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伝統的なチーズ【アッペンツェラー】とは?特徴やおすすめの食べ方

伝統的なチーズ【アッペンツェラー】とは?特徴やおすすめの食べ方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2020年3月18日

チーズフォンデュやチーズタッカルビなどチーズを使った料理が人気となり、チーズ自体が注目を集めている。日本でもさまざまなチーズが店頭に並び身近になってきたが、チーズの本場であるヨーロッパには遠く及ばない。ヨーロッパにおけるチーズ作りの歴史は古く、各地で個性豊かなチーズが作られている。「アッペンツェラー」というチーズもその1つだ。ここではアッペンツェラーについて詳しく紹介する。

  

1. スイスで作られる歴史的チーズ【アッペンツェラー】とは?

チーズの歴史は古く、長い年月を経て個性的なチーズが作られるようになった。国土の多くが山で、酪農に適した地であるスイスでも古くからチーズ作りが行われてきたが、アッペンツェラーは700年も昔からスイス北東部に位置するアッペンツェル地方で作られてきた伝統的なチーズだ。アッペンツェラー作りの特徴は、スパイスやハーブを加えた白ワインとリンゴ酒の液体を使うことだ。この液体に浸した布でチーズの表皮をふいたり漬け込んだりすることで、スパイシーな風味のアッペンツェラーができる。

熟成期間がラベルで分かる

チーズは、熟成の有無や熟成期間の長さで風味が変わる面白い食品だ。そのためチーズを選ぶ際に、熟成期間を知ることは重要である。アッペンツェラーの場合は、熟成期間の長さをラベルで判別することができる。ラベルは銀、金、黒の3色で分けられる。一番熟成期間が短いものは銀ラベルで、熟成期間は3~4ヶ月だ。銀ラベルのアッペンツェラーでは、フルーティーかつナッツのような風味を味わえる。4~6ヶ月熟成させたアッペンツェラーには金のラベルがつけられる。熟成期間が長くなるにつれ、スパイシーな風味が強くなる。もっとも熟成期間の長い黒ラベルのアッペンツェラーは6ヶ月以上熟成させる。それぞれ違った味わいを楽しめるため、食べ比べながら好きな味わいを探すとよいだろう。

2. アッペンツェラーの製造と食べごろ

チーズは、製法によって大まかに分類することができる。アッペンツェラーはチーズ製造の際に圧搾(プレス)が行われるため、ハードチーズやセミハードチーズに分類される。ハードチーズとセミハードチーズの違いは明確に定義されているわけではないが、圧搾する際に加熱しているものをハードチーズ、加熱せずに圧搾しているものをセミハードチーズとすることが多い。

アッペンツェラーができるまで

牛乳の中に乳酸菌と凝乳酵素であるレンネットを加えて、牛乳に含まれるたんぱく質を固める。このとき固まった成分をカード、液体成分をホエイと呼び、チーズ作りにはカードが使われる。ホエイを取り除いたら、カードを裁断してから撹拌する。撹拌によってさらに水分を取り除いたら、カードを型に入れて圧搾機にかける。圧搾が完了したら貯蔵庫に入れて熟成させるのだが、アッペンツェラー作りでは、途中でスパイスを加えた白ワインとリンゴ酒の液体でチーズの表面をふくという作業が加わる。

アッペンツェラーの食べごろ

アッペンツェラーの原料となる牛乳は、春に搾ったものがとくに美味しいとされる。春は質のよい牧草が生い茂り、それを食べた牛の牛乳の味わいが向上するためだ。また熟成度合いにより差は出てくるが、夏から冬に出回るアッペンツェラーが美味とされている。

3. アッペンツェラーの食べ方と保存方法

アッペンツェラーはセミハードチーズなので、ほかのチーズと比べると硬い。そのため、かじりながら食べるのではなく、薄くスライスして食べることをおすすめする。薄くスライスしたアッペンツェラーを口の中で溶かしながら食べると、口の中でアッペンツェラーの香りと味わいが広がる。スライスする際の厚さだが、口に入れてスッと溶けるほうがよいのか、食べごたえがあったほうがよいのか、好みによって変わってくるのでいろいろ試してみてほしい。また、ハードチーズやセミハードチーズをスライスするときに持っておくと便利なのがチーズスライサーだ。包丁やナイフよりも簡単にスライスでき、均一の厚さでスライスできるため、持っておくと重宝する。

余ったアッペンツェラーはどうするか?

セミハードチーズは水分の多くを取り除いているため、自宅でも比較的長期間保存できる。食べきれなかったアッペンツェラーは、ラップに包んで冷蔵庫で保存しよう。できれば野菜室が望ましいのだが、においの強い食品と一緒に保存すると、アッペンツェラーににおいが移ってしまうため、なるべくにおいのない食品と一緒に保存してほしい。また冷蔵庫に入れている間にカビが発生する可能性があるが、ブルーチーズなどとは異なるので、食べる際はカビの付着した部分を取り除く。そうすれば、そのまま食べることができる。

結論

熟成中にチーズの表面をスパイスの入った白ワインやリンゴ酒でふくアッペンツェラーは、熟成期間に応じてラベルの色が変わる珍しいチーズだ。ちなみにラベルには、州の紋章である、2本足で歩く熊の絵が描かれている。チーズの味わいを楽しむと同時に、ラベルを集めたくなってしまう一品だ。

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  • 公開日:

    2019年11月23日

  • 更新日:

    2020年3月18日

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