1. カレールーを加えるときのコツ

レシピ通りの材料や水を使っているはずなのに、カレーにとろみが出ず、シャバシャバになってしまうことはないだろうか?
カレーの種類にもよるが、家庭で食べる一般的なカレーの場合はやはりとろみが美味しさのポイントと言える。水っぽいカレーは具材と絡みにくく、味が薄い印象を与える場合もあるからだ。
カレーの種類にもよるが、家庭で食べる一般的なカレーの場合はやはりとろみが美味しさのポイントと言える。水っぽいカレーは具材と絡みにくく、味が薄い印象を与える場合もあるからだ。
ルーは必ず火を止めてから入れる
市販のカレールーの作り方説明にもあるように、ルーを入れる際には火をいったん止めなければならない。このひと手間を省略してしまうと、うまくとろみが出せなくなる。高温のままでルーを入れると、ルーに含まれる小麦粉のデンプン質が熱で固まり、うまく溶けなくなってしまうからだ。
ルーを入れたあとは5分放置
ルーを入れたあとはすぐに混ぜず、ふたをして5分ほど放置しよう。少し時間を置くことでルーが全体に馴染みやすくなり、よりなめらかに仕上げることができる。ルーに熱を加えることでとろみが出るので、ルーが全体にしっかり溶けたと思ったら、そこから5分弱火で加熱する工程も忘れてはならない。
2. カレーに隠し味を入れる場合の作り方のコツ

カレーに深いコクを出すために、調味料などを入れる人もいるだろう。ただし食品によっては、入れるタイミングなどに注意が必要なものもある。調味料を使う場合のコツを紹介しよう。
ハチミツを入れる場合
ハチミツを入れると、味がマイルドでコクも深いカレーに仕上げることが可能だ。その反面、入れるタイミングを間違えるとカレーのとろみを損ねてしまう場合もあるので注意しよう。ハチミツには「アミラーゼ」という酵素が含まれている。アミラーゼには小麦粉に含まれるデンプン質を分解する作用があり、カレー作りの終盤でハチミツを加えると、カレールーのとろみを消してしまいかねない。アミラーゼは加熱することで働きが弱まるので、ハチミツを使う場合は、ルーよりも先に入れるのが鉄則と言える。ハチミツを具材とともにしっかりと煮込んだ上で、ルーを加えるようにしよう。
ちなみに、醤油や味噌にもハチミツと同じくアミラーゼが含まれている。ついルーと一緒に入れてしまいがちだが、これらの調味料もルーより先に入れるよう注意しよう。
ちなみに、醤油や味噌にもハチミツと同じくアミラーゼが含まれている。ついルーと一緒に入れてしまいがちだが、これらの調味料もルーより先に入れるよう注意しよう。
チョコレートを入れる場合
カレーの隠し味にチョコレートを入れる人もいるだろう。チョコレートを入れる場合も、カレールー同様、火をいったん止めてから入れるのがポイントだ。また、チョコレートをそのまま入れてしまうと、溶けきれずにダマになったり、ルーまで固まってしまったりする場合がある。チョコレートを入れる前に、電子レンジや湯煎で溶かすひと手間を加えよう。全体に馴染みやすくなり、口当たりのよい滑らかなカレーに仕上げることができる。
3. カレーを冷凍保存する場合の作り方のコツ

カレーの作り置きに関しては、消費者庁から注意喚起の情報なども出ているようだ。それでも大量に作って保存しておきたい場合は、冷凍保存という方法もある。カレーを冷凍保存したい場合の作り方のコツもご紹介しよう。
ジャガイモやニンジンは別に調理する
カレーを冷凍保存する際にとくに気をつけたいのが、ジャガイモやニンジンだ。冷凍すると細胞組織が壊れてしまい、スポンジのようになってしまう。最初から冷凍保存する予定でカレーを多めに作る場合は、ジャガイモやニンジンだけ別の鍋で少量調理し、食べるときにルーと混ぜる方法がおすすめだ。もしもジャガイモやニンジンを入れて作った場合は、ジャガイモとニンジンを小さく潰してから冷凍するとよいだろう。
底からかき混ぜ、なるべく早く冷凍する
細菌などはカレーの底のほうでも発生するため、カレーは必ず鍋底までていねいにかき混ぜながら加熱するのがポイントだ。また、カレーの美味しさを損なわないために、カレーを作ったらすぐに冷凍するようにしよう。冷凍する場合は深さのある容器ではなく、浅いタッパーやバットなどを選ぶとよい。容器の上に広げてすばやく冷ましたら、そのまま冷凍する。解凍する場合は冷蔵庫での自然解凍がおすすめだが、難しいようであれば、電子レンジなどで温めてもかまわない。
結論
ルーや調味料の入れ方など、ちょっとしたポイントを押さえるだけでもカレーの仕上がりは変わってくる。ちなみに、冷凍保存で風味が落ちてしまったカレーには、ガラムマサラなどの香辛料を加えると香りが生き返る。ほんのひと手間を加えて、いつもより美味しいカレーで家族を喜ばせてみてはいかがだろうか。