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革靴に手を添える男性の写真

革靴の寿命は何年?買い換えと修理の判断基準や長持ちする手入れ方法も

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年9月16日

履き古した革靴を見て「買い換えるか、修理するか」と迷ったことはないだろうか?あるいは単純に「革靴の寿命は何年くらいなのか?」と疑問に思う方もいるだろう。本稿では革靴の寿命について、製法による違いなども交えながら詳しく解説する。買い換えるか修理するかの判断基準や、少しでも寿命を延ばすための手入れ方法についてもお伝えする。

  

1. 革靴の寿命は何年なのか?

革靴を履いた男性の足元の写真
まずは一般的にいわれている革靴の寿命について、何年程度なのかを見ていこう。ただし品質のほか履く人の体重や歩き方、履く頻度や履いている時間の長さ(歩く距離)、お手入れ方法や保管方法などさまざまな要因で寿命は変わる。

個人差や個体差はあるが平均すると1〜3年が目安

同じ革靴を週2日ほど履くと想定した場合、1〜3年程度が寿命の目安といわれている。ただし上述のようにさまざまな要因で変わることだけは覚えておこう。したがって「平均寿命」を出すのは困難だ。

ソールの傷み=革靴の寿命と捉える考え方もある

手入れ不足のまま革靴を履き続けると1〜2年でソール部分がすり減ってくる。ソールのすり減りが激しければ歩行時に膝などにかかる負担が増すほか、滑りやすくなるといったリスクもある。ここまできた革靴は、寿命と捉えて処分するか修理するかだ。革自体は手入れ次第でキレイに保てるものの、ソールのすり減りは元に戻せないため、ソールの寿命が革靴の寿命と捉える考え方もある。

2. 寿命は革靴の製法にも左右される

店頭に並ぶさまざまな製法で作られたたくさんの革靴のイメージ写真
革靴の寿命はさまざまな要因で変わるものだが、そこに深く関わっている要素が「製法」である。同じ革靴にカテゴライズされるものでも、製法によって寿命が大きく異なるというわけだ。たとえばソールが交換できるなら、革靴の寿命は延ばせるだろう。だがソール交換できない革靴もある。製法による寿命の違いを見ていこう。

グッドイヤーウェルト製法の革靴の寿命の目安

ソールと本体を、細革を介して縫い合わせるのがグッドイヤーウェルト製法だ。縫い目を解けば簡単にソール交換ができる製法だ。比較的高価な革靴に用いられるが、ソール交換が繰り返し可能なので手入れ次第では20年以上と寿命が長い。

マッケイ製法の革靴の寿命の目安

甲革とソールを直接縫い合わせるのがマッケイ製法だ。革靴の内側の中底に縫い目があるのが、この製法の目印となる。数回はソール交換可能なので、大切に履けば寿命は7年程度といったところだろう。

セメンテッド製法の革靴の寿命の目安

甲革とソールを接着剤で貼り合わせるのがセメンテッド製法だ。2〜3回程度がソール交換の限界とされているため、寿命もやや短く2〜4年程度と考えておこう。

3. 革靴が寿命を迎えるとどんな状態になる?

履き古された革靴のイメージ写真
具体的に、革靴が寿命を迎えるとどのような状態になるのだろうか?

ソールがすり減り左右のバランスが崩れる

寿命を迎えた革靴の多くは、ソールがかなりすり減って左右のバランスが悪くなっているはずだ。とりわけつま先やかかと部分のソールは、歩き方のクセですり減りやすい。その状態のまま履き続ければ足首や膝に負担がかかるだけでなく、身体のバランスそのものも狂ってしまうおそれがあるため注意が必要だ。

カビや汗が混じった悪臭が取れなくなる

寿命を迎えた革靴は、悪臭が取れない状態であることも多い。この場合の悪臭はカビや汗、雑菌が混じったような臭いであり、落とすことが困難なものだ。

4. 寿命がきた革靴を買い換えるか修理するかの判断基準

革靴のソールを修理・交換しているところのイメージ写真
では、いざ寿命を迎えてしまった革靴はどうすればよいのだろうか?対処方法としては「買い換える」か「修理する」の2つだ。どちらを選ぶべきかの判断基準も知っておこう。

買い換えたほうがよいとき

革靴から強烈かつ取れない悪臭が漂っているときは、クリーニングを施しても消臭できないおそれがある。寿命と諦めて新しいものに買い換えたほうがよいだろう。ただしソールのすり減りであれば、まずは革靴の製法を確認しよう。縫い目のないセメンテッド製法は寿命なので買い換えだ。

修理に出したほうがよいとき

ソール交換可能な製法か確認しよう。近くに修理業者や販売店があれば、持参して修理できるかどうか確認するのもおすすめだ。見積もりを出してもらい、買い換えるか修理するかを判断すればよい。

5. 革靴の寿命を少しでも延ばす手入れ方法

革靴とお手入れ道具の写真
どんなに丁寧に扱っていてもいずれは寿命を迎えるわけだが、無駄に縮めてしまわないように心がけることも大切だ。革靴の寿命を少しでも延ばすためにできる手入れ方法について解説しておこう。

革靴の手入れに必要な道具

  • 馬毛ブラシ
  • シューズクリーナー
  • 革靴と同系色のクリーム
  • クロス(柔らかい布)
  • 防水スプレー
  • 木製のシューキーパー

革靴の手入れ方法

  • ブラシで革靴全体の汚れを落とす
  • クリーナーをクロスに取り、革靴全体に薄く塗っていく
  • クロスの汚れていない箇所でクリーナーを拭き取っていく
  • 革靴と同系色のクリームを薄くムラなく全体に塗る
  • 革靴全体をクロスのきれいな部分で磨く
  • 仕上げに防水スプレーをかける
  • シューキーパーを革靴の内側に入れ、温度や湿度の変化が少ない場所で保管する
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結論

革靴の寿命は週2日履いたとして1〜3年程度とされている。だが製法やそのほかの条件で大きく変わるため「寿命かどうか」を見極めることが大切だ。同時に「買い換えるか修理するか」を判断する基準も覚えておくとよい。長く愛用できる革靴がほしければ、デザインだけでなく製法にもこだわって選ぼう。
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  • 公開日:

    2020年5月14日

  • 更新日:

    2022年9月16日

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