- 1. 中性洗剤とは
- 2. 中性洗剤で落とせる汚れ
- 3. 中性洗剤の種類
- 4. 中性洗剤の使い方
- 5. 中性洗剤を使うときの注意点
- 6. 用途別・おすすめの中性洗剤15選
- 7. 中性洗剤は用途が広い!正しい知識で効果的に使おう
- 酸性:pH3.0未満0以上
- 弱酸性:pH3.0以上6.0未満
- 中性:pH6.0以上8.0以下
- 弱アルカリ性:pH8.0超11.0以下
- アルカリ性:pH11超
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1. 中性洗剤とは
中性洗剤とは合成洗剤のひとつで、界面活性剤の力を利用して汚れを落とすものだ。まずはどのような洗剤なのか、詳しく解説していこう。
pH6〜8の洗剤のこと
洗剤には「酸性」「中性」「アルカリ性」といった液性がある。一般的に、これらは0〜14までのpH(水素イオン濃度)によって分類されており、家庭用品品質表示法では「pH6.0以上8.0以下」のものに限り中性洗剤としている。
中性洗剤かどうかはパッケージを見ればわかる
酸性・弱酸性・中性・弱アルカリ性・アルカリ性といった液性は、商品のパッケージを見れば確認できるようになっている。品名や用途などが書かれている欄にあるはずなので、今お使いの洗剤の液性がわからないときはラベルをチェックしよう。
酸性洗剤やアルカリ性洗剤との違いは?
掃除や洗い物で汚れを落とす際の基本は上述した液性にある。いかに効率よく中和するかが汚れを落とすポイントだ。酸性の汚れに対してアルカリ性洗剤を、アルカリ性の汚れに対して酸性洗剤を使うことで、汚れが落ちやすくなる。
【洗浄力の違い】
pHが0または14に近づくほど、その作用(洗浄力等)は強くなる。中性洗剤は酸性とアルカリ性の中間で、作用もこれらと比べて緩やかなので頑固な汚れは落としづらい。その一方、酸性とアルカリ性、どちらの汚れにもある程度効果が期待できる側面もある。掃除や洗い物は、汚れの液性を見極めて洗剤を使い分けるのがコツだ。
【人体や素材への影響の違い】
酸性やアルカリ性の度合いが高くなるほど、人体や素材への刺激が強くなる。肌荒れしたり素材が変色したりといった具合だ。その点、中性洗剤は作用が緩やかで、皮膚への刺激や素材へのダメージも少ない。洗浄力は低いが使い勝手はよい洗剤、というわけだ。
2. 中性洗剤で落とせる汚れ
中性洗剤は洗浄力が緩やかと説明したが、具体的にどのような汚れを落とせるのだろうか?いくつか例を挙げておこう。
油汚れや皮脂汚れ、手垢汚れなど
中性洗剤で落とせる汚れの代表的なものといえば、食器についた油汚れ、フローリングにこびりついた足裏の皮脂汚れ、壁のスイッチに溜まった手垢汚れなどだ。家中の「ちょっとした汚れ」は中性洗剤でOKということになる。汚れ落としに効果を発揮するのが、中性洗剤に含まれている界面活性剤である。
界面活性剤が汚れを落ちやすくする
水と油のように、本来混ざらないもの同士を結びつけるはたらきを持つのが、中性洗剤に含まれる界面活性剤だ。水の表面張力を弱め、洗いたいものと水を結びつける浸透作用、混ざりにくい水と油汚れを結びつける乳化作用、粉など水に入れても浮いてしまうものを、まんべんなく分散させる分散作用などがある。
3. 中性洗剤の種類
ひと口に中性洗剤といっても、実にさまざまな種類がある。これらもうまく使い分けることが大切だ。
洗濯用
洗濯洗剤には弱アルカリ性、アルカリ性(塩素系漂白剤等)、中性などがあるが、たとえば「オシャレ着用」といった洗濯洗剤はほとんどが中性である。素材への刺激が少ないため、デリケートな衣類などの洗濯に適している。
台所用(食器用)
台所で洗剤を使用する場合、素手で触れることも多い。このため台所用や食器用といった洗剤も多くが中性である。頑固な油汚れに対してより高い洗浄力が期待できる弱アルカリ性の洗剤もあるが、肌荒れなどが気になる方は中性洗剤を選ぶとよいだろう。
お風呂用
お風呂用洗剤の多くも中性だ。頑固な水垢や黒カビなどは落とせないが、ピンクのぬめり(ロドトルラ)や浴槽の皮脂汚れなどであればお風呂用中性洗剤で落とせる。なお水垢には酸性洗剤が、黒カビにはアルカリ性洗剤(カビ取り剤等)が適している。
トイレ用
やはり頑固な水垢や尿石、黒ずみ汚れなどは落とせないものの、日々付着する軽い汚れ(排泄物等)であればトイレ用中性洗剤でOKだ。ただし中性洗剤であっても、樹脂製の便座などには使用できないことがある。一度、便座の取扱説明書を確認しておくことをおすすめする。なお水垢や尿石には酸性洗剤、黒ずみにはアルカリ性洗剤(漂白剤等)が向いている。
住居用(リビング用)
フローリングに付着する皮脂汚れや食べこぼしによる油汚れ、スイッチやリモコンなどに付着する手垢汚れなどは、住居用中性洗剤で落とせる。日々の気になる汚れをサッと落としたいというときは中性洗剤を使おう。
4. 中性洗剤の使い方
中性洗剤は主に次の2つの使い方がある。汚れや掃除場所などに応じて使い分けるとより効果的なので、ぜひこの機会に覚えておこう。
原液のまま
キッチンやお風呂、トイレなど「水で洗い流せる」場所やモノに対しては、原液のまま使う方法がおすすめ。汚れに直接垂らし、スポンジなどでこすり洗いをして汚れを浮かせたのち、水でよく洗い流す。最後に乾拭きで仕上げて完成だ。
薄めて
壁紙やフローリングなど「水で洗い流せない」場所やモノに対しては、薄めるといった使い方がある。バケツに水を汲み、中性洗剤を数滴垂らしてよく混ぜる。それを雑巾やスポンジに含ませて汚れを拭き掃除したあと、別の雑巾などで水拭きをして乾拭きで仕上げる、といった流れが基本だ。
5. 中性洗剤を使うときの注意点
手肌や環境にやさしい中性洗剤ではあるが、使う際にいくつか注意点もあるので覚えておこう。
シミになる場所や素材には使わない
壁紙でも和紙など水を吸収してしまうような素材であったり、無塗装の家具や床などに使用したりしてしまうと、シミになるおそれがある。中性洗剤に限らず、こうした場所や素材へは洗剤を使わないほうがよいだろう。心配な方は、目立たない部分で試してからがよい。
使用後はよくすすぐ(水拭きをする)
二度拭き不要という中性洗剤もあるが、基本は洗浄成分が残らないようによくすすぐ、または水拭きをすることが大切だ。成分が残ればやはりシミになったり変色したりするおそれがあるため気をつけよう。
汚れの種類(液性)で使い分ける
中性洗剤は洗浄力がそれほど高くないため、頑固な油汚れや水垢などの掃除には適していない。汚れの液性に対して効果がある洗剤を使い分けることも肝心だ。
パッケージの注意点をよく読む
商品ごとに、使える素材や使えない素材などが異なるほか、注意点も商品によって違う場合がある。中性洗剤はどれも一緒と思わず、商品パッケージに書かれている注意点などは必ず使用前に目を通しておこう。
6. 用途別・おすすめの中性洗剤15選
続いては用途別に、おすすめの中性洗剤を紹介していく。
洗濯用中性洗剤のおすすめ3選
【花王 アタックZERO】
「アタック史上最高の清潔力」を謳う洗濯用中性洗剤。汚れやにおいを落とすだけでなく、洗濯槽の防カビやウイルス除去といった効果も期待できる。すすぎ1回で済むため節水にもつながるだろう。
【P&G アリエール ジェルボール4D 部屋干し】
部屋干しの生乾き臭は、濡れている時間が長かったことによるモラクセラ菌の繁殖が主な原因である。こちらは中性洗剤でありながらも、1回のすすぎで4回分の消臭力を発揮するため、部屋干しが多い方におすすめだ。
【LION トップスーパーナノックス ニオイ専用】
1本で洗浄・消臭・防臭・抗菌までできてしまうという洗濯用中性洗剤。従来「最強洗剤」を謳ってきたトップスーパーナノックスに、抗菌成分が新配合されている。トータルケアをしたい方におすすめだ。
台所用(食器用)中性洗剤のおすすめ3選
【花王 キュキュット クリア泡スプレー】
スポンジが届かない奥、溝、隙間、四隅などにスプレーして流すだけの便利な食器用中性洗剤。レバーをゆっくり引くと細い泡、素早く引くと広い泡が出る。1本あると重宝するのではないだろうか?
【LION チャーミーMagica 速乾+カラッと除菌】
まな板や布巾、スポンジまで除菌できる食器用中性洗剤だ。商品名にもあるように「速乾」がウリで、水切れがよくカラッと仕上がるという。ベタつく油汚れを柔らかくしてサラサラ落とす、ナノ洗浄も好評だ。
【東邦 ウタマロキッチン】
ウタマロ石けんで有名な株式会社東邦が手掛ける台所用中性洗剤。食器や調理器具、スポンジ除菌などができる。頑固な油汚れに強いにも関わらず、肌にはやさしいアミノ酸系洗浄成分が配合されている。
お風呂用中性洗剤のおすすめ3選
【花王 バスマジックリン 泡立ちスプレー】
噴射された泡が汚れを包んで吸い込み、浴槽などに溜まった皮脂汚れや湯垢などをスッキリ落としてくれるというお風呂用中性洗剤だ。泡は水をかけるだけでサッと流れてくれるので、すすぎ時間の短縮にもつながる。
【ミマスクリーンケア緑の魔女 泡タイプ バス】
同じくスプレー&泡タイプのお風呂用中性洗剤。逆さまにしてもスプレー可能なので、浴槽のフチや底の隅などにも使いやすい。パイプ(排水管)の汚れを落とす成分も含まれているのがうれしいポイントだ。
【バスクリン バスピカ アロマ泡スプレー】
「アロマ」と名のつく通り、白桃の香りに癒やされるお風呂用中性洗剤。立ちがよくボリュームもある泡が、湯垢をしっかり包み込んで落としてくれる。除菌効果もあるため黒カビや赤カビ予防にもおすすめだ。
トイレ用中性洗剤のおすすめ3選
【レック 激落ちくん トイレクリーナー】
スポンジなどの激落ちくんシリーズを手掛けるレックのトイレ用中性洗剤。パワフルな泡が汚れに密着して強力に落としてくれるほか、除菌効果や消臭効果も得られる。さわやかなハーブの香りも特徴的だ。
【花王 トイレマジックリン消臭・洗浄スプレー ツヤツヤコートプラス】
掃除をしたあともエレガントローズの香りが残るトイレ用中性洗剤。除菌・ウイルス除去効果もある。逆さでもスプレーできるため、フチ裏など洗剤が届きにくい場所の掃除にもピッタリだ。
【花王 トイレマジックリン 消臭・洗浄スプレー】
これ1本で、便器の除菌や汚れ落としはもちろん、トイレをしたあとの消臭や、便座・床の拭き掃除までとにかく幅広く使える便利なトイレ用中性洗剤。逆さスプレーもOKなのでフチ裏掃除もバッチリできる。
住宅用(リビング用)中性洗剤のおすすめ3選
【東邦 ウタマロクリーナー】
コンロや換気扇などのキッチン周りから壁、サッシ、フローリング、窓ガラスなど家中を掃除できる住宅用中性洗剤。手肌や環境にもやさしいアミノ酸系洗浄成分を配合しており、油汚れも落とせるすぐれものだ。
【花王 クイックルホームリセット】
油汚れや食べこぼし、鉛筆あとや黒ずみなど、家中のさまざまな汚れを落とせる住宅用中性洗剤。スプレーして拭き取るだけなので、二度拭きの手間がかからない。速乾性がありベタつかないのも特徴だ。
【ジョンソン エコベール ゼロ キッチン&マルチクリーナー】
手肌にやさしいミネラルが主成分の住宅用中性洗剤で、英国アレルギー協会にも認定されている。洗浄力が高いという植物由来の界面活性剤を使用しているほか、無香料・無着色なのでにおいが気になる方にもおすすめだ。
7. 中性洗剤は用途が広い!正しい知識で効果的に使おう
中性洗剤は大変使い勝手のよい洗剤だ。洗浄力は酸性洗剤やアルカリ性洗剤に劣るものの、キッチンからお風呂、トイレ、フローリングなど家中どこでも中性洗剤1本あれば掃除ができる。正しい知識を身につけてぜひ効果的に使っていただきたい。
なお手肌にやさしいとはいえ、それは酸性洗剤やアルカリ性洗剤と比べた場合だ。少なからず刺激はあるはずなので、肌荒れなどが気になる方は手袋を着用するとよいだろう。
結論
中性洗剤とは、界面活性剤の力を利用して汚れを落とす洗剤である。皮膚や衣類などへのダメージが少ない分だけ洗浄力は落ちるが、軽い汚れであれば落とせるし、色落ちや毛玉を防ぎたいオシャレ着洗いにも適している。日々の掃除や洗い物に、ぜひ中性洗剤を活用してみよう。
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