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牡蠣の旬はいつ?美味しい時期と夏に食べてはいけないといわれる理由

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

鉛筆アイコン 2021年11月28日

生牡蠣や牡蠣フライなど、思い浮かべるだけで食欲を刺激しそうなレシピが多い牡蠣。寒い時期に美味しくなるイメージのある牡蠣であるが、牡蠣の旬は冬期なのだろうか。海のミルクとも呼ばれる芳醇な美味を味わえるのはいつなのか。本記事では牡蠣の旬について詳細を説明する。

  

1. 牡蠣の旬の時期は年に二回

牡蠣
独特の甘みと食感が魅力の牡蠣は、日本各地で養殖されている。種類もいくつかあるため、旬も多少ずれてくる。結果からいえば、牡蠣が美味しい時期は年に二回ある。種類を異にするこれらの牡蠣の旬についてそれぞれ説明する。

岩牡蠣の旬は夏

冬の食材というイメージがある牡蠣の中で、岩牡蠣は6月から9月の夏季に旬を迎える。そのため夏牡蠣の別名がある。天然ものは陸奥湾以南の外洋が主な生息地である。岩牡蠣は産卵期が数か月と長く成長にも時間を要するため、牡蠣の中では大ぶりである。身が厚くジューシーな食感が特徴で、磯の塩味やほどよい渋みも有している。

真牡蠣の旬は冬

真牡蠣は分布地域が広く、樺太から日本全土はもちろん朝鮮半島から中国沿岸にまで棲息している。真牡蠣の旬は、産卵のための養分を蓄える11月から4月である。日本での養殖が最も多いのが真牡蠣であり、宮城県や広島県が産地として有名である。養殖ものは1~3年かけて育てられ市場に出る。岩牡蠣よりは小ぶりであるものの旨みが凝縮しクリーミーな食感を楽しむことができる。

2. シーズンを逃すな!産地別の牡蠣の旬の時期

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日本各地で漁獲・養殖される牡蠣は、海の水温も異なるだけに旬の時期もずれるといわれている。旅行中に、あるいは取り寄せて美味しい旬の牡蠣を食べるために、牡蠣の名産地の旬についてそれぞれ紹介する。

広島の牡蠣の旬の時期

広島県の牡蠣生産量は日本の総生産量の約6割を占める。広島の牡蠣の特徴は殻が小ぶりであるのに対し身が大きめであることである。プリッとした歯ごたえと濃厚さが広島牡蠣の身上である。広島の牡蠣は10月から5月まで出荷が行われているが、旬は1月から2月とされている。

北海道の牡蠣の旬の時期

北海道周辺の海の水温は年間を通じて低く、その環境が牡蠣の旬にも影響を与えている。北海道の真牡蠣の旬は11月から3月、とくに2月から3月の牡蠣の美味は有名である。旬の時期の真牡蠣は身がギュッと詰まった味がたまらないと評判である。また仙鳳趾や厚岸付近の牡蠣は1年を通じて美味しい牡蠣が獲れることでも知られている。いっぽう北海道の岩牡蠣の旬は6月から8月中旬である。

宮城の牡蠣の旬の時期

日本三景の松島を訪れる観光客を喜ばせるのが、宮城の牡蠣である。宮城県産の牡蠣のほとんどは真牡蠣で、その旬は11月から4月である。3月から5月の宮城の牡蠣は産卵直前の養分を含んで美味しさも増すという。とくに気仙沼などの三陸地方の牡蠣は名高く、濃厚さとクリーミーな食味が愛されている。

三重の牡蠣の旬の時期

三重県産の牡蠣は、木曽三川をはじめとする河川から運ばれる豊富な栄養によって成長するといわれている。鳥羽から磯部地区が主要な漁場である。真牡蠣の養殖が多く、3月から4月ごろがもっとも美味しくなる。とくに有名な浦村牡蠣はくさみが少ないうえ、まろやかな味わいを特徴としている。

岡山の牡蠣の旬の時期

岡山県は広島県に次いで牡蠣の生産量2位を誇る。岡山県における牡蠣の養殖は100年以上の歴史があり、戦後はさまざまな技術も開発されてきた。岡山の牡蠣の旬は10月から4月である。伝統に育まれた岡山の牡蠣、通常ならば2年以上かかる養殖が1年で出荷することができる。その身は白く柔らかく、ほんのりと甘さもあるのが特徴である。

石川県の牡蠣の旬の時期

日本海で成長する石川県の牡蠣は、岩牡蠣が有名である。全国各地の牡蠣の主力が養殖ものであるが、石川県では養殖のほかに能登の素もぐり漁の牡蠣が天然ものとして珍重されている。その石川県の牡蠣の旬は6月から8月。石川県の牡蠣はプランクトンが非常に多い漁場で育つため、養殖ものは1年で出荷が可能である。少し小ぶりではあるが、風味もよくほどよい甘さを誇る。

3. 生牡蠣の旬はいつ?夏は食べてはいけない時期?

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冬の風物詩というイメージのある牡蠣。夏の牡蠣は市販されていても身が痩せているという先入観を抱く人は少なくないだろう。とくに生牡蠣は、夏に食べて中毒にならないかと躊躇するむきもあるかもしれない。夏に牡蠣を食べるべきではないという風説はどこから生まれたのか、また実際はどうなのか説明する。

生牡蠣のシーズンも夏と冬

すでに述べたように、牡蠣には真牡蠣と岩牡蠣があり後者の旬は夏である。山形県のサイトを閲するに夏の岩牡蠣も生として食べることは問題ない。(※1)ただし衛生状態や鮮度は考慮する必要があるため、専門店で食べたり購入時に確認したりする用心は必要である。

夏に牡蠣を食べてはいけないといわれる理由

それでは、夏に牡蠣を食べてはいけないという説の根源はどこにあるのだろうか。小学館の日本大百科全書の説明はこうである。アメリカやヨーロッパでは牡蠣は冬期に肥えて美味になることから、「R」の文字がスペルにない月(May~August)、つまり5月から8月は牡蠣の身が痩せるという言い伝えがあった。また別の説では、冷蔵保存技術が未熟であった時代に気温が高くなる時期には食べないための警戒であったともいわれている。実際、厚生労働省や日本医師会では、牡蠣の貝毒による食中毒に注意を促している。(※2)牡蠣とノロウイルスの関係性についても、一部の医療関係者は牡蠣の生食によるノロウイルスの感染数は手の汚れによる感染数と比較すると少ないとしている。(※3)ただし消費者として、牡蠣を口にして少しでもおかしいと感じた場合は摂取を中止し、医療機関にかかるのがよいだろう。(※4)
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牡蠣であたる原因と対策

実際に厚生労働省が牡蠣をはじめとする貝毒の食中毒に注意を促しているように(※2)、牡蠣を食べることによって誘発される食中毒は存在する。牡蠣はなぜあたりやすいのか。理由は、プランクトンを餌にする牡蠣の体内でさまざまなウイルスが濃縮されるためとされている。(※5)牡蠣による食中毒を予防するためにはいくつかの方法がある。まず、加熱用と明記されたものは生食で食べないことである。(※5)また生食が可能な牡蠣は、「食品、添加物等の規格基準」の条件をクリアしたもののみである。(※5)そのためいくら鮮度が高くても、生食用と明記されていないものは必ず加熱して食べる必要がある。(※5)そのほか、消費期限内に消費すること、牡蠣を調理した際の調理道具はすべてよく洗浄すること、牡蠣に触れた手もよく洗うことなど、注意を厳守することが重要である。(※5)

4. 旬の牡蠣を美味しく食べる方法

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旬の牡蠣はふっくらとした外観といい芳醇な味わいといい、何ものにも代えがたい魅力がある。この旬の牡蠣をより美味しく食べるために、殻のむき方や下処理などの基本を紹介する。

牡蠣のむき方とコツ

殻つきの牡蠣はまず殻をむくのが一苦労である。牡蠣の殻をむくには、それ専用のナイフか通常のナイフ、軍手、そしてタオルを用意する。殻をむく際は軍手を着用しよう。汚れた殻はたわしで洗いタオルの上に乗せ、上下の貝の隙間にナイフを挿入する。内部の身を傷つけないよう、上部の貝に沿うようにナイフを進めて中央部分にある貝柱を切断する。貝柱さえ外せば、上下の貝は比較的簡単に開けることができる。中の身もナイフで身に沿うように外すことができる。加熱しても問題ない場合には、電子レンジを使用する手もある。容器に入れてラップをかけた牡蠣を5分弱加熱すると、殻が開きむきやすくなるのである。
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牡蠣の下処理方法

殻から外した牡蠣は下処理を正しくするとさらに美味しくなる。むき身にした牡蠣をザルに入れて流水でふり洗いをするのである。水気はよく切るか、すぐに調理に使用する場合にはキッチンペーパーなどで水分をふき取るようにしよう。水分を除去した後にお酒をまぶすとさらに味が際立って美味しくなる。
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結論

牡蠣は決して冬だけを代表する食材ではない。寒い時期から初春にかけて旬を迎える地域もあれば、夏に旬を迎える岩牡蠣という種類もある。旬の牡蠣の美味しさは、それぞれの牡蠣の特徴をさらに際立たせる美味しさがあるのである。夏の牡蠣を食べるなという風説の原因はいくつかあるが、季節を問わず食中毒を起こさないよう注意は必要である。それぞれの地域の牡蠣の旬の味を安全に楽しんでほしい。
(参考文献)
※1.山形県庁「天然 岩牡蠣」
※2.厚生労働省・日本医師会・全国保健所長会「食中毒を疑ったときには」
※3.一般社団法人安佐医師会「冬の食中毒の主役はノロウイルス!冬の腹こわしの主役はノロウイルス!」
※4.一般社団法人大日本水産会魚食普及推進センター「ノロウイルス カキが原因と決めつけないで! 食中毒を考える」
※5.島根県「生カキによる食中毒予防」
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  • 更新日:

    2021年11月28日

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