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唐辛子の種類を解説!世界一辛い「ペッパーX」などの品種も紹介!

唐辛子の種類を解説!世界一辛い「ペッパーX」などの品種も紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年7月26日

代表的な調味料・香辛料の一つである「唐辛子(トウガラシ)」。日本ではトウガラシ・鷹の爪・島とうがらし・ハラペーニョ・ハバネロなどの種類が有名であるが、実は唐辛子にはこられ以外にも数多くの種類がある。今回はそんな唐辛子の種類について詳しく解説する。ギネス世界記録に認定されている激辛唐辛子なども紹介するので、辛い物好きの人はぜひ最後までチェックしてみよう。

  

1. 唐辛子の分類方法

唐辛子には、広義の唐辛子と狭義の唐辛子がある。広義の唐辛子とはナス科トウガラシ属の植物の総称のことであり、これには中核となる「トウガラシ(学名:C. annuum)」をはじめ「アヒ・アマリージョ(C. baccatum)」「キダチトウガラシ(C. frutescens)」などの品種がある。一方、狭義の唐辛子とは赤くて辛い「トウガラシ(学名:Acuminoum)」という栽培品種のことである。

2. 唐辛子の主な種類を紹介

前述のとおり、広義の唐辛子には「トウガラシ(学名:C. annuum)」をはじめいくつかの種類がある。ここでは唐辛子の中でも人によって栽培されている唐辛子の品種をまとめて紹介しておく。

唐辛子の主な栽培種と代表品種

  • トウガラシ(C. annuum):トウガラシ、鷹の爪、本鷹、栃木三鷹、ハラペーニョなど
  • アヒ・アマリージョ(C. baccatum):アヒ・アマリージョ、アヒ・リモなど
  • カプシクム・キネンセ(C. chinense Jacq.):ハバネロ、ブート・ジョロキア、ペッパーXなど
  • キダチトウガラシ(C. frutescens):島とうがらし、硫黄島トウガラシ、タバスコペッパーなど
  • ロコト(C. pubescens):ロコトなど
  • チャコエンセ(C. chacoense):チャコエンセなど

3. 日本で栽培されている唐辛子の種類

日本では鷹の爪をはじめ、本鷹(香川本鷹)・三鷹(栃木三鷹)・島とうがらしなどが栽培されている。そんな日本で栽培されている唐辛子の種類について詳しく確認しておこう。

その1.鷹の爪

鷹の爪(学名:cv. Parvo-acuminatum)は、日本で最も多く栽培されている赤唐辛子の一つ。「トウガラシ(C. annuum)」の一品種であり、全長5~6cm程度の円錐形(円筒形)となっている。名前の由来には空に向かって伸びる見た目が「鷹の爪」に似ていることが関係している。鷹の爪は果肉や種子なども辛く、スコヴィル値(辛さを表す尺度)は40,000~50,000SHU程度となっている。

その2.本鷹

本鷹(ほんたか)は、香川県で多く栽培されている赤唐辛子の一つ。一般的な鷹の爪と同じような見た目をしているが、全長7~8cm程度であり鷹の爪より一回り大きい。唐辛子の輸入量増加に伴い本鷹の生産量は減少し、絶滅が危惧されていたが、2007年から香川県で本格的な栽培を開始。香川県で作られている本鷹は「香川本鷹」というブランド名で有名になっている。

その3.三鷹(栃木三鷹)

三鷹(さんたか)は、主に栃木県で栽培されている赤唐辛子の一つ。「本鷹」と「八房」を交配して作られた唐辛子であり、全長は5~6cm程度で一般的な鷹の爪と同じくらいである。生産量のピークは1963年(昭和38年)でありその後は減少していたが、2003年頃から栃木県大田原市が三鷹の栽培に力を入れている。辛味が強くて、スコヴィル値は40,000~50,000SHU程度となっている。

その4.島唐辛子

島唐辛子(しまおうがらし)は、沖縄県や伊豆諸島などで栽培されている唐辛子の一種。鷹の爪などと異なり、「キダチトウガラシ(C. frutescens)」に分類されている栽培品種である。全長2~3cm程度であり、色味は緑色や赤色がある。刺激的な辛味が特徴的であり、スコヴィル値は15,000~30,000SHU程度となっている。沖縄県では島唐辛子を「コーレーグス」と呼ぶこともある。

その5.その他の唐辛子

日本には、鷹の爪・本鷹・三鷹・島唐辛子以外にもさまざまな種類の唐辛子が栽培されている。そこで日本の在来種の唐辛子を中心に箇条書きでまとめておく。
  • あじめコショウ(岐阜県)
  • 剣崎なんば(石川県)
  • 三宝甘長とうがらし(鳥取県)
  • 清水森ナンバ(青森県)
  • 杉谷とうがらし(滋賀県)
  • ひもとうがらし(鳥取県)
  • 万願寺とうがらし(京都府)
  • 山古志かぐらなんばん(新潟県)
  • 弥平とうがらし(滋賀県)
  • ぼたんこしょう(長野県)

4. 世界で栽培されている唐辛子の種類

唐辛子はメキシコ原産の植物であり、世界には数百種類以上の栽培品種があるといわれている。そんな数多くある唐辛子の中から、日本でも比較的有名な唐辛子の種類をいくつか紹介しておこう。

その1.タバスコペッパー

タバスコペッパーは、主にメキシコで作られている辛味種の唐辛子である。鷹の爪などと同じ「トウガラシ(C. annuum)」の一種である「ゴウキトウガラシ(var. conoides)」という品種の変種である。その名前からわかるとおり、主に辛味調味料である「タバスコソース」に使われている。全長は4cm程度であり小ぶり。辛味は強く、スコヴィル値は30,000~50,000SHU程度となっている。

その2.ハラペーニョ

ハラペーニョは、主にメキシコで作られている青唐辛子の一種。「トウガラシ(C. annuum)」に分類される唐辛子であるが、肉厚で全長6~7cmとやや大きめ。ピクルスやサルサソースに使われているほか、緑色のタバスコソースにも使われている。辛味は中程度とされており、スコヴィル値は2,500~8,000SHU程度となっている。名前の由来はベラクルス州の州都・ハラパといわれている。
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その3.ハバネロ

ハバネロは、主にメキシコのユカタン半島で栽培されている激辛唐辛子の一種。鷹の爪などと異なり「カプシクム・キネンセ(C. chinense Jacq.)」に分類されており、見た目はピーマンのようにやや丸みを帯びている。激辛ブームの火付け役であり、2006年頃までは世界一辛い唐辛子としてギネス記録に認定されていた。スコヴィル値は300,000SHU程度(最高577,000SHU)となっている。
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その4.ブート・ジョロキア

ブート・ジョロキアは、北インドやバングラデシュで栽培されている激辛唐辛子の一種である。ハバネロと同じ「カプシクム・キネンセ(C. chinense Jacq.)」に分類されており、全長は4~5cm程度で形はややピーマンのよう。また、色味は真っ赤(オレンジ色)で、表面はザラザラしている。2007年に1,001,304SHUという数値を記録し、世界一辛い唐辛子としてギネス記録に認定された。
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その5.キャロライナ・リーパー

キャロライナ・リーパーは、アメリカサウスカロライナ州で栽培されている激辛唐辛子の一種。「ナーガ・ヴァイパー」と「ハバネロ」を交配させて作られており、「カプシクム・キネンセ(C. chinense Jacq.)」に分類されている。そのゴツゴツとした形と真っ赤な見た目が特徴であり、スコヴィル値は1,641,183SHUと非常に辛い。2013年と2017年にギネス世界記録に認定されている。
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5. 世界で最も辛い「ペッパーX」とは?

2021年現在、ギネス世界記録の「世界一辛い唐辛子(Hottest chilli pepper)」にはキャロライナ・リーパーが認定されている(※1)。しかし、非公式ではあるがキャロライナ・リーパーよりも辛い唐辛子として「ペッパーX」などがある。こちらはキャロライナ・リーパーを作り出したエド氏の新作であり、スコヴィル値は3,180,000SHUを記録。数値上は「世界一辛い唐辛子」となっている。

結論

一般的に日本で唐辛子というと「鷹の爪」のことを指すことが多いが、唐辛子には鷹の爪の他にも狭義のトウガラシ・島とうがらし・ハラペーニョ・ハバネロなどさまざまな種類がある。同じトウガラシ属の植物であっても、種類によって見た目や辛味などは大きく異なる。もしもっと唐辛子の辛味にこだわりたいなら、好みの唐辛子を探してみるのもいいだろう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2020年3月20日

  • 更新日:

    2021年7月26日

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