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イギリスのパブチーズの代表格【コッツウォルド】の特徴を解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年11月10日

コッツウォルドはイギリスの歴史あるチーズであるグロスターのバリエーションチーズである。グロスターというと、日本ではチーズ転がし祭りのチーズとして知られている。濃厚でそれだけでも美味しいチーズに、さまざまな工夫を凝らしてより酒や食事にマッチするようにしている。そのままより、ちょっと手をかけて食べるほうがおすすめのチーズ、コッツウォルドについて紹介する。

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1. 美しい村々のコッツウォルズ

コッツウォルドは、イギリスのコッツウォルズ地方を起源とするチーズである。
コッツウォルズはロンドンから車で2~3時間ほどの自然豊かな丘陵地帯だ。世界中のガーデニングファンを魅了する、絵本のような風景が広がる。オックスフォード州をはじめとする5州のある地域に、100以上の小さな村が点在しており、この地方特有のコッツウォルズストーンを用いた、はちみつ色の建築物が有名だ。ライムストーンやハニーストーンと呼ばれるそれは、イギリスで一番美しい村と称される街並みを作り出している。

観光にも人気の旅行先であり、ロンドンから送迎付きのライトな日帰りバスツアーから、世界各地からコッツウォルズを目指してやってくるツアーがあるほどだ。観光客相手の土産屋には、この地方特産のラベンダー商品、アンティーク雑貨、有名なチョコレートなどがある。しかしチーズもおすすめである。この地方の土産屋で、チーズ、そしてチーズに似合うはちみつやレモンカード、チャツネなどが揃う。

2. コッツウォルドチーズの魅力

コッツウォルズを構成する州のひとつ、グロスターシャー州が発祥であるチーズ、グロスター。ダブルグロスターと呼ばれる、じっくりと低温殺菌された牛乳を使って作られたハードタイプのチーズは、それだけでも美味しい。ミルクの優しい甘みと香り、ほんのりとした酸味があり、濃厚なチーズの味わいを引き締めている。マイルドで食べやすいチーズである。
このマイルドなチーズに、さまざまな混ぜ物をしたものがコッツウォルドと呼ばれるチーズである。もっとも有名なものはたまねぎとチャイブを練りこんだコッツウォルドだ。そのまま食べるなら、食感はほろほろとしていて、カットする端から崩れていく。口溶けよくクリーミーで、バターの風味が効いている。その中にたまねぎとチャイブのネギに似た香りと甘み、ときおり感じる辛みが刺激的である。チェダーチーズのような、オレンジに似た黄色だが、それほど固くない。灰色がかった外皮は、通常切り落とされている。イギリスのパブチーズとして人気がある。

そのままでもよいが、調理して食べても美味しいチーズである。たまねぎとチャイブが、加熱することによってより甘くなるのだ。簡単にパンにコッツウォルドのスライスしたものをのせて焼くだけも、単純なチーズパンの味に留まらない。ポテトチップスにコッツウォルドを添えたものは古典的なパブ料理であるが、ほんの少し加熱して柔らかくし、ポテトチップスにかけると止まらない美味しさだ。イギリスではオムレツ、グリルサンド、ハンバーガーなどバリエーション豊かに使用される、キッチンチーズである。

3. コッツウォルドのチーズ

コッツウォルドは地名からの命名なので、ほかの同郷のチーズと名前が被ってしまうのは仕方がないことといえるだろう。外は白カビ、中が青カビのコッツウォルド・ブルーというチーズもある。ブリーと同じベースで作られているとのこと。白・青の両方のカビが使われるのは珍しく、世界を見ても数種しかない。当たり前だが、チーズには個体差がある。とくに内側の青カビの部分は見えにくいので、カットしてあるものでないと熟成具合がわからない。時にはほんのり青い部分があるくらい、というものもある。しかし白カビチーズとして楽しめるので、それはそれとして美味しくいただこう。しっかりとカビが繁殖しているコッツウォルドブルーは、クリーミーだが味と香りの癖が強く、どちらかというと愛好家向けであるようだ。150gと、小さめサイズのチーズである。日本には滅多に入ってこないチーズなので、もしチーズショップや百貨店の催事などで見つけたら、迷わず買ってみたいものである。

4. コッツウォルズの名産と合わせて

コッツウォルドはパブチーズとして人気で、簡単な調理でも酒に大変よくマッチする。チーズといえばワインである。相性がいいのは赤ワイン、シラーズなどが挙げられる。もちろんビールとの相性もバツグンだ。いわゆるパブ料理に使うと、ビールやエールとの相性はもっとよくなる。コッツウォルドウィスキー、また、好みによるが、コッツウォルドというドライジンがある。ドライジンは香りに癖があり好みの分かれる飲み物であるが、試してみるのも面白い。コッツウォルドのドライジンは、数種類のボタニカルの中にラベンダーが香る。あまりアレンジせずストーレート、氷なしの水割り、キンキンに冷やしたロック、紅茶割りなどで楽しむことがおすすめだ。

コッツウォルズ尽くしというのも、なかなか乙なものである。美しい田園風景を思いながら、のんびり酒とチーズを楽しむのも一興だ。酒の気分ではないとき、コッツウォルズは、はちみつも有名な産地である。はちみつは香りの強いチーズを食べやすくしてくれる。コッツウォルド・ブルーにはちみつを垂らし、クラッカーとともに味わうひと時はいかがだろうか。

結論

豊かな自然が魅力的なコッツウォルズ。コッツウォルドチーズはそのまま食べても刺激的で、加熱しても美味しいチーズである。たまねぎとチャイブの香りが単調にならず、飽きさせない味わいだ。パブなどで、気取らない飾らない雰囲気で味わうのに向いたチーズである。大人気映画のロケ地になるなど観光客は世界中からコッツウォルズへ訪れるが、観光客向けの煌びやかさはなく、むしろ素朴なほどである。それこそが美しく、また美味しい。
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