1. 日本でも古くから食べられてきたオランダチーズ、パラーノ

オランダのチーズの特徴は、自己主張の強いクセが少ないことだといわれる。オランダ南部で作られているパラーノという牛の生乳を原材料としたチーズも、クセが少なく日本人にとって食べやすいチーズだ。
いまでこそ食卓事情の変化によって、日本人も西洋料理のバターの香りや肉の味わいに慣れているが、チーズなどの乳製品が日本にやってきたころは、それらの香りをとにかく苦手としていた。バターやチーズは食べ物というよりは、滋養強壮にいい薬として用いられていたようだ。チーズが本格的に日本で食べられるようになったのは、戦後のことである。
大手乳製品メーカーで作られているプロセスチーズの原料として、オランダ原産のゴーダチーズが使われていることもあり、知らず知らずのうちに日本人が思うチーズの味のベースになっているようだ。ゴーダ系チーズであるパラーノは、クセは少ないながら、ナッツのような味わいとほんのりバターの風味がある。マイルドな味わいで、そのまま食べても美味しいナチュラルチーズである。
ハードタイプのチーズだが、ナイフも通らないほどガチガチに熟成はさせない。スライスして食べるともっちりとした食感がある。イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノに似た風味で、オランダのパルミジャーノとも呼ばれる。しかしパルミジャーノ・レッジャーノより熟成期間が短いので、値段がお手ごろであるのが嬉しいチーズである。
いまでこそ食卓事情の変化によって、日本人も西洋料理のバターの香りや肉の味わいに慣れているが、チーズなどの乳製品が日本にやってきたころは、それらの香りをとにかく苦手としていた。バターやチーズは食べ物というよりは、滋養強壮にいい薬として用いられていたようだ。チーズが本格的に日本で食べられるようになったのは、戦後のことである。
大手乳製品メーカーで作られているプロセスチーズの原料として、オランダ原産のゴーダチーズが使われていることもあり、知らず知らずのうちに日本人が思うチーズの味のベースになっているようだ。ゴーダ系チーズであるパラーノは、クセは少ないながら、ナッツのような味わいとほんのりバターの風味がある。マイルドな味わいで、そのまま食べても美味しいナチュラルチーズである。
ハードタイプのチーズだが、ナイフも通らないほどガチガチに熟成はさせない。スライスして食べるともっちりとした食感がある。イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノに似た風味で、オランダのパルミジャーノとも呼ばれる。しかしパルミジャーノ・レッジャーノより熟成期間が短いので、値段がお手ごろであるのが嬉しいチーズである。
2. ひとつで何度も美味しいパラーノ

チーズの風味はそれぞれ特徴があり、好きな人にはたまらないが、嫌いな人は二度と御免であると思うほどだ。しかしパラーノはあっさりとした味わいでチーズ独特のクセのある香りも弱く、そのまま食べても調理してもほかの素材の味を壊さない。表面をワックスで覆ってあるので、保存や運搬もしやすく、アウトドアにもピッタリなのである。そのまま食べてもよし、キャンプやBBQで自在にアレンジしてもよし、ひとつあれば工夫次第で美味しく食べることができる。
パラーノは、ワックスがかけてあるので外皮はない。ワックスの下の固い部分はそのままスライスにして、つまみに。また、すりおろしてサラダにかけてシーザー風サラダにしても楽しい。もちろんパスタにも利用できる。あらかじめ茹でてオリーブオイルをまぶしたパスタに、軽く温めすりおろしたチーズをかけて塩コショウ、少々隠し味に醤油を数滴、それだけでも十分美味しい主食になる。BBQで焼いた野菜、ジャガイモやかぼちゃにかけても美味しい。変わり種として、ごはんにすりおろしたチーズと塩コショウ、ハーブを少々混ぜておにぎりしたものを焼いて、洋風焼きおにぎりもおすすめだ。
チーズの内側の柔らかい部分は、スライスしてピザやリゾットにする。アルミなどにのせて溶かし、簡単チーズフォンデュにしても楽しめる。また、マイルドな味わいと柔らかい食感はいちごなどの酸味とよくあうので、チーズといちごのフルーツサラダ、パンやクラッカーで簡単にカナッペ風にしても美味しい。肉が焼けるまでの間のちょっとしたつまみにぴったりである。
もし時間があるのなら、チーズの燻製に挑戦してもいいだろう。煙を気にしないで調理ができるのもアウトドアの醍醐味だ。燻製にすると水分が飛び、食感も変わる。クセのないパラーノが、一気に燻製の香りを纏いまるで別の食べ物のようになる。赤白、どちらのワインとも相性がよく、ビールとも一緒に楽しむことができる。ここはぜひ、オランダビールと合わせて試してもらいたいものである。
パラーノは、ワックスがかけてあるので外皮はない。ワックスの下の固い部分はそのままスライスにして、つまみに。また、すりおろしてサラダにかけてシーザー風サラダにしても楽しい。もちろんパスタにも利用できる。あらかじめ茹でてオリーブオイルをまぶしたパスタに、軽く温めすりおろしたチーズをかけて塩コショウ、少々隠し味に醤油を数滴、それだけでも十分美味しい主食になる。BBQで焼いた野菜、ジャガイモやかぼちゃにかけても美味しい。変わり種として、ごはんにすりおろしたチーズと塩コショウ、ハーブを少々混ぜておにぎりしたものを焼いて、洋風焼きおにぎりもおすすめだ。
チーズの内側の柔らかい部分は、スライスしてピザやリゾットにする。アルミなどにのせて溶かし、簡単チーズフォンデュにしても楽しめる。また、マイルドな味わいと柔らかい食感はいちごなどの酸味とよくあうので、チーズといちごのフルーツサラダ、パンやクラッカーで簡単にカナッペ風にしても美味しい。肉が焼けるまでの間のちょっとしたつまみにぴったりである。
もし時間があるのなら、チーズの燻製に挑戦してもいいだろう。煙を気にしないで調理ができるのもアウトドアの醍醐味だ。燻製にすると水分が飛び、食感も変わる。クセのないパラーノが、一気に燻製の香りを纏いまるで別の食べ物のようになる。赤白、どちらのワインとも相性がよく、ビールとも一緒に楽しむことができる。ここはぜひ、オランダビールと合わせて試してもらいたいものである。
3. チーズの穴、チーズアイとは

パラーノの生地には、チーズアイと呼ばれる丸い穴が開いていることがある。スイス原産のチーズであるエメンタールは、チーズアイがあるチーズの代表格である。チーズアイはチーズの製造過程でできるもので、セミハードタイプやハードタイプのチーズに見られる。この穴はきれいな丸をしているのが特徴で、チーズの種類によってさまざまな大きさの穴があるが、丸く均一の大きさの穴のものが高品質のチーズであるともいわれている。
このチーズアイが発生する原因は、長らく不明であった。チーズは、製造・熟成過程でさまざまな細菌を利用し、その中にチーズの風味をつくる「プロピオン酸菌」という菌がある。この菌を乳に加え熟成させることによりチーズの中に炭酸ガスが発生し、そのガスの気泡が固まり穴になるといわれていた。
しかし最近、スイスの農業研究機関が、搾乳した生乳の中に含まれる干し草の微小片がチーズアイの核になっていることをつきとめた。伝統的なバケツを使った製法の過程でバケツに入り込んだ干し草の微小片が、チーズの穴を発生させているという。最近のチーズ作りは、伝統的なバケツを使わず干し草の入る余地のない搾乳機を使うため、チーズアイが少なくなっているのだという。
チーズアイに関する研究は1917年頃からずっと続けられてきた。チーズの穴の正体がわからなかったことも驚きだが、100年もの間、研究され続けてきたことにも驚きである。ちなみにきれいな丸ではなく、歪で潰れたような穴のことは、「メカニカルホール」と呼ぶ。これも製造過程でつくられるが、こちらは生地の隙間に空気が入り込んでしまったり、温度や熟成中の過程で空気が入ったりすることによって穴ができる。メカニカルホールは、長期熟成をさせるチーズにはあまり入ってないほうがよいといわれる。
このチーズアイが発生する原因は、長らく不明であった。チーズは、製造・熟成過程でさまざまな細菌を利用し、その中にチーズの風味をつくる「プロピオン酸菌」という菌がある。この菌を乳に加え熟成させることによりチーズの中に炭酸ガスが発生し、そのガスの気泡が固まり穴になるといわれていた。
しかし最近、スイスの農業研究機関が、搾乳した生乳の中に含まれる干し草の微小片がチーズアイの核になっていることをつきとめた。伝統的なバケツを使った製法の過程でバケツに入り込んだ干し草の微小片が、チーズの穴を発生させているという。最近のチーズ作りは、伝統的なバケツを使わず干し草の入る余地のない搾乳機を使うため、チーズアイが少なくなっているのだという。
チーズアイに関する研究は1917年頃からずっと続けられてきた。チーズの穴の正体がわからなかったことも驚きだが、100年もの間、研究され続けてきたことにも驚きである。ちなみにきれいな丸ではなく、歪で潰れたような穴のことは、「メカニカルホール」と呼ぶ。これも製造過程でつくられるが、こちらは生地の隙間に空気が入り込んでしまったり、温度や熟成中の過程で空気が入ったりすることによって穴ができる。メカニカルホールは、長期熟成をさせるチーズにはあまり入ってないほうがよいといわれる。
結論
クセの少ないオランダのチーズ、パラーノ。フランス産チーズなどを好む人には物足りなく感じるかもしれないが、クセが少ない分さまざまな食べ方を楽しむことができる。リラックスタイム、パーティー、アウトドアなど、その時の雰囲気で楽しみ方を変えることができるのが大きな魅力である。好みの楽しみ方をみつけよう。
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