食感が由来といわれる。また、漢字では「木耳」と書き、中国でもこの表記を用いている。きくらげの形が耳に似ていることが由来だ。ちなみに英語でもきくらげのことをJuda's ear(ユダの耳)という。きくらげとは耳に似たきのこであるという認識は、世界共通のようだ。

黒きくらげと白きくらげの違い

きくらげには、一般的に使用されているきくらげは黒きくらげのほか、中国で「銀耳」と呼ばれる白いきくらげもある。いずれも平らでひらひらとした形状、コリコリとした食感、淡泊な味は共通している。
大きな違いは色で、黒きくらげは全体的に黒色であるのに対し、白きくらげは全体が乳白色だ。また分類も異なり、白きくらげはシロキクラゲ科シロキクラゲ属である。
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乾燥きくらげと生きくらげの違い

日本で流通しているきくらげは、ほとんどが中国産の乾燥きくらげである。しかし、茨城県、熊本県、北海道など国産の生きくらげも存在する。生きくらげとは、収穫後一度も乾燥させていないきくらげのことだ。乾燥きくらげと生きくらげには、主に次のような違いがある。
  • 乾燥きくらげ:コリコリとした歯ごたえと強い弾力、水やぬるま湯で戻して使用する
  • 生きくらげ:ぷりっとした食感とほどよい弾力、そのまま使用できる
乾燥きくらげは常温で長期保存できるが、生きくらげは生鮮食品のため冷蔵保存する必要がある。日持ちも1週間ほどと短い点には注意が必要だ。
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2. きくらげの栄養と効果効能

きくらげとはきのこの一種だが、どのような栄養が摂取できる食材なのだろうか。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」をもとに、きくらげに豊富に含まれる栄養素について紹介する。一般的によく食べられているほかのきのこと比較しながら見ていこう。

食物繊維

乾燥きくらげには、100g当たり57.4gもの食物繊維が含まれている(※1)。茹でると水分を含むため食物繊維の割合が減少するが、100g当たりの含有量をほかのきのこと比較すると下記のように多い。
  • きくらげ(ゆで):5.2g(※2)
  • エリンギ(ゆで):4.8g(※3)
  • まいたけ(ゆで):4.3g(※4)
  • ぶなしめじ(ゆで):4.2g(※5)
食物繊維は人の消化酵素では消化できないため、大腸まで到達し便のかさを増やし便通を整える働きをする。便秘の予防に効果的な栄養素である。(※6)

ビタミンD

きのこはビタミンDを含む食材としても知られている。乾燥きくらげには、100g当たり85.0μgのビタミンDが含まれる。茹でると100g当たりの含有量は減少するが、ほかのきのこと比較するとかなり多い。
  • きくらげ(ゆで):8.8μg(※2)
  • エリンギ(ゆで):2.6μg(※3)
  • まいたけ(ゆで):5.9μg(※4)
  • ぶなしめじ(ゆで):0.9μg(※5)
ビタミンDの主な働きは、カルシウムの吸収を助けることである。そのため、骨の健康を維持するために欠かせない栄養素だ。また、筋肉の運動や神経の伝達、免疫系の働きなどを助ける役割ももつ。(※7)

カルシウム

乾燥きくらげには100g当たり310mgのカルシウムが含まれる。茹でた場合の100g当たりの含有量は減少するものの、ほかのきのこよりも圧倒的に多い。
  • きくらげ(ゆで):25mg(※2)
  • エリンギ(ゆで):Tr(微量)(※3)
  • まいたけ(ゆで):Tr(微量)(※4)
  • ぶなしめじ(ゆで):2mg(※5)
カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素である。ビタミンDとともに摂取することで吸収がよくなり、運動による適度な負荷で利用効率が上がる。(※8)

乾燥きくらげに含まれる鉄は、100g当たり35.0mgと非常に多い。ただし茹でることでその割合はかなり減少してしまう。しかし、ほかのきのこと比較すると、100g当たりの鉄の含有量も最も多い。
  • きくらげ(ゆで):0.7mg(※2)
  • エリンギ(ゆで):0.3mg(※3)
  • まいたけ(ゆで):0.2mg(※4)
  • ぶなしめじ(ゆで):0.4mg(※5)
鉄は赤血球のヘモグロビンに多く存在する栄養素である。不足すると貧血を起こし、集中力の低下や疲労感、食欲不振などの症状を招く。貧血予防のためにも、不足しないようにすることが大切だ。(※9)

3. きくらげの下処理方法

乾燥きくらげは、そのままでは調理に使うことができないため、下処理を行う必要がある。また、生きくらげを使う場合も、調理法によっては下処理が必要だ。きくらげの基本的な下処理方法を紹介する。

乾燥きくらげの下処理方法

水かぬるま湯に浸すことで、元の大きさに戻る。乾燥した状態から7倍ほどの大きさに膨らむため、かさが増すことを想定して必要な量だけ戻すようにしよう。戻るまでの時間の目安は、下記の通りだ。
  • 水で戻す場合:約6時間
  • ぬるま湯(40~50℃程度):約15~30分
ぬるま湯のほうが早く戻せるが、水で戻したほうが食感や旨みが損なわれにくい。時間に余裕がある場合は、前日から一晩つけておくとよいだろう。戻したあとは水気をきり、固い石づきの部分を切り落とそう。食べやすい大きさにカットし、さまざまな調理に使える。

生きくらげも湯通しが必要

炒め物やスープ、揚げ物など加熱調理に使用する場合は、石づきを取り除く程度ですぐに使える。しかし、生きくらげをサラダの具材にする場合は、湯通しが必要だ。食中毒などを予防するために、必ず熱湯にくぐらせてから使おう。
石づきを切り落とした生きくらげを、30秒ほど熱湯にくぐらせれば下処理の完了だ。戻した乾燥きくらげと同様に、食べやすい大きさにカットして使う。

4. きくらげが美味しいおすすめ料理

きくらげとは、コリコリとした食感を楽しめる食材である。味は淡泊なため、食感を生かした料理がおすすめだ。さまざまな食材との相性がよく、アレンジもしやすい。

きくらげと卵の炒め物

黒きくらげと炒り卵の黄色のコントラストが食欲をそそる、中華料理の定番である。きくらげの食感に、卵の柔らかい食感がよく合う。もやしや豚肉、青菜、ネギ、ニラ、人参などを加えてアレンジしてもよい。

きくらげのサラダ

細切りにしたきくらげを、キュウリや人参などさまざまな食材と組み合わせれば、彩りや食感を楽しめるサラダになる。和風や中華風のドレッシング、マヨネーズなど、多様な味付けが合う。オリーブオイルを使った洋風サラダや、ナムルや酢の物にしても美味しい。

きくらげのスープ

きくらげは、スープの具材にも使いやすい。卵や豆腐、根菜や青菜など好みの具材と合わせよう。ほかのきのこも加えてきのこスープにしたり、肉団子スープや豆板醤の効いた辛いスープに入れたりするのもおすすめだ。
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5. きくらげは食べ過ぎに注意

きくらげは低カロリーで糖質ゼロ、脂質もほとんど含まれないため(※1、2)、ダイエット向きの食材といえるだろう。しかし食べ過ぎには注意が必要である。それは、きくらげには食物繊維が豊富に含まれており、過剰摂取にはリスクがあるからだ。

食物繊維の過剰摂取

食物繊維(※6)は消化されずに大腸内に届き、便通を促進する働きをする。一般的には不足しがちな栄養素のため、積極的な摂取が推奨されている。適量なら便秘の予防に役立つが、一度に摂取しすぎると大腸内での食物繊維量が増えすぎて、下痢や腹痛を起こすことが考えられる。きくらげのように食物繊維の含有量が多い食材を併用する場合は、適量を意識して食べるとよいだろう。
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」(※10)では、食物繊維の一日当たりの目標量は18~64歳の男性が21g以上、女性が18g以上とされている。たとえばきくらげのスープ1食分に乾燥きくらげ2gを使用した場合、きくらげから摂取できる食物繊維量は約1.1gである(※1)。通常の食事であれば、きくらげにより食物繊維を過剰摂取してしまう心配はないだろう。さまざまな栄養素を含む食材と組み合わせながら、バランスよく食べることが大切だ。

結論

きくらげとは、コリコリとしたクラゲのような食感と、耳のような形をもつきのこである。ほかのきのこよりも主要な栄養素の含有量が多く、さまざまな料理に使える食材だ。乾燥きくらげは保存性も高く便利だが、生きくらげにも違った美味しさがあるため、見かけたらぜひ試してみよう。食べ過ぎには気を付けながら、上手に献立に取り入れてほしい。
(参考文献)
※1~5出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
 ※1:きのこ類/(きくらげ類)/きくらげ/乾
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08006_7
 ※2:きのこ類/(きくらげ類)/きくらげ/ゆで
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08007_7
 ※3:きのこ類/(ひらたけ類)/エリンギ/ゆで
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08048_7
 ※4:きのこ類/まいたけ/ゆで
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08029_7
 ※5:きのこ類/(しめじ類)/ぶなしめじ/ゆで
 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08017_7
※6~10出典:厚生労働省
 ※6:e-ヘルスネット「食物繊維」
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
 ※7:『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』eJIM「ビタミンD」
 https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/10.html
 ※8:e-ヘルスネット「カルシウム」
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html
 ※9:e-ヘルスネット「鉄」 
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
 ※10:日本人の食事摂取基準(2020 年版)p165「食物繊維の食事摂取基準」
 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
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  • 更新日:

    2021年10月 2日

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