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修道院で誕生したウォッシュタイプのチーズ【マロワル】の特徴を紹介

投稿者:ライター 田口忠臣(たぐちただおみ)

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

2019年10月 4日

フランス北部を代表するウォッシュタイプのチーズ「マロワル」。その誕生は1000年以上前で、修道院の修道士が作り始めたといわれている。何度も塩水で洗われることで強い香りと塩味があり、チーズ初心者向きのチーズではないが、何度か食べるうちにクセになるといわれている。今回は、そのマロワルの特徴や美味しい食べ方などについて解説しよう。

1. マロワルの特徴

マロワルは、フランス北部を代表するウォッシュタイプのチーズである。塩水で何度も洗われることによってチーズの表面は個性的で強い香りと粘り気を持ち、口に入れると、かなりしっかりとした塩味を感じる。独特のクセと香りで、チーズ初心者にはあまりすすめられないが、何度も食べることによって塩味のあとの甘みや旨みを美味しいと感じるようになり、やみつきになるといわれている。

多くのウォッシュタイプチーズは丸い形をしているが、マロワルは四角い形をしている。4種類の大きさがあり、720gのマロワルを基準に、その4分の3の大きさの575gが「ソルベ」、2分の1の360gが「ミニョン」、4分の1の180gが「カール」と呼ばれる。フランスではマロワルが主に購入されるが、日本へは一番小さく手軽なカールが多く輸入されている。

昔は地下のカーヴで熟成が行われていて、マロワルの特徴でもある表面のオレンジ色は、カーヴに住みつく菌の赤い色素によるものによるものであった。現在は温度管理や衛生管理がされた部屋で熟成されるため自然に熟成させることでは色は付かない。しかし、古くから親しまれてきたチーズなので、殺菌した牛乳に赤い色素を添加することによって、色を再現して作られている。

2. マロワルの産地と歴史

マロワルのもともとの産地は、ベルギーとの国境まで約30kmに位置する、フランスのティエラッシュ地方にあるマロワル村である。マロワル修道院の修道士が西暦962年に作り始めたといわれており、
1000年以上の歴史がある。フィリップ2世やルイ9世、シャルル6世、フランソワ1世、カール5世など歴代の王や偉人が好んで食べ、16世紀のフランソワ1世は食卓にマロワルを欠かさなかったという話が伝わっている。

マロワルは、現在ティエラッシュ地方のエーヌ県とノール県のいくつかの町村に限定され生産されている。製造過程から最終的な品質評価まで、特定の条件を満たしたチーズに与えられるAOC(原産地統制名称)を、1955年に、EU(欧州連合)が定める食品の原産地名認定保護のための制度 DOP(原産地保護名称)の認定を1996年に受けた。

地下のカーヴではなく衛生的な熟成室で作られ、赤い色素を添加されるようになったマロワルであるが、2003年にチーズ製造を始めた「フェルム・デ・バアルド社」は、工場新設の際に地下のカーヴを復活させ、自然の赤い酵素からなるマロワルを作っている。

3. マロワルの美味しい食べ方

多くのウォッシュタイプチーズは、そのままカットして食べたり、スプーンですくったりして食べるが、産地の人たちはマロワルをちょっと違った食べ方で楽しんでいる。

マロワルの美味しい食べ方

マロワルは、強い香りと独特のクセが特徴であるが、加熱することによって香りが抑えられ優しい味わいが楽しめる。フランス北部では、パイ生地にスライスしたマロワルと生クリーム、卵を流し入れてオーブンで焼いた「タルト・フラミッシュ」と呼ばれるキッシュのような料理にするのがポピュラーな食べ方である。

マロワルに合うワイン

マロワルは、味・香りとも個性が強いため、それに負けないようなフルボディーの赤ワインがおすすめである。また、マロワルの産地がベルギーとの国境付近にあるため、ベルギービールと一緒に楽しむのもおすすめである。とくに自然発酵のビールである「ランビック」は、ワインのような酸味と独特のフレーバーを持つことから、マロワルによく合う。

結論

「マロワルの傑作」とも評され、フランス北部を代表するチーズがマロワルである。強い香りと塩味があるので、ウォッシュタイプらしい個性的チーズが食べたいという人におすすめである。食べ慣れるとクセになる味といわれるので、機会があればぜひ試してみてはいかがだろうか。
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